ringoのつぶやき

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働くロボット、中小お助け、夜中も稼働、30人力、超精密溶接、コスト減、人手不足にも対応。

2014年04月28日 08時34分33秒 | 社会経済

大手だけでなく、中小の製造現場でも産業用ロボットの導入機運が高まりつつある。先行事例を探ると、自動化によるコスト削減のほか、小ロット生産や最先端技術の活用でも成果を上げている。景況感の改善で人手不足も顕著になるなか、国の規制緩和や設備投資減税もあり、中小で働くロボットは増えそうだ。
 社員よりロボットの方が多い――。トラックや建設機械の部品を手がける相田製作所(神奈川県茅ケ崎市)ではロボットアームの稼働音が響く。社員10人に対しロボットが11台。「品質にばらつきがなく、夜中も無人で稼働する。人手より6割多い受注量を抱えられ、急場の仕事もこなせる」(相田利光社長)ため受注を伸ばしている。
 ロボットは工作機械から加工後の部品を取り出し、加工前の材料をセットする。社員の役割は工作機械とロボットの設定、品質管理のほか、材料を置いたり完成品を運んだりするだけだ。
 受注は500個以下の小ロットが約8割。ロボット導入に大金を投じても利益を上げられる理由のひとつがセット替えの早さ。新規部品を扱う際も、工作機械の設定と合わせ遅くとも数時間で対応できる。ロボット1台あたりの平均投資額は約700万円。8~10年で回収できるという。
 特殊コイル製造のウエノ(山形県鶴岡市)は10年ほど前から、人件費の高まりを見越して国内外でロボット導入を進めてきた。累計の投資額は20億円を超える規模だ。エアコン用コイルの製造ではロボット1台が30人分の仕事をこなす。
 外注分の内製化や国内への生産回帰で、ここ数年は「年1億5千万円くらいコストを抑えられるようになった」(上野隆一社長)。連結売上高は10年前より約10億円多い30億円規模に成長した。
 細い銅線をたくさん巻くテレビ用のコイルでは不具合も一時生じたが、部品の形を変えたり薄く平たい銅線を使ったりした上で、別のロボットを考案したところ「むしろ性能が上がった」(上野社長)。新製品として売り出すと販売は国内外で好調に推移している。
 ロボットの導入効果は人件費の削減や生産性の向上だけではない。金属加工のパパス(東京・大田)は2010年、最新のレーザー溶接技術を備えたロボットを購入した。松本仁志社長は「自動化ではなく最先端化が目的だった」と明かす。
 同社の武器は、棒材などに特殊な粉末を溶接で付け足し、強度や耐摩耗性を上げる技術。消耗が激しい部分だけを強化でき、発電機のタービン部品などに使われている。ただ、この技術に必要な精密なレーザー溶接は人手ではできなかった。
 材料を固定する土台やシステムもメーカーと共同で開発した。3D(3次元)設計図と座標位置から溶接できるようにするなど、ロボットの導入を機に競争力の強化にも取り組んでいる。
【図・写真】相田製作所は材料や製品の脱着にロボットアームを活用する



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