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まめぶ汁


 まめぶ汁である。岩手の郷土料理だ。なんでも某公共放送のテレビドラマの中で食べられていて知られるようになったとか。ワシはそげなもんは見てないから知らぬが、この料理は、大昔、コピーライター時代に東北に取材に行った時に聞いたことがある。
 ようするにだんご汁である。そのだんごだが、ただのだんごではない。クルミと黒砂糖を抱き込んだだんごである。小麦粉を使うようだが、白玉粉があるのでそれを使う。汁は昆布ダシに薄口醬油で味付けしたもの。具の野菜は、しいたけ、ごぼう、にんじん、豆腐、あげ。
 湯で白玉粉をだんごにしてゆでておく。具の野菜を昆布ダシに入れて煮る。だんごも入れる。あとは薄口醬油で味を調整すればでき上がり。醬油味の汁に甘いだんごが、なんとも不思議な味わいでおいしい。
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とつぜんSFノート 第63回 SFマガジン2015年3月号

SFマガジン2015年3月号    早川書房

掲載作
テッド・チャン 新作中篇200枚一挙掲載

SFM発掘再録名品
金剛石のレンズ フリッツ=ジェイムズ・オブライエン
翼を持つ男  エドモンド・ハミルトン

新連作シリーズ開幕
新・博物館惑星   菅浩江

読み切り短編
谷甲州
山本弘
田中啓文

特集 追悼 平井和正
「超革命的中学生集団」の出演者がしのぶ平井和正  横田順彌、鏡明
「ウルフガイ」と「アダルト・ウルフガイ」のあいだ 犬神明 神明
「幻魔大戦」風雲録         東丈、プリンセス・ルナ、フロイ
「8マン」のころ   桑田次郎 東八郎 

連載
近代日本奇想小説史           横田順彌
海外SF再入門             西田藍
アニメもんのSF散歩          藤津亮太
エンタメSF・ファンタジイの構造    飯田一史
現代日本演劇のSF的諸相        山崎健太 
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荒神


 宮部みゆき         朝日新聞出版

 時代は江戸時代の元禄のころ。場所は東北の山あいの小藩。時代劇モンスター・パニック小説である。で、どんな化けもんが出てくるか。蛇のような、トカゲのような、ガマのような化けもんである。ははああ、宮部さん、獏さんと同じこと考えたなと思って読み進めたしだい。で、読み進めるにしたがって、獏さんの狙いとは全く違うモンスター小説であると判る。
 この小説には二つの藩が出てくる。この二つの藩、関ケ原以来反目し合っている。ご公儀の目があるから、本格的な戦にはならないが、こちょこちょとちょっかいをかける。
 主人公格の人物は二人。まず、大きい方の藩、永津野藩の重役曽谷弾正の妹、朱音。もう一人は小さい方の藩、香山藩の藩主の元小姓で病気療養中の若侍、小日向直弥。この二人に双方の藩の庄屋。旅の絵師。居候の浪人者。生き残りの少年。鉄砲撃ちの老人。ご公儀の隠密などさまざまな人物がからんで、お話が進む。このあたりの人物造形はさすが宮部さん、見事ではあるが、時々、こいつはどっちの藩の人間だったのか判らなくなって、冒頭の人物表を時々確認した。
 香山藩の開拓村仁谷村が壊滅。少年蓑吉が重傷を負う。永津野側にいる浪人榊田宗栄に助けられ、朱音に手当されて助かる。蓑吉の話によると、化けもんが村を襲ったとのこと。
 朱音の兄、曽谷弾正は有能だが冷酷な男。香山の領内で人狩りを行う。心優しき朱音は兄の所業に心を痛める。実は、この小説の登場人物で、憎まれ役はこの曽谷弾正が一手に引き受けている。あとはみんないい人。ご公儀の隠密までいい人だった。
 出てくる化けもんは、ある意味象徴的な存在だ。何の象徴か。人間の業、憎しみが生み出した化け物である。
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神戸の海の夜景


 きょうは足の調子がいいので、ハーバーランドを散歩した。久しぶりに神戸の夜の海辺を歩いた。対岸に赤い鼓の形のポートタワーが見える。
 神戸の夜景は、100万ドルの夜景といって、六甲山から夜景がきれいで有名だが、海の神戸の夜景もなかなかなのだ。
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バターライス


 と、いうわけで、きょうの朝食はバターライス。料理というほどのものではない。用意するモノは、ごはん、バター、醬油。これだけ。
 まず、絶対条件として、ごはんは炊き立てのアツアツであること。そしてバターはできれば良いもの。ウチはカルピスの食塩不使用のバターを使っている。このバターは、少々お高いが、ものすごくおいしい。貧乏人だがバターだけは贅沢をしているのだ。醬油は、ま、普通の醬油でいいんじゃないかな。
 で、炊き立てのアツアツご飯をお茶碗に盛る。これにバターをひとカケ乗っける。量はお好みで。でも、少ないと物足らない。多すぎるとしつこくなる。大さじ半分ほどでいいだろう。
 バターをご飯に乗っけたら、バターをご飯に埋め込んで、しばし待つ。ご飯の熱でバターを溶かしているわけ。バターが溶けたら、醬油をちょっとたらして、ガーとかき混ぜて、食べる。アツアツご飯に、バターの香りがただよって、ものすごくおいしい。脂肪分が多く、確かに身体には悪そうだが、フグの肝じゃないんだから、たまに食べるぐらいならいいだろう。
「深夜食堂」は飯島奈美さんがフードスタイリストを務めているが、飯島さんはこれのどこに仕事をしたのだろう。また、マスターはこのバターライスの価格はいかほどにしてるのだろう。
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深夜食堂


 日曜の夜は、いつも映画のDVDを見るのだが、きのうは映画ではなくテレビドラマを観た。「深夜食堂」である。原作は未読だが、テレビ放映されている時は毎週観ていたが、見逃した回をDVDを借りて観た。観たのは、5話、6話、7話。
「深夜食堂」とある繁華街の片隅に小さな食堂がある。のれんには「めしや」とあるだけ。深夜12時開店、朝7時閉店の店で、小林薫演じる、わけありのマスターが一人でやっている。メニューは豚汁定食だけ。お酒も置いてあるが3杯以上は出さない。メニューにないモノでも頼めば、できるものならなんでも作ってくれる。
 この「めしや」に夜な夜なやってくる人たちの人間模様というテレビドラマ。コンセプトとしては、拙作「海神シリーズ」に似ている。
 さて5話だが、料理評論家と流しの歌手の話。この流しの歌手をやっていやのが。あの「赤色エレジー」のあがた森魚。料理はバターライス。
 バターライス。あつあつご飯にバターをひとかけら乗っけてちょっと醬油をかけたもの。身体には悪そうだがうまそう。こんどやってみよう。うちはカルピスのバター使っているから、うまいだろう。
 6話は、ボクサーと母子家庭の母親とのラブストーリー。ランクが下のほうの食えないボクサーが「めしや」で母と娘と知り合う。母とボクサーはひかれ合う。娘もボクサーになつく。ボクサーは上のランクの有望ボクサーと試合。有望ボクサーの噛ませ犬と見られているが勝つつもり。料理はカツ丼だが、最後に親子丼が出されてそれがオチとなる。
 7話。新聞配達の苦学生(いまどきいるのかな苦学生なんか)と、売れないタレントとの悲恋。双方、好意を持っているが、タレントが売れっ子になり、IT社長と結婚することに。料理は卵サンド。
 この話で秀逸なのはIT社長の造形。このキャラは画面には登場しない。IT社長というと、いかにも成金のイヤミ男と思わせておいて、実はそれなりの人物と判らせる。彼女が交際している学生がいることをいうと、社長は「死ぬほど悩め」といったとか。金の力で強引に彼女を得たのではない。なかなかのシナリオである。
 このシリーズ、ショートショートのお手本のようである。それに演じている俳優たちがみな手だれだ。映画も公開されるらしいので、それも観たい。
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きくらげの佃煮

 
 

きのうはポリポリだったが、きょうはコリコリだ。きくらげの佃煮である。大昔、昆布食品の会社に勤務してたことがある。小生、昆布屋には2度勤めた。2度目のS昆布は今の会社に入社する前だから比較的最近である、最初のO昆布はコピーライターになる前だから、ずいぶん大昔である。このO昆布にいる時、きくらげの佃煮を炊かされていた時期があった。別に、そのことを思い出したわけではないが、きくらげの佃煮を炊いてみた。
 まず、きくらげを水につけて戻す。30分もつけておけばいいだろう。戻し汁は捨てる。干し椎茸の戻し汁は、うまいダシになるが、きくらげの戻し汁はダシにはならん。ウソやと思うなら一度口にしてみたらいい。おいしくもなんともない。
 さて、もどしたきくらげを、酒、砂糖、味醂、醤油でコトコト煮ていく。水分があらからなくなればOK。最後にゴマをふってできあがり。コリコリとおいしい。
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MRIを受けた

 きのう、半日有休を取って、午後、MRIを受けた。で、先生の診断は、「関節の変形が進んでいます。いずれ人工関節を埋め込む手術をしなくてはいけませんね」ということだった。
 手術となると、1ヶ月ほど入院する必要があるとのこと。契約の嘱託社員の身の上で1ヶ月も休めない。しばらくは働く必要があるから、今の段階では手術はできません。というと、2ヶ月に一度の注射を、1ヶ月に二度にして、なんとか乗り切ろうと先生はおっしゃた。
 足は痛いが働かなきゃならんわい。きょうもきょうとて、休日出勤。午前中、仕事す。帰りしな、そごうで「全国グルメフェスタ」とかいうのをやっているのを思い出して、9階まで上がってのぞく。マラサダを買ってやろう思ったが、長蛇の列。あきらめて、からいも団子を買う。しかしマラサダがなんであんな人気なんやろ。うまいんかな。ワシのマラサダの方がうまかったりして。
 さんちかに降りたら、さんちかホールで古書展をやっている。のぞくがSFもんのアンテナにひっかかるもんなし。ハヤカワの銀背が二冊売ってた。ワシが持ってる本だ。
 きょうは、足、比較的マシやったから、これだけ歩けた。 好きな散歩はそこそこにして無理せず、痛みを友として、なんとか生きていこう。

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大根の皮の紹興酒漬け


 大根の皮をどうしてます。捨ててますか。もったいないですね。こんな料理があるんですよ。これを知れば大根の皮は捨てれなくなります。
 まず、大根の皮を食べやすい小さな短冊形に切ります。これを、醬油、紹興酒、砂糖、酢、レモン汁に漬けておきます。あ、花椒の粒を入れるのを忘れていけません。広口のびんにでも入れておけば、半日ぐらいで食べられます。
 紹興酒と花椒の香りはさわやかで、ポリポリとした歯ごたえが心地よいです。箸が止まりませんよ。
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ほとほと

 ほとほと。だれかが窓をたたいたのだろうか。ほとほとと音がした。原稿用紙から顔を上げた。ずいぶん久しぶりに原稿用紙の紙面以外のものが視野に入った。
  夜の中、月明かりに柿の木がうかぶ。小さな庭には柿の木が1本。しぶ柿だが、秋には実がたくさんなる。庭にはだれもいない。なんの音だったのだろう。
 家には私が一人。老妻は入院中だ。夕食はパックのご飯と缶詰ですませた。自炊するのはめんどうだ。外出するのは、もっとめんどうだ。夕食後はずっと原稿を書いている。
 太書きの万年筆で、大きなマス目の原稿用紙に文字を書いていく。これが私の仕事。雑誌の仕事ではないので別にしめきりはないのだが、あと120枚ほど書けば本が一冊出せる。
  ほとほと。また音がした。だれかいるのかな。窓を開けて、首を出した。きょろきょろと庭を見まわしたが、だれもいない。おかしいな。なんの音だろう。
 私の本は売れない。私はミステリーやSFは書けない。時代劇やポルノも書けない。賞を取ったことも、ランキングに入ったこともない。今まで地味な私小説を書いてきた。器用に締め切りを守って書くことも苦手だから、雑誌の連載もできるだけ断っている。
 原稿用紙を夢中で埋めていて、ハッと気がつくとこの年になっていた。こんな私の本でも読者がいると見えて、増刷はしたことはないが、少数ながら売れることは売れる。
 このあばら家で、老妻と二人暮らすには、カツカツながら、私の印税だけでなんとか足りている。
ほとほと。まただ。いったいなんだろう。窓を見る。なにも/だれも、いない。どうも私が原稿用紙に向いている時だけ、この音がするようだ。しばし、執筆の手を止めて、窓を見る。
 雪が降ってきた。船の汽笛が鳴る。ボー。ここは港町の高台。窓は南に向いている。遠景に港が見える。チラチラと白いモノが舞う。この街で雪が降るのはめずらしい。今年の冬は寒い。寒い年の瀬となった。老妻の入院は長引きそうだ。子供のいない私は、この家で一人で年を越すことになる。
 

「ろうさいさん。老妻吉次さん」
「はい」
「ろうさいよしつぐさん。お待たせしました。退院おめでとうございます」
 入院費を支払った。三週間の入院だった。不覚だった。油断した。妻に頼まれ、風呂場の天井の電球を取り替えている時、脚立から足を踏み外してしまった。骨折して入院。
 タクシーで家の前まで来て、松葉杖で門をくぐった。わが家の小さな庭が見える。柿の木ごしに妻が見える。なにやら書き物をしているようだ。こんどは小説家になっているようだ。私が入院する前は、女優だった、その前は絵描き、その前は女子アナだった。
 私が悪い。2年前、高校の同窓会に出席した。2次会、3次会と盛り上がり、最後は私と元同級生の彼女の二人だけになった。一夜をともにした。妻に知れた。それから妻は精神を病むようになった。
 外から窓をたたいた。ほとほと。妻には私が見えないようだ。

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大阪市営地下鉄 昭和町


 大阪市営地下鉄御堂筋線の昭和町の駅である。神戸在住で勤務先も神戸の私は、今はこの駅はまったく縁のない駅である。ところが、40年ほど前は、月に一度はこの駅で乗り降りしていた。
 大昔、毎日放送ラジオの深夜番組で「チャチャヤング」という番組があった。谷村新司、高石ともや、馬場章夫といった人たちともに作家の眉村卓さんがパーソナリティをやっていた。
 眉村さんが作家ということもあって、眉村さん担当の木曜日(だったかな記憶あいまい)に、リスナーからショートショートが投稿されるようになった。投稿数は増えていき、ショートショートコーナーができた。このコーナーがどいう経緯でできたのか、私は覚えていない。これらの投稿作品を眉村さんはランクをつけ朗読し、ていねいに紹介してくださった。
 私も、毎週投稿した。何度か取り上げてもらったこともある。このチャチャヤングショートショートコーナー、毎日放送のエリアで、そのケのある人で聞いていたり、投稿した経験のある人はけっこういるらしく、江坂遊や、谷甲州もリスナーだったとのこと。谷甲州は谷垣甲州というペンネームで投稿していた。後年、谷甲州本人に「なんで谷垣やないんや」と聞くと「ワシはもうガキやない。そやからガキをとって谷になったんや」といっていた。
 このチャチャヤングも終わり、常連投稿者が集まってグループを作った。私も参加した。それが創作研究会・北西航路である。
 チャチャヤングは終わっても眉村さんとは、ご厚誼をいただいていた。そのころ眉村さんは阪南団地の自宅以外に「銀座が丘ハイツ」という仕事場を持っておられた。月に一度、その眉村さんの仕事場にお邪魔して勉強会を開くようになった。その眉村さんの仕事場の最寄りの駅が、この地下鉄昭和町の駅だった。この集会の名前は「銀座が丘集会」といわれた。
 その後、眉村さんはご自宅を新築され、銀座が丘集会はその眉村さんのご自宅の2階でも行われるようになった。思えば、眉村さんには大変にお世話になっている。
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さよならの儀式


 大森望・日下三蔵編     東京創元社

 年間日本SF傑作選第7集目。2013年に日本語で発表されたSFの中から、大森、日下の編者二人が厳選した作品15編と、第5回創元SF短編賞受賞作「風牙」の合計16編を収録してある。
 編者は2013年の日本SFは大豊作との認識を持っているようだ。と、いうことはその広い裾野の頂点に立つ15編というわけだろう。さすれば、さぞかし高さも高いに違いないと期待して読んだが、正直、期待はずれであった。
 良いSFをたっぷり読んだ。ふう、ごちそうさん、とはいいかねる。なにかものたらなさを感じるしだい。もっと収録すべき作品があるのに忘れている、という印象を持った。これはお二人の編者の目が届かなかったのか、はたまた、お二人と小生の感性が違うのか、あるいはひょっとすると、小生もトシで感受性がおとろえたのかも知れない。
 印象に残った作品を記していこう。
「さよならの儀式」宮部みゆき
ロボットとの哀しい別れ。機械にも感情移入してしまうのはなぜ。
「コラボレーション」藤井大洋
 インターネット崩壊後の東京。
「ウンディ」草上仁
 SFマガジン2013年12月号で既読。なかなかの音楽SF。生きた楽器というアイデアが面白い。
「エコーの中でもう一度」オキシタケヒコ
 SFマガジン2013年2月号で既読。軽快なエンタティメントに仕上がっている。
「今日の心霊」藤井可織
 写真を写すと必ず霊が写る。
「食書」小田雅久仁
 本を食う。禁断の本食い。オレもとうとう1枚食ってしまった。もう後戻りできない。いけない世界に足を踏み入れてしまった。
「科学探偵帆村」筒井康隆
 身に覚えがないのに妊娠する女性が出てくる。時、場所を選ばず。マスターベーションするだけで、想い描いた女性を妊娠させる男。
 と、まあ、こんなところか。で、第5回創元SF短編賞の「風牙」だが、大森、日下にゲスト選考委員の瀬名秀明の3名は、おもしろいといっていたが、小生はさして面白いとは思わなかった。
 このアンソロジー、なぜ満腹感がないのか判った。本格SFがないのだ。変格SFばかり。変化球ばかりであった。直球ど真ん中ストレートなSFがなかった。確かに2013年の日本SFは、両名の編者がいうように豊作かもしれないが、おかずの材料ばかり豊作で、主食、日本人でいえば米が不作だったのではないか。その点、昨年の「極光星群」は満足した。創元SF短編賞受賞作の「銀河風帆走」宮西建礼が実に結構な本格SFだった。

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足が痛いのだ

 小生、散歩が大好き。会社の帰りには、必ず一駅分は歩いている。毎日コースを変えて、歩いて神戸を楽しんでいるわけ。ところが、ここ数日は散歩してない。足が痛いのだ。左足の足首の関節を痛めていて、装具を装着しているのだが、痛くてまともに歩けないようになった。寒さのせいかと思ったが、どうもそれだけではないような。
 がまんできなくなって、土曜日にいきつけの整形外科に行った。普通は、ふた月に一度注射してもらうのだが、この時は予約外の診察であった。注射を2本打ってもらったら、だいぶん楽になった。
 関節が変形したのかもしれない。MRIを撮りましょう、といわれた。金曜日の午後、MRIを撮ることになった。前回、撮った時はこんな失敗をした。今度は気をつけよう。
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地獄でなぜ悪い


監督 園子温
出演 長谷川博己、國村隼、二階堂ふみ 友近、星野源、堤真一、原菜乃華

 いやあ、すごい映画であった。狂気と業と盲目の愛に満ちていた。映画への愛、一人娘への母と父の愛、対立する組の組長の娘への愛、このなかで、この映画の芯となっていたのは、自主映画創りに賭ける映画青年たちの、映画創りに対する情熱と愛だ。
 いきなり鳴る音楽は、あの「仁義なき戦い」のメインテーマ。そして映画が始まるとまず映るのが歯磨きのCM。ちょっとこまっしゃくれた少女が「全力歯ぎしりレッツゴー。ぎりぎり歯ぎしりレッツフライ。ぼくの気持ちは歯がゆい。全力歯ぎしりレッツゴー。歯並びガガガ。歯ぎしりギギギ。みんなで歯を磨こう。イエイ!」なるCM。このCMの少女が暴力団の組長の娘。
 その組長の組にカチコミ。家にいた組長の妻がカチコミした相手組員を返り討ち。包丁でギタギタに。傷害で服役。娘のCMはうちきり。娘を女優にする妻の夢は絶たれてしまう。
 それから10年。CMの少女は二十歳になっていた。妻もあと10日で出所。娘を映画女優にする夢を実現するために、妻は夫の組長に娘を主演女優にして映画創りを頼む。組長、撮影機材を集め、組員に映画創りを指示。ところがみんな映画創りは素人ばかり。で、監督にならされたのは家出してた娘が連れてきた若い男。この男も素人。殺すと脅された男は、映画マニア集団に接触する。「これ1本という映画ができれば死んでもいい」といいきる平田たち映画狂グループは渡りに船と、ヤクザどもをスタッフに使って映画創りを始める。題材は「抗争」敵対する組に実際にカチコミ、修羅場の中でカメラを回す。
 組と映画マニアグループが接触したとたん、酸化性物質と還元性物質を混ぜ合わせたごとく、一気に映画は爆発する。
 首が飛ぶ。腕がちぎれる。脚が切り落とされる。あたり一面は真っ赤か。白刃がきらめき、血の豪雨が降る中で、平田たちは喜々としてカメラを回す。途中で警察も出張ってくる。そうなると武器は刀ではなく銃となる。組長の娘ミツコは「俺たちに明日はない」のボニーのように全身に銃弾を受け蜂の巣に。組長の首も飛ぶ。血のりでベタベタの中を、平田は撮影済みのフィルムと録音テープを回収して回る。そして彼は、うれしそうにそれをだいて血みどろのまま街を行く。
 ブルース・リークエンティン・タランティーノ深作欣二を土鍋に入れて血でぐつぐつ煮つめたような映画であった。
 映画が好きになった者の「業」は痛いほどよく判る。この映画を別のモノに代入すれば誰にも思い当たるかも知れない。ある者にとっては演劇、また絵、落語、ロック、恐ろしいような愛おしいような。好きこそモノの上手なれともいうが、好きこそ狂気ともいえる。
 全力歯ぎしりレッツゴー。ギリギリ歯ぎしりレッツフライ。歯並びガガガ。歯ぎしりギギギ。みんなで歯を磨こう。イエイ。 
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イカと里芋のたいたん


 昨年亡くなった高倉健さんの映画で「駅 STATION」という映画がある。私はあまり良いできの映画とは思わぬが、この映画で倍賞千恵子さんが飲み屋のおかみ、高倉健さんが客、カウンターを挟んで向き合う、バックに八代亜紀の「舟歌」健さん、コップ酒を傾ける。この時、倍賞さんのおかみが出したのが、イカと里芋のたいたんの妖女
 そんなわけで私もイカと里芋のたいたんで一杯飲みたくなったというわけ。
まず煮汁を用意する。昆布だしだ。私は魚介を煮る時のダシには鰹節は使わない。昆布だけでダシを取る。
ダシを火にかける。ここに切ったイカを入れる。さっと引き上げる。イカやタコ、貝類といった軟体動物は火を入れすぎると硬くなるから注意。
 イカを引き上げたあとのダシに里芋を入れる。里芋は皮をむいたあと、塩でもんでぬめりを取っておく。このあと料理書などでは里芋を下ゆですべしとあるが、私は野菜の下ゆではしない。 
 あとは芋をダシでことこと煮ていく。調味料は酒、味醂、砂糖、醤油。もちろん砂糖や味醂、酒といった甘みをつける調味料は先、醤油といった塩味の調味料は後。20分ほど煮ればいいだろう。串を刺してみればわかる。
器に煮えた里芋とイカを盛りつければでき上がり。さ、呉春で一杯だ。 
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