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3月31日(火) 露の五郎兵衛師匠の訃報に接する

 二日も続けて訃報を書かなければならない。悲しいことだがしかたがない。先日レビューした「おくりびと」の中で、「僕もいずれ死ぬ、君も死ぬ」というセリフがあったが、その通りだ。
 昨日の日記に書いた伊藤計劃氏は34歳でご逝去。将来を嘱望された新進気鋭のSF作家で、小生も楽しみにしていた。伊藤氏の死去は残念でならない。
 今日の日記に書く露の五郎兵衛師匠は77歳でご逝去。上方落語ファンの小生は、ずいぶん長いあいだ、師匠の落語で楽しませていただいた。師匠の死去はさみしくてならない。
 2代目露の五郎兵衛師匠は、上方落語協会会長も務められ、長らく上方落語の屋台骨を支えてこられた長老のお一人。
 2005年に2代目露の五郎兵衛を襲名されたから、小生は襲名以前の露の五郎というお名前の方がなじみが深い。
 露の五郎兵衛師匠というと、まず思い浮かべるのはバレ噺。艶笑噺。スケベな噺をネチョーとした大阪弁で、いかにもスケベな表情で演ずる師匠の高座は、イヤラシとお笑いのぎりぎりの線を見切った、周囲にピンクの霧が立ち込めるような見事なバレ噺であった。
 もう一つは怪談噺。上方落語で怪談は少ない。五郎兵衛師匠は怪談噺を演ずる貴重な上方落語家だった。高座の照明を落として、師匠の顔に下から光を当てるという演出で、演じられる噺は夏の上方落語の風物詩だった。
 笑福亭松鶴師匠が亡くなり、桂文枝師匠が亡くなり、そして露の五郎兵衛師匠が亡くなった。この世代の上方落語家では桂米朝師匠、桂春團治師匠、笑福亭松之助師匠だけになってしまった。米朝師匠も脳梗塞。幸い軽症とのこと。1日も早い全快をお祈りする。
 2代目露の五郎兵衛師匠のご冥福をお祈りします。

 
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スカイ・クロラ


監督 押井守
出演(声) 加瀬亮 菊地凛子 谷原章介 栗山千明

 人間が欲しくて夢見つづけた二つのもの。終わりなき平和。永遠の若さ。世界はこの二つの夢が実現していた。
 国家間の戦争は無くなった。しかし戦争は有る。それも、絶対に終わることにない戦争が。戦争は会社が営業活動として行っている。人々に平和を実感させるために、興業としての戦争がずっと続いているのだ。平和を保つための終わり無き戦争が。
 その戦争に参加している一つの空軍基地の、戦闘機パイロットたちが映画の登場人物。そのパイロットたちはキルドレ。キルドレとは永遠に大人になれない人間。肉体が大きく損壊しない限り死なない。戦死してもリセットされ再生する。
 登場するキルドレは個人によって違う。リセットされる以前をまったく忘れている者。自分がキルドレであることに疑いを持っている者。リセット以前をかすかに覚えている者。しかし、みんなの苦悩は深い。永遠に大人になれない。死ねない。永遠に同じことの繰り返し。映画の中での登場人物のセリフ「同じ道でも毎日違うように行く」絶望の中にかすかな希望を見出すセリフだ。
 永遠の平和と若さ。この夢を実現したために、果てしない戦争と、生きる苦悩。なんとも皮肉なテーマの映画だ。
 敵方のエースパイロットに「ティーチャー」と呼ばれるパイロットがいる。彼はただ一人大人のパイロット。「ティーチャー」は誰も撃墜できない。
 ちなみに主人たちが乗る戦闘機は先尾翼の推進式プロペラ。機の後尾にプロペラが付いている。このタイプの戦闘機は機首に大口径の機関砲を装備できるメリットがあるが、パイロットの後ろにプロペラがあるため、機が被弾して脱出する時、パイロットがプロペラの回転に巻き込まれる恐れがある。
「ティーチャー」の乗機は牽引式プロペラ。ゼロ戦や隼のような機首にプロペラがついている。これだと脱出してもパイロットはプロペラに巻き込まれない。
このように乗機のタイプを見ればキルドレが会社から、使い捨てと見られていることが判る。
 空中戦のシーンはダイナミックで、大変に迫力の有る映像。それ比較して、人物の会話シーンは静かで、各キャラの顔は簡略化された能面のよう。キルドレたちの憂鬱な雰囲気がよく出ている。
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3月30日(月) 伊藤計劃氏の訃報に接する

 伊藤計劃氏の訃報に接する。まだ34歳の若さ。死因は肺癌とのこと。作家デビューと時を同じくして、闘病生活にはいられたとか。
 3作を世にだしただけで早世された。小生は、デビュー作の「虐殺機関」を読んだ。その才能に驚き、無限の可能性を秘めた作家であるとの印象を受けた。ご本人の無念は想像するだに大きいとの推察するが、小生も、非常に楽しみにしていた、若手SF作家だけに、かえすがえすも残念でならない。
 伊藤計劃氏のご冥福をお祈り申し上げます。
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菜の花と豚肉のしゃぶしゃぶ


 3月の最終日曜日です。私は週末料理人ですので、土日にしか料理しません。そのうち、日曜の夕食はお酒を飲むための料理をします。10月から3月のお酒は日本酒で、料理はお鍋です。来月からお酒はビールとなります。
 と、いうわけで、今夜は今シーズン最後のお鍋です。毎年の最後のお鍋は、この「菜の花と豚肉のしゃぶしゃぶ」と決めています。
 菜の花はキャベツやレタスのように1年中ある野菜ではありません。春だけの野菜です。もう少しすると、旬を過ぎてしまいます。菜の花は私が好きな野菜なので、今のうちに食べておかなければなりません。
 さっと加熱して菜の花のおいしさをストレートに味わいたいから、しゃぶしゃぶにしたわけです。相棒の肉は豚肉が一番合うのではないでしょうか。牛肉は合わないのでしょう。さっぱりといただきたい人は鶏の胸肉でもいいかも知れません。材料は菜の花と豚肉だけ。豆腐を入れたいとか、くずきりを入れたいとか、誘惑にかられると思いますが、ぐっとがまんして、菜の花と豚肉だけ。シンプルに行きましょう。
 ポン酢は手作りします。ビン入りの市販のポン酢は化学薬品みたいな匂いがして私は好きではありません。醤油、出汁、かんきつ類の汁を同量混ぜます。出汁は昆布と鰹節で取ったもの。かんきつ類はゆずの汁を使いました。これにワインビネガーを少し足しました。
 土鍋に昆布を1枚入れて、水を張って沸かします。あとは菜の花と豚肉をしゃぶしゃぶして、どんどん食べましょう。菜の花の緑が美しいですね。
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エビフライ


 むかし、タモリが名古屋人の好物は「えびふりゃー」なんぞといっていたが、名古屋の人は、ほんとに「えびふりゃー」が好きなんだろうか。小生は神戸人だが、エビフライは好物である。
 エビはどう料理してもおいしい。天ぷらのコースを食べる時でも、エビ天は絶対にかかせない。と、いうわけでお昼のおかずはエビフライ。
 ほんとは車エビと行きたいところだが、ふところの都合でブラックタイガーを使った。なに、ブラックタイガーでも充分においしい。
 エビの頭を取り、カラをむく。背ワタを取る。背ワタはエビの消化管。尻尾の先っちょを切っておく。この部分に水があり、そのまま揚げると熱い油がはねる。エビの下腹に切れ目をいれて、背中の方にエビぞる。これがほんとのエビ固め。これでエビがまっすぐになる。
 塩、こしょうして、小麦粉、卵、パン粉をつけて揚げる。油の温度は180度。
エビフライにはタルタルソースだが、小生はとんかつソースで食べる方が好きだ。
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3月27日(金) 登場人物一覧表

 小説を読んでいると、本の頭の方に登場人物一覧表が載っている本がある。載っていない本もあるが。あの一覧表は果たして必要なものだろうか。
 この一覧表の人選だが、疑問に思う人選もある。主人公や重要な脇役が載っているのは納得がいく。ところが、出てきて数ページで死んでしまうような人物まで載っている。逆に、かなり重要な役柄の人物だと思われるのに、載っていない場合がある。どういう基準で選んだ人選かよく判らない。編集者の一存で決められているのか、ちゃんと著者の目を経て選ばれているのだろうか。
 読んでいて、中ほどまで読むと、だいたいの登場人物は頭に入るからいいが、小説の前半部は、人物が新たに登場するたびに、ペラペラとページを繰って、一覧表を見る。別に見なくてもいいが、気になってつい見てしまう。読むリズムが狂うわけである。
 誰の実父は誰で、養父は誰、誰の恋人は誰、その恋人の母は誰で、その母の高校の同窓生は誰、誰の上司は誰、部下は誰、と人物の相関関係が込み入っていて、すぐ覚えきれない場合は、このような一覧表は、あったら親切だが、小生はあまり必要とは思えない。ない方が気にせず読める。
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3月26日(木) 見慣れぬ電車


 小生は阪神電車をよく利用する。先日、六甲アイランドにやぼ用があり、会社からの帰りしな、阪神電車で、三宮から魚崎まで行った。その時、見慣れない電車が阪神三宮駅に停まっていた。行き先表示は「奈良」。なんやこの電車は、と思いつつその電車に乗った。で、思い出した。阪神なんば線ちゅうのが開通したのやった。この見慣れない電車は近鉄電車やろか。写真は魚崎で降りた時のもの。隣の青い電車は阪神の普通電車だ。
 小生が主に利用する電車はJR。次に阪神。年に数回阪急。南海は昔、SFの友人が堺に下宿していたので、時々利用していた。京阪は、星群の集まりを京都でやった時に京橋まわりで神戸に帰る時に利用する。関西の大手私鉄では、近鉄に一番縁がない。学生時代にちょこっと乗った程度。
 その縁が極めて薄いなじみのない近鉄電車が、阪神ファンで、阪神沿線の住民の小生にとって、極めてなじみ深い阪神電車と並んで、これまた見慣れた阪神魚崎駅に止まっている。しかも、行き先が、梅田ではなく、小生とあまり縁のない奈良。不思議な感じだった。
 日常的な風景に、いきなり乱入した非日常。実に不条理な風景であった。でも、ま、そのうちこれが日常になるのだな。
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とつぜんリストラ風雪記 25

とつぜんリストラ風雪記 24

 2004年11月16日にMK産業の常務にクビをいいわたされた。悪い結果である。しかし最悪の結果ではない。「最悪の条件で最高の結果を出す」というのを小生は座右の銘としている。
 10月に仮採用となり、3ヶ月の試用期間を経て1月には正社員となる、と小生は最初は思っていた。ところが、結果はクビ。確かに、コーヒー焙煎器を日本で生産しないのなら、電子部品仕入れの専門家は不要。広告の仕事も、まとまった企画さえあれば、焙煎器程度の商品、マスコミ広告やらPOPなどのSPは不要だろう。焙煎器の部材の見積もりと、広告の企画書が出来さえすれば、小生に用はない。最初からそのつもりだったのだろう。
 時給800円のアルバイトでいいから雇ってくれといえば、小生はハンダ付けができるから、工作のアルバイトとして雇ってくれただろう。しかし、それでは家族を養っていけない。直ちにMK産業と縁を切って、求職活動に専念すべきなのだが、1月15日までは会社に置いてやるとのこと。置いてもらうことにした。
 時給800円につられてMK産業にいるよりも、1日でも早く次の就職先を見つけなければいけない状況だが、少し計算をした。もし、MK産業を辞めれば健康保険は、自己負担の国民健康保険に切り替えなくてはいけない。小生は、胃潰瘍持ちで血圧も高め。胃酸を抑える薬と、血圧降下剤を常用している。家族も生身の身体とて病気をすることもある。医療費に結構お金がかかる。1月15日までMK産業に籍を置いておけば、健康保険の会社負担分が、3ヶ月だけだが助かる。
 常務に交渉した結果、工作の仕事がある時は、それを優先するという条件で、会社の時間中に求職活動をしても良いとのお墨付きをもらった。クビという悪い結果が出たが、それなりに良いクビのされ方をしたのではないだろうか。
 K電気をリストラされて、H屋D堂に採用されるまで、半年間無職浪人を経験した。もうあのような経験は嫌だ。なんとしても1月15日までに就職しなければならない。完全失業状態を作ってはだめだ。ブランクは作りたくない。
 
 2004年11月16日から2005年1月15日までの、小生の1週間の行動は次のようにしていた。
 
 月曜 午前MK産業 午後 神戸ハローワーク、神戸人材銀行
 火曜 終日MK産業
 水曜 午前中MK産業 午後 西宮、尼崎 伊丹ハローワーク
 木曜 終日MK産業
 金曜 午前中MK産業 午後 梅田ハローワーク
 土曜 履歴書 職務経歴書などの書類作成
 日曜 求人折込、新聞広告チェック、インターネットで求人検索
 
 もちろん、面接、人材紹介会社の面談があれば、そちらを優先する。アルバイトをしながら、求職活動をしていることになる。クビをいわれた時点で辞めても、期間が短いから失業保険は出ない。また、失業保険が出たとしても、受給中はアルバイトは認められない。ということを考えると、MK産業に、上記のような勤務であっても、籍を置いておくというのは良い判断だった。MK産業にとっては、保険などの負担分が損だが。

 自席でインターネットで求人検索していると、課長が時間中は職務以外のことをするなという。工作の仕事はない。常務の席に連れて行く。小生のことを、常務は課長に話していないらしい。
「手が空いている時は、求職活動してもいい約束でしたでしょう」と、常務にいう。「現場の課長にも話を通じておかなければだめでしょう」と、常務を厳重に叱りおく。
 席にもどると、課長、なにか考えている様子。ふっと何か思いつきおった。
「ちょっと明石の外注先まで車を運転してくれないか」
「課長は免許持っているでしょう」
「持っているけど、足が痛くてペダルが踏めない」
 朝、出勤時、駅から会社まで、おっさんの後ろを歩いていたが、足を痛めている様子ではない。その外注先は電話すれば向こうから来るはず。
「何の用ですか」
「いや、ちょっと急いでいるから引き取りに行こうと思って」
「電話すりゃ納品にくるでしょう」
「たまにはこちらから出向いた方がいい」
 おっさんが何を考えて、小生に運転させたいのかよく判る。時間中に求職活動されるのが、気に食わないのだ。
 しかたがないので、運転した。阪神高速から第2神明を走る。小生はかなり飛ばす方だ。小ワザは上手ではない(車庫入れで時々こする)が、大ワザは上手い(大阪→出雲600キロ6時間で走破の記録あり)決して機嫌よく運転していたわけでない。助手席の課長とは、ひと言も口を聞かないドライブであった。
 二日前にクビをいいわたされた、きげんの悪い男が運転する。ブスと押し黙っている。130キロ、瞬間最大時速150キロ。おっさん、助手席で青い顔をしていた。さぞかし後悔していたろう。
 外注先に着いた。品物はできていた。車に積み込み、帰ろうとすると「あ、オレはここで今後の工程について打ち合わせをするから、雫石君は先に車で帰ってくれ」といった。よほど、さっきのドライブがこたえたらしい。
「課長はどうするんですか」
「オレはバスと電車で帰る」
 ここはJRの明石からかなり遠い。明石の田舎とて、神姫バスもあまりこない。車でないと不便である。
「課長の用がすむまで待ってますよ」
「君は午後からハローワークに行くんやろ」
「ハローワークは5時までに行けばいいんです」
 結局、小生は強引に待って、また課長とドライブ。おっさん往きよりも青い顔をしていた。
 この行為について小生は反省している。課長をいじめた事について反省しているのではない。課長も意地悪で小生にドライブさせたのだ。で、意地悪を仕返ししてやっただけ。
 こんな無謀運転したことについて反省しているのである。少し自慢するが、小生、少々スピードを出す運転をするが、他の違反はしない。駐車場所がなくて、しかたなく駐車違反をすることはごくたまにあるが、他の違反はしない。スピードは出すが、免許を取ってスピード違反で切符を切られた回数は片手になるかならないか。ずっと優良運転者でゴールデン免許だ。とはいえ、あんな運転はだめだ。反省している。以後安全運転を心がけている。意地悪をするのなら、別の意地悪を考えるべきだった。

 
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3月24日(火) 祝 WBC日本2連覇!

 WBC決勝戦。日本VS韓国。延長戦の末、5対3で日本勝つ。これで、日本はWBC連覇。まことに痛快なことである。
 勤務中なので、インターネットで時々試合経過をチェックしていたのだが、試合全体としては日本が押していたのではないだろうか。
 追いつかれたら突き放し、追いつかれたら突き放しの、緊迫した好ゲームだと思われる。最後に決めたのはイチロー。小生は、一人の人間に負んぶにだっこの組織は、組織としてはいかがなものかと、危惧していたのだが、やはり最後はスーパースターの恐ろしさを認めざるを得ない。やっぱりイチローは凄い。
 前回は、メキシコのアシストがあったりして、多分に運に恵まれたところもあったが、今回は実力で勝ち得た世界1だ。小生も、日本のいちプロ野球ファンとして誇らしく思う。今は、原監督を始めコーチ、選手一同に心からの賞賛とねぎらいの言葉を贈りたい。まことにおめでとうございます。そしてご苦労さまでした。ただ心配は怪我をして、途中で帰国、最後の歓喜の輪にいなかった村田のこと。1日も早い全快を祈る。MVPは松坂とのこと。小生は青木だと思うのだが。
 この連覇で日本のプロ野球が世界一であることが、とりあえずアピールできたが、真の実力世界一を証明するには、3連覇を達成してからのことだと思う。年齢から考えて、次回はたぶんイチローは出場しないだろう。イチロー不在の日本代表チームで勝ってこそ真の世界一だろう。
 小生もそうだし、大方の阪神ファンは、世界1達成の瞬間にマウンドにいるのは、われらが藤川球児であるとの確信を持っていた。高めの150キロを越えるストレートで、最後の打者を空振りさせて城島とハイタッチしているのは藤川球児のはずだった。ところが実際はダルビッシュだった。
 星野さんや岡田さんなら、ここはダルビッシュではなくて藤川だろう。しかし、小生は原さんの判断は正しいと思う。五輪、WBCなどの国際試合では藤川は久保田化することが多い。少ない点差の場合、藤川は恐いだろう。
 この20日間、日本のプロ野球ファンは贔屓球団の違いはあれど、日本代表チームの応援をしたことであろう。そして、みんな今日は、日本のプロ野球ファンであったことを大いに喜んでいることだろう。ところで、中日ファンの皆さんは、このみんなの中におられるのだろうか。
 ともあれ、祭りは終わった。さあ、ペナントレースだ。
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おくりびと


監督 滝田洋二郎
出演 本木雅弘 広末涼子 山崎努 吉行和子 余貴美子 笹野高史

 チェロ奏者だった小林は、所属するオーケストラが解散。故郷の山形へ妻とともに帰る。山形で職探しした小林は、「旅のお手伝い」をする「NKエージェント」なる会社に採用される。
 その会社の仕事は納棺。遺体に化粧し、きれいな状態にして棺桶に納める仕事。その仕事は遺体の尊厳、遺族の感情に最大限に配慮しながら、きれいで安らかな故人の彼岸への旅立ちをお手伝いする仕事だ。
 きれいな遺体ばかりではない。また、いら立つ遺族もいる。小林は社長について納棺の仕事を覚えていく。そして一人前の納棺師となり、彼にとって大切な人の納棺を行う。
 様々な遺体が出てくる。その遺体1体1体に人生があり、その遺体には、その人の人生が封じ込められている。映画の中で火葬場の職員がいっていた。
「死は門だ。いったんここで終わって、次へ行くのだ」その「次へ行く」という最も大切な場を取り仕切るのが納棺師というわけだ。
 映画では納棺作業が克明に描かれるが、それは様式美の世界。荘厳で厳か。死という人生の終着点に立ち合う者としての、プロの納棺師のプライドが感じられる。小林は妻を始め、この仕事に対するいわれなき誤解を受けるが、納棺作業を見ると、ある種、美を演出する芸術家といえるかも知れない。
 主演の本木の表情がいい。遺体への作業をすべて終わり、きれいに化粧された遺体の顔を、本木がじっと見つめる。慈しむような、慈愛に満ちた表情で遺体を見つめる。あたかも菩薩のような表情を本木が何度もする。この時の本木の表情が、この映画のいわんとすることをすべて表現している。
 この映画の欠点は一つだけ。妻役の広末がヘタ。本木のうまさとバランスが取れていない。いまだにアイドルの演技をしている。別の女優がいなかったのかな。宮沢りえとか。
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タコのラグーソース・スパゲッティ


 パスタのラグーソースといえば、まず思い浮かべるのが、ミートソースだろう。今ほど日本にスパゲッティが普及していなかったころは、ミートソースかナポリタンしかなかった。
 ミートソース以外でもおいしいラグーソースはできる。タコでラグーソースを作った。タコのおいしさをストレートに味わうためにシンプルに行こう。タコをフードプロセッサにかけてミンチにする。フライパンにオリーブ油。にんにく、赤とうがらしを入れて香りを油につける。そこにタコのミンチを。白ワインと酢を入れる。酢はバルサミコを使う。塩、こしょうで味付け。ゆでたスパゲッティにかける。
 この料理はタコのおいしさがポイントとなる。明石の魚の棚まで買出しに行った。
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鉄火丼

 
 小生が子供のころの肉といえば鯨だった。小学校の給食にもよく鯨が出てきた。ところが今は欧米の、横暴と誤解によって満足に鯨が食えない。ああ、もういちど、鯨のハリハリ鍋を腹いっぱい食いたい。水菜と鯨を炊いたもん。あのころの水菜は固くて繊維が口に残ったもんだ。
 やつらは鯨の次はマグロの制限をいい始めている。でも、近畿大学のマグロ完全養殖成功という大きな希望もある。
 そこでヨーロッパ人どもが理不尽なことをいう前にマグロを食っておこうというわけで、鉄火丼を食う。
 材料は炊き立てのほかごかご飯。マグロの刺身、醤油、味醂、ゴマ、ワサビ、シソの葉。
 まずご飯を炊く。ここは炊飯器ではなく土鍋で炊こう。手間はかかるがおいしく炊ける。洗って吸水した米と水を土鍋に。水は「六甲のおいしい水」を使った。水の量は米と同量か、少し多い目。
 フタをして中火。フタの穴から蒸気が吹き出てきたら弱火で10分。10分したら火を止める。15分蒸らして炊きあがり。
 すり鉢にゴマを入れてゴリゴリ半ずり。醤油と味醂を同量すり鉢に入れる。ワサビを溶かしこむ。切ったマグロを20分漬け込む。
 ご飯を丼によそい、マグロを漬けたタレをかけ、マグロを乗せて、ワサビをちょっと。シソの葉を盛ってできあがり。  
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3月20日(金) 「とつぜん」の由来

 このブログの名前は、ご覧のように「とつぜんブログ」という。ブログを始めるにあたって、ブログの名前を考えた時は、悩まずにすぐ決まった。
 カテゴリに「とつぜんコラム」があるが、元々はこの「とつぜんコラム」がとつぜんブランドの最初だった。小生が初めて「とつぜんコラム」なるコラムを書き始めたのは、もうだいぶん昔、40年近くなる。かって毎日放送で「突然ガバチョ」という、笑福亭鶴瓶が司会する番組が有ったが、あの番組が1982年スタートだから、「突然ガバチョ」よりも「とつぜんコラム」の方が古い。
 このブログにブックマークしている悠々遊さんも小生も、SF同人誌「星群」の古くからのメンバー。SFファンダムでは悠々遊さんの方が先輩だが。その悠々遊さんと小生、あと何人かの星群の会員有志が、気軽にエッセイなどを書ける副会誌をだそうと話がまとまった。
 その副会誌「ひまジン」に小生は連載コラムを書くことにした。そのコラムの名前が「とつぜんコラム」という。2回か3回書いただけだった。小生を始め、他のメンバーも若かった。文章の書き方の修業が足らなかったのか(今も足らないが)ろくに原稿を書かず、編集を担当されていた悠々遊さんにはえらい迷惑をかけてしまった。
 というわけで「ひまジン」は自然消滅。ところが小生は、「ひまジン」のおりはサボっていたくせに、書く場がなくなると、「とつぜんコラム」を書きたくなった。機会を見つけては、ところどころに書いた。小生が副委員長を勤めたK電気労働組合の組合新聞に連載していた時期もあった。
 そして星群の会がホームページを作ることになり、雫石さん、何か連載してくれとなって、2001年7月から星群の会ホームページで「とつぜんコラム」連載開始。諸般の事情で同ホームページが更新が止まった。そのころ、このブログ「とつぜんブログ」を開設。諸国を放浪した「とつぜんコラム」はやっと安住の地を得たわけ。その後、星群の会ホームページは新管理人のもと再開。「とつぜんコラム」に替わる新企画「SFマガジン思い出帳」を連載し始める。
 と、まあこういうわけで、このブログの名称は「とつぜんコラム」の「とつぜんブランド」を使って「とつぜんブログ」となったしだい。
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3月19日(木) 日本マクドナルド「名ばかり管理職」裁判和解

 日本マクドナルドの店長が、管理職と見なされて、残業代を支払わないのは、労働基準法に違反していると、東京高裁に訴訟していた裁判で和解が成立した。
 日本マクドナルドは、店長の訴えどおり「管理職ではない」と認めて、1000万円の和解金を支払う。この裁判、2008年1月28日に東京地裁で原告の訴え通り残業代を支払うべし、との判決がでている。被告の日本マクドナルドが控訴していた。どういう理屈で控訴していたのか判らないが。
 和解とはいいつつも、これは実質勝訴ではないか。肩書きだけ「店長」との管理職の肩書きを与えて、実際は管理職の権限はなかったとのこと。日本マクドナルドは実に、姑息な手段を使って人件費を浮かせていたわけだ。
 小生、思うに労働者が時間外に働けば、無条件で残業代を支払うべきだと考える。管理職である、管理職でないに関わらずだ。たとえ社長であっても会長であっても残業代を支払うべき。どういう理屈で管理職は残業代を支払わなくていいとなるのだろう。社長や役員は経営という労働を、管理職は管理という労働をしている、広い意味での「労働者」だろう。労働者が賃金分以外の労働をすれば、その分の賃金を支給されるのは極めてあたりまえではないか。
 この裁判、実質勝訴では有るが、できれば原告の店長の全面勝訴に終わってもらいたかった。なぜなら日本マクドナルドは全く反省していないからだ。同社が出しているコメントを見れば判る。
「本人にとってもわが社にとってもベストの経営判断をした」
「判断」しなくていけないことではなくて、本来、そうあるべきことだったのだろう。「本人にとってベスト」盗人たけだけしいとはこのこと。店長の「時間」と本来得るべきお金を奪っておいてなにをいう。店長はプラスになったのではない。マイナスであったものがゼロになったのだ。
「今後も社員の労働環境に関する活動を実施していく」
 今後という言葉を使っていた。今と未来も実施するということだ。未来はともかく、今、適正な社員の労働環境に活動をしていなかったから、訴訟を起されたのだろう。また、過去はどうなのか。すくなくとも、東京地裁で敗訴したのに控訴したのだから、1年前は反省していなかったのだろう。。
 ようするに、日本マクドナルドは、社員をただ働きさせていたことについて、まったく反省していないということ。被告側の完全敗訴に持ち込んで、厳重なるペナルティを課し、充分に反省してもらう必要がある。
 これは日本マクドナルドだけの問題ではなくて、同じようなことをしている企業に対する反省材料とするためでもある。
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とつぜん対談 第2回目 輪ゴムとの対談

 とつぜん対談第2回目です。今回のゲストは輪ゴムさん(38歳)です。輪ゴムさんは女子高を卒業後、派遣のOLを続けてこられましたが、派遣切りにあわれて、今は無職とのことです。

雫石 
 初めまして。お疲れの様子ですが、だいじょうぶですか。

輪ゴム
 だいじょうぶじゃないわよ。今日は朝からカップヌードル1個食べただけなんだから。

雫石 
 いつから無収入なんですか。

輪ゴム
 去年の暮れに派遣先から契約を打ち切るといわれたから、今年になってずっと無収入よ。

雫石
 失業保険は。

輪ゴム
 そんなもんないわよ。あたし、まだ派遣会社の登録社員ということになってるの。派遣先が決まるまでの自宅待機という形だから、失業ではないんだって。

雫石
 派遣会社を辞めれば。

輪ゴム
 それも考えてるけど、次の派遣先を紹介してくれるかも知れないので。

雫石
 してくれそうですか。

輪ゴム
 まあ、無理ね。この歳だし。

雫石
 これまで、どんなお仕事をされてたんですか。

輪ゴム
 事務のOLばっかり。あたしは輪ゴムだから、書類を束ねることしかできないし。友だちの手帳なんか、あたしと違って、4年生の女子大出てるし、美人だから、社長秘書なんかしてたわ。で、社長の息子にみそめられて玉の輿よ。

雫石
 輪ゴムさんだって、魅力的です。

輪ゴム
 そう思うなら、お嫁にもらって。

雫石
 あ、いえ、私は既婚者ですし。

輪ゴム
 愛人でもいいわ。

雫石
 ・・・・・・。

輪ゴム
  冗談よ。若いころは、あたし、なかなか有能なOLだったのよ。どんなぶっとい書類の束でも、きっちり束ねたわ。あたしが束ねたら、書類のヘリがぴったりそろって、ま四角に、それこそレンガみたいに書類がまとまったのよ。

雫石
 最近まで、その仕事を。

輪ゴム
 そうよ。あたし、それしかできないから。でも、40近くなるとダメね。ゆるんでしまって。書類がきっちり束ねられなくなったわ。

雫石
 なにかミスでも。

輪ゴム
 いやなこと聞くわね。12月までいた会社で、束ねていて書類をバラしてしまったの。大事な書類が風に吹かれてどっかへ飛んでったわ。トシね。

雫石
 まだ40になってないじゃないですか。

輪ゴム
 こんな仕事、若いうちだけよ。もうすぐ、あたし切れるわ。

雫石
 別の仕事を探されたら。

輪ゴム
 切れた輪ゴムに何ができるのよ。こんなおばあちゃん、お嫁のもらいてもいないし。フーゾクの仕事でもしようかしら。

雫石
 あのう、私、切れた輪ゴムさん、何人かしってますが。

輪ゴム
 その人ら何してるの。

雫石
 集まってサークルを作っておられます。実はあなたにもそのサークルにお誘いしてくれと、頼まれまして。

輪ゴム
 どんなサークル。あたし群れ集うの嫌いなんだけど。

雫石
 模型飛行機友の会です。

輪ゴム
 どんなことすんの。

雫石
 切れた輪ゴムが集まって、1本のゴムになり、模型飛行機の動力になるんです。


 後日、彼女は模型飛行機友の会に入会しました。切れた輪ゴムがたくさん集まって、太く長いゴムになりました。そのゴムは強力な動力となって、模型飛行機を力強く飛ばしました。
 天高く舞い上がった、模型飛行機は青空をぐんぐん上昇して、どこまでもどこまでも飛んで行きました。


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