ドイツ人の同僚と話をした。日本も世代間格差と言うのが話題になっているが、ドイツもまた若年者の失業が問題となっている。「我々の世代は、親の世代とは違った時代を生きているのだろうか」と言ったら、そこから話が発展した。話した内容は以下の通り。
1、親の世代というが、親の世代となると戦争の危険性を身近に感じながら生きていた世代である。ドイツは御承知の通り、つい20年前まで東西に分断された状態であり、いざとなれば国土が戦場となることが現実の危機としてあった。この状況に比べれば我々の世代は恵まれていると考えて良いのではないか。
2、同僚はかつてアフリカでボランティア活動をした経験があった。経済的には決して恵まれたとは言えない国で、周囲の殆どの人達は明らかに経済的には困窮している人々であったそうである。しかしながら同僚が強い印象を受けたのは彼らの底抜けの明るさであったという。彼らの方が先進国の我々よりもはるかに幸せそうに暮らしているのである。
3、そしてボランティア活動から帰国し、その後スウェーデンへ。スウェーデンのアーランダ空港で、同僚は移民の人と話をしたそうである。移民の母国の経済レベルは先のアフリカの国と同じくらいであったそうだが、その移民の人はスウェーデンに対する不満をぶつけて来たとの由。曰く、寒い、暮らしにくい、etc。。。。これを聞きながら同僚は、「恐らくこの人は母国ではアフリカの人々と同じ様に幸せそうに暮らしていたのではないか」と何となく思ったのだそうである。
4、考えれば不思議なもので、何も無い国で暮らしている人々の方が幸せそうで、社会保障も社会システムもはるかに便利な国に住んでいる人の方が不幸そうな訳である。既にもう言い古された感のある事ではあるが、まさに真実であったという訳だ。同僚はこれを、「恵まれた社会になると、恐らく人々がお互いの存在を必要とせずに生きていけるようになってしまうからではないか」と分析していた。
なるほど、と思わせる話である。ただ自分としては、この社会の不幸の原因として、「個人の間に格差が生まれていく」ということも挙げておきたいと思う。しかし我々が今から何もない社会に戻る訳にも行かない。難しい問題である。
1、親の世代というが、親の世代となると戦争の危険性を身近に感じながら生きていた世代である。ドイツは御承知の通り、つい20年前まで東西に分断された状態であり、いざとなれば国土が戦場となることが現実の危機としてあった。この状況に比べれば我々の世代は恵まれていると考えて良いのではないか。
2、同僚はかつてアフリカでボランティア活動をした経験があった。経済的には決して恵まれたとは言えない国で、周囲の殆どの人達は明らかに経済的には困窮している人々であったそうである。しかしながら同僚が強い印象を受けたのは彼らの底抜けの明るさであったという。彼らの方が先進国の我々よりもはるかに幸せそうに暮らしているのである。
3、そしてボランティア活動から帰国し、その後スウェーデンへ。スウェーデンのアーランダ空港で、同僚は移民の人と話をしたそうである。移民の母国の経済レベルは先のアフリカの国と同じくらいであったそうだが、その移民の人はスウェーデンに対する不満をぶつけて来たとの由。曰く、寒い、暮らしにくい、etc。。。。これを聞きながら同僚は、「恐らくこの人は母国ではアフリカの人々と同じ様に幸せそうに暮らしていたのではないか」と何となく思ったのだそうである。
4、考えれば不思議なもので、何も無い国で暮らしている人々の方が幸せそうで、社会保障も社会システムもはるかに便利な国に住んでいる人の方が不幸そうな訳である。既にもう言い古された感のある事ではあるが、まさに真実であったという訳だ。同僚はこれを、「恵まれた社会になると、恐らく人々がお互いの存在を必要とせずに生きていけるようになってしまうからではないか」と分析していた。
なるほど、と思わせる話である。ただ自分としては、この社会の不幸の原因として、「個人の間に格差が生まれていく」ということも挙げておきたいと思う。しかし我々が今から何もない社会に戻る訳にも行かない。難しい問題である。