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トラキチ酒場せんべろ屋 4月30日

「うおーい。みっちゃん。久しぶりやな。ビールやビール」
「そや。アテは唐揚げ、串カツ、天ぷらもりあわせ」
「それにタコ天、フライドポテト、ハムカツや」
「揚げもんばっかりやな」
「そや。中性脂肪がなんぼのもんじゃい」
「阪神、勝ったな」
「うん。王者広島に快勝やな」
「甲子園でこんな勝ち方がでるようになったな。めでたいな」
「いっときのどつぼから抜け出したな」
「そうかな。巨人に勝ってからやな」
「お、きたきた」
「かんぱあーい」
「かんぱい」
「うま」
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奈良へ曜変天目茶碗を見に行きました


 連休なれど出勤です。朝、1時間だけ仕事して奈良へ行きました。阪神で三宮から奈良まで直通で行けるようになって便利です。とはいえ、神戸から奈良まで1時間ほどかかります。行先は奈良国立博物館です。近鉄奈良で降りて15分ぐらい歩きます。大勢の人出です。聞こえてくる声はほとんどが中国語。中国人であふれかえっているあるよ。
 鹿の頭をなでながら歩いて行くと博物館に着きました。目的は藤田美術館展です。曜変天目茶碗の本物が見れます。
 博物館には素直には入れました。でも、あとがたいへん。博物館のなかは長蛇の列。1時間以上並んで、やっと曜変天目茶碗の前まで行けました。
 曜変天目茶碗。宋の時代に中国で作られましたが、本国、中国にもなく、日本にある3個が世界で現存する曜変天目茶碗です。
 まじかに見ました。小さな茶碗です。片手に乗るぐらいです。でも、ものすごく大きな世界を感じます。茶碗ではなく、遥か何億光年も離れた宇宙を垣間見るのぞき窓のようです。「何か」を感じました。
 私は那智の滝もヨセミテの滝も見ました。滝としての規模は圧倒的にヨセミテの方が大きいです。でもヨセミテは物理的大きいだけで、那智の方がヨセミテより大きく感じました。ヨセミテはただの自然現象ですが、那智の滝は熊野那智大社のご神体なんです。神さまなんですね。
 曜変天目茶碗にもそれと同じようなモノを感じました。茶碗、陶器はただ土を練って焼いたモノですが、曜変天目茶碗は宇宙への窓が開いたのではないでしょうか。ワープの入り口がそこにあるのでしょう。これは昔の中国の陶工が意図して作った茶碗か、曜変というように偶然できたのもかは、判らないそうですが、偶然にしろ陶工の意図にしろ、期せずしてそこに異世界への入り口がぽっかりと開いたのは間違いないでしょう。
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花とアリス


監督 岩井俊二
出演 鈴木杏、蒼井優、郭智博、平泉成、木村多江、相田祥子、広末涼子

 花とアリスは仲良し。同じ高校に進学してうれしい。通学する電車も同じ。花は電車で見かけた男子高校生にひとめぼれ。彼、宮本くんも同じ高校。いっっしょうけんめい落語の「寿限無」を暗記している。花は宮本くんめあてに落語部に入る。
 花、宮本くんのあとをつける。宮本くん頭をシャッターで強打。介抱した花、どさくさにまぎれ、宮本くんに「先輩、あたしに告白しましたね」ウソをいう。宮本くんが記憶喪失になったのをいいことに、宮本くんの彼女になる。ところが宮本くんはどうもアリスが好きらしい。
 こうして花のウソと宮本くんの記憶喪失によって、花とアリス、宮本くんという、あいまいもことした三角関係が始る。
 岩井俊二が自らの映画技法を駆使して創った映画だと思う。セリフのしゃべり方がアレと思う。映画のセリフではない。ニュース番組でそのへんの女子高にインタビューして、その女子高生がしゃべっているようだ。脚本、映像とも凝ったもので、その岩井演出に応えた、鈴木、蒼井、二人の女優の演技力も見事なものであった。2時間を超す長い映画だったが、長く感じなかった。
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西宮八園虎日記 4月28日

「きょうの勝因は中日4番のビシエドをおさえこんだことですな」
「そうですな。やっぱ4番をおさえられると勝てませんな」
「ウチの4番はしょっちゅうおさえられとるから、ウチは勝てまへんねやろな」
「女将、きょうのアテはなんや」
「はい。こちらをどうぞ」
「なんや、タコとタイの刺身やないか」
「はい。これをちょっと垂らしてください」
「お、ウィスキーやんか」
「はい。明石の地ウィスキーあかしです」
「どれどれ」
「お、うまいな」
「スコットランドのアイラ島の名物料理が生カキのボウモアをたらしたもんです。それに対抗して、私が考えたんですのよ。ほほほ」
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タコとタイのあかし風


 以前、KCCのウィスキー講座に行った時、講師の石原氏がスコットランドはアイラ島に行った時のお話をしておられた。
 アイラ島はラフロイグボウモアといったシングルモルトウィスキーの蒸留所がある。アイラ島のウィスキーはピート香、ヨード香といった「潮の香」のする個性が強いウィスキーである。
 このアイラ島、スコットランドの寒村で、海岸ではカキがよくとれる。この島のレストランの名物は生カキにボウモアをたらして食べるモノ。石原氏も食べたそうだが、生ガキにボウモアの香りがよくあって、たいへんにおいしかったとのこと。
 ようし、テキがアイラなら、こっちはあかしだ。ここ神戸の隣は明石。その明石の名物はタコとタイ。最近、漁獲量が減ってるらしい心配。また、この明石には地ウィスキーともいうべき、あかしがある。あかしも飲みやすく潮の香がするウィスキーで小生の好きな国産ウィスキーだ。
 アイラが生カキにボウモアなら、こっちはタコとタイの刺身にあかしだ。うん。なかなかいける。小生はアイラには行ったことがないので、勝ってるか負けてるか知らんが、けっこううまい。醤油にワサビもいいが、これもいい。
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西宮八園虎日記 4月27日

「女将、ビールをくださらんか」
「はい。あら、玄白さんは」
「うん。玄白さんはちょっと用事だ」
「阪神、負けましたね」
「うん。ビシエドにホームラン打たれたんが致命傷やったな」
「残念でしたわ」
「ありゃ梅野が悪いな。西はよう投げとったけど。あんな内角に投げさせた梅野がわるいな」
「しかたないですわね。一時は梅野で勝ってたんですから」
「そうやね。アテになんか刺身くださらんか」
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イチゴのスパゲッティ


 こぐれひでこさんの本をぱらぱら見ていたら、斬新なスパゲッティが目に入った。
 イチゴのスパゲッティ?!ふ~ん。よし、ワシもやってみよう。いたって簡単でスパゲッティをゆでてる6分間でできた。
 イチゴは四つに切る。ボールにツナ、塩、オリーブオイル、パルミジャーノレッジャーノ、それにルッコラを入れてさっと混ぜえあわせる。
 ゆであがったスパゲッティを皿のまん中に小高く盛り、周りにルッコラとツナ入れる。その上にイチゴをのっける。
 これが、なかなかおいしかった。イチゴの甘みが効いている。甘いスパゲッティもおいしいのである。
 
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とつぜんSFノート 第112回

 怪獣。SFファンの大好物であろう。子供も怪獣は好きだ。SFファンという人種は体内に子供的要素がたくさん残しているので、このことは当たっているだろう。
 ここでいう子供とは男の子限定と思ってもらいたい。小生は女の子になった経験はないので、女の子、女とはいかなるモノかは想像するしかないが、男の子、男の経験はあるので、だいたい判る。
 小生、思うに、男は年齢を積み重ねる。女は年齢を通り過ぎるのではないだろうか。40の男の中には、10代の、20代の、30代の男が残っている。女は10代、20代、30代と通り過ぎていく、だから40の女の中には10代の女は残っていない。
 で、SFファンの男というモノは、中に残っている子供の部分が大きいのだろう。だからSFファンは子供の好きな怪獣が好きなのではないだろうか。
 小生もご他聞にもれず、怪獣の好きな子供であった。
 子供ころ住んでいた家から歩いて20分ほどの所に、甲南朝日という映画館があった。今は映画館は街中のシネコンぐらいしかないが、昔は各町内に映画館は最低一軒はあった。小生の近在には大映、東映、東宝の3社の映画館があった。甲南朝日は東宝の封切館であった。怪獣好きな小生は、この中の甲南朝日に一番よく行った。子供だから親に連れて行ってもらうのだが、ここでゴジラやモスラを観たあとで、映画館のすじ向かいにあるナダシンでぼたもちや大福もちを買ってもらって食べるのが楽しみであった。
 そうなのだ。怪獣は映画館に行かなくては観れないモノだった。それが家で、しかも毎週観られる。それを知った時の喜びはご想像いただけるであろうか。
 ウルトラQである。この番組はほんとうに革新的であった。毎週、特撮ものの怪獣が家で観れる。もう親に頼んで甲南朝日まで連れて行ってもらわなくていいのだ。
 1966年の正月にウルトラQ第1回「ゴメスを倒せ!」まるで2014年の阪神以外のセリーグのピッチャーみたいなタイトルだが、これが記念すべきウルトラQの第1回だ。
 その前年、1965年の年の瀬ほど楽しみな年の瀬はなかった。テレビの6チャンネルをつけるとウルトラQの予告をやっていた。特に印象に残っているのが、大きな卵が割れると、中からでかいナメクジが出てくる。そやつが柄についた眼から光線を出している。どうも第3回のナメゴンのようだ。それから毎週日曜日の午後7時からはテレビに釘づけであった。
 
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トラキチ酒場せんべろ屋 4月25日

「いやあ。さすが横浜やね。今日の得点はぜんぶホームランやったな」
「勝ちこそつかんかったけど、勝因は岩田の好投やね。よう投げた」
「岩田の復活はうれしいな。ローテーションの一角やね」
「それはそれとして、ホームランの質で勝ったな」
「そや。DeNAはソロ2本。阪神はツーランとスリーラン」
「みっちゃん。ビールもう1本や」
「あ、ワシはチューハイな」

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星夜航行


  飯嶋和一           新潮社

 小生は「始祖鳥記」しか読んだことがないが、読書人の間では「飯嶋和一に外れなし」という評価だそうだ。確かに「始祖鳥記」はめっぽう面白い小説であった。では、この「星夜航行」はというと、残念ながら外れであると小生は思う。超大作で大力作ではあるが、小説として面白かったかと聞かれれば、うんとはいいかねる。
 主人公、沢瀬甚五郎は父が一向宗に与して主君徳川家康に弓を引いたがために逆臣の遺児として育つ。祖父から馬術、鉄砲、剣術をしこまれ立派な武士となる。
 馬術の腕を見込まれ、家康の嫡男三郎信康の小姓に取り立てられる、ご存知のように信康は父家康と折り合いが悪く、武田に密通しているとの疑いで切腹させられる。甚五郎に良くしてくれた小姓頭の石川修理亮も追い腹を斬って殉死。甚五郎は徳川家ではたいへんに悪い立場になったわけ。徳川家にはおれない。甚五郎は武士をやめて商人に転身する。
 呂宋助左衛門の知己を得て、薩摩で海の商人として独り立ちする。その後、甚五郎は博多に店を移し、そこで伴侶も得て、呂宋と博多を行き来し海の商人として成功する。
 と、主人公の沢瀬甚五郎は元武士の商人として活躍するのだが、上巻の後半から下巻のほとんどには、甚五郎はときおりしか出てこない。この大部の小説の多くを費やして書かれているのは、豊臣秀吉の朝鮮出兵。秀吉は明=大陸を四国や九州と同じ次元で考えていた。だから日本を平定したように大陸をも平定しようとする。通り道の朝鮮には属国となり、兵と食料、朝鮮王室からの人質の提供を命じた。もちろん朝鮮はそんな命令には応じられない。戦争となる。
 秀吉の朝鮮出兵。これは日本、朝鮮、明三国に不幸しかもたらさない。日本の諸大名、朝鮮王室、明国皇帝、三国の人民、すべての人にとって大迷惑。
 この朝鮮出兵のくだりの実質的な主人公は秀吉軍第一軍総大将小西行長といってもいい。元堺の商人だった行長は、できるだけ早期にこのばかばかしい戦を終わらせるために、さまざまに策略を巡らす。それがかえって泥沼の長期戦となる。また、ハト派の行長とタカ派の加藤清正の確執もある。
 朝鮮に渡った秀吉軍の将や兵は、ほとんどの者は喜んで行ったわけではない。日本に領地、領民、家族を残して嫌々行ったわけだ。権力者太閤秀吉の命令には従わなくてはならない。その者の中には、朝鮮軍の捕虜になったり、自ら投降した者も多数いた。それらの日本人は降倭隊と呼ばれて秀吉軍と戦った。長い戦乱を経験した日本の武士は、戦略戦術や鉄砲の製造技術や使用方法を朝鮮軍兵士に教え、自らも勇猛に戦った。その降倭隊に非常に有能な元徳川家の者がいる。それが沢瀬甚五郎だ。          
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トラキチ酒場せんべろ屋 4月24日

「才木よう投げたな」
「ほんまやな」
「メッセンジャーいない。ガルシアあて外れ。桑原もいない」
「うん。それにあいかわらずの貧打や」
「ほんまほんま。家貧しゅうして孝子いず、とはこのこっちゃ」
「おお。きーこ、えらいむつかしいこと知っとうな」
「ビールもうないで」
「お、みっちゃん。きのうはどないしてたんや」
「なにヤボ用?」
「おもやんが来てたで」
「知ってるてか」
「おもやんもたいへんやな」
「みっちゃんも博士になるんか」
「え、院には進学せえへんて」
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電車の遅延表示


 先日のJR西日本の三ノ宮駅2番乗り場の行き先表示板である。JRをよく利用する人にとっては、おなじみの表示だ。福知山線の脱線事故以来、こういう表示が増えたような気がする。少しの異変、異常があれば電車を停めて安全を確認する。いいことだ。JRに限らず公共交通機関は安全第一でやって欲しい。そのためなら必要な電車の遅延は許されるだろう。
 で、この表示である。この時、小生は最も早く来る松井山手行きの普通に乗るつもりであった。ところが17時18分を過ぎている。で、その電車がいつ来るか?今の時間を見て、7分遅れだから、あとどれぐらいと知るわけ。いちいち計算しなくてはならない。めんどうである。乗客にとっては、自分が乗るべき電車がいつ来るかが知りたいことである。過ぎた17時18分という時間を表示しても無意味だ。それよりも、松井山手行き電車なん時なん分到着予定と表示してくれるほうがよほどありがたい。JRさんご一考を。
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トラキチ酒場せんべろ屋 4月23日

「勝ったな」
「そやな。巨人にゃ歯はたたんけどDeNAには勝つな」
「そや。横浜でDeNAに勝たな勝てるところがおまへん」
「あ、みっちゃん、ビールもう1本」
「みっちゃん、ビールや」
「ん、大将、みっちゃんは」
「え、休み」
「お、おもやん。どうしたん」
「え、アメリカ留学から帰って就職浪人。あんた博士さまやろ」
「そっか、博士になると就職し難いんやな」
「いくつかの大学から講師の声がかかるのを待ってるんか」
「たいへんやな。おもやん。がんばりや」
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万引き家族


監督 是枝裕和
主演 リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡栞優、城桧吏、佐々木みゆ、樹木希林 

誰も知らない」「そして父になる」「海よりもまだ深く」など、是枝裕和は「家族とはなんぞや」と問いかけて来た映画作家である。この作品は、その是枝監督の「家族なんぞや」映画の集大成ともいうべき映画だ。
 東京の下町に暮らす5人家族。夫婦と子供二人。夫の母。夫=父は日雇い労働者、妻=母はクリーニング工場の従業員。夫婦の収入は不安定。老母の年金が頼り。それとこの家族の生活の糧を入手する手段が少し異常。彼らは万引きを生業としている。父治と息子祥太がコンビを組んでスーパーからいろんなモノを万引きする。
 この5人は貧しいがたいへんに仲の良い家族である。この家族にもう一人メンバーが加わった。冬の寒い晩、団地のバルコニーで震えている幼い少女ゆりを治が家に連れてきた。身体にアザやキズがある。どうも親から虐待されているようだ。不憫に思ったこの家族はゆりを家に置く。祥太はゆりに万引きのやり方を伝授する。
 6人家族となった一家は海水浴に行ったりして楽しく暮らす。そして老母が死ぬ。そのあたりからこの家族が瓦解していく。
 後半、この家族の正体が明らかになっていくのだが。ジグソーパズルのピースがはまるべきところにはまっていく。頭の上に?をいっぱい飛ばしながらこの映画を観ていたのだが、なるほど、と、納得されられる。納得すれば、重い印象が残る。ほんとうの家族とはなんだ。ラスト、幼女ゆり(そのころには別の名前だ)の外を見る目が哀しい。
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西宮八園虎日記 4月21日 

「女将、ビールをくださらんか」
「はい。甚兵衛ささんは」
「ワシか、そうだなハイボールを」
「なにのハイボールですか」
「女将にまかせるよ」
「では、グレンフィディックのハイボールです」
「しかし、阪神は巨人に勝てませんな」
「そうですな。東京ドームでも甲子園でも勝てません」
「好投、西を見殺しですな」
「きょうは投手力は互角。しかし、守備力、得点力、ベンチの采配力、すべて巨人に負けてましたな」
「ま、阪神の話しはええやないですか。飲みましょ」
「そうですな。乾杯」
「乾杯」
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