椿寿庵(ちんじゅあん) ~隠れ磯(かくれいそ)~ Vol.2 2013年02月27日 22時33分47秒 | 花 今年も椿の季節がやってきました。 毎年この時期、様々な種類の椿を見に訪れるのが奈良 大和郡山の椿寿庵(ちんじゅあん)。 一昨年も見かけた白覆輪の美しい椿、“隠れ磯(かくれいそ)”に、今年も出会うことができました。 この椿、同じ枝から伸びる葉の裏の模様が、なぜかおどろおどろしいのです。 満開の花の醸し出す華やかな美しさと対照的に、退廃的なムードを持った葉とのコントラストが面白く、どちらもこちらに顔を向けるようにアングルを決めました。 いつも撮る椿の写真とは異なる不思議なムードになりました。
上野動物園のマロ 2013年02月26日 22時35分26秒 | トラベルフォト 上野動物園のヒガシクロサイ、マロ。 オスのサイなので体に溢れるパワーが止められないのでしょうか、とにかくせわしなく周囲を走り回っています。 場内の奥へと行ってしまったかと思うと、くるりと踵を返して今度はこちらの方に向いて走って来ます。 柵の手前まで来ると、また素早くターン。 場内で大きなL字を描くように同じコースをひたすらぐるぐるぐるぐる。 マロを真正面から捉えて、ファインダー越しに見ていると、さすがは巨体の持ち主。 二本の角を前方に向けた勇壮な構えは、なかなか迫力ある姿でした。
代官山 sarugaku 2013年02月24日 15時53分15秒 | トラベルフォト 代官山 猿楽町。太極堂の脇を通り裏路地を曲がると現れる不思議な空間。 ギリシャのミコノス島を思わせる白亜の小さな建物がランダムに配置された一角が“DAIKANYAMA MARKET STREET sarugaku”。 コンクリートの白壁に“a”から“f”まで各棟のアルファベットが掲げられ、シンプル&クールな印象でモールを統一しています。 sarugakuの中心から右手を見上げると、“a”棟のアルファベットが冬の青空に浮かんでいて、爽やかな空気を感じました。 そのクリーンな気持ちのままシャッターをパチリ。 白の壁に“a”の文字とスカイブルー。 ここから、何かがスタートしそうです。
奈良 秋篠寺(あきしのでら) 2013年02月23日 21時07分14秒 | トラベルフォト ただひとりの天女に会いに、奈良 秋篠寺(あきしのでら)へ。 JR東海のキャンペーン「うましうるわし奈良」で紹介されている、技芸天(ぎげいてん)には、いつの日かお会いしたいと思っていました。 先日、たおやかな表情を見せる技芸天のポスターを見て、やはり今行かなくちゃと思い立ち、朝一番に訪れました。 境内へと向かうその途中、人々の目を和ませてくれるのが、参道の左右にある広い苔庭。 その緑色の深さと冬の朝の静けさに、自然と心が洗われてきます。 苔庭の真ん中辺りには小さな石灯篭がひとつ。 雲間から太陽が顔を見せ、木漏れ日が苔の上を照らし始めると、命の息吹が立ち上ってくるような錯覚を覚えたのです。
Nikon D7100 2013年02月21日 22時50分00秒 | デジタルガジェット Nikonから、DXフォーマットの最上位モデル、D7100が発表されました。 APS-Cでもローパスレス! フルサイズのD800Eで提案した“ローパス効果レス”ではなく、本当にローパスフィルターをなくしたという、Nikonデジイチ発の試み。 画質の先鋭度と引換えとなるモアレ/偽色の発生に対し、どのように対処しているのか、Nikonで最も新しいデジタル一眼テクノロジーによる回答がここにあります。 シャッターボタンのカット面がブランドロゴを通り、そのまま左肩へと回り込むことで全体のシルエットを形作るボディデザインは、キリリと引き締まった精悍な印象。 D300S無き後、NikonのAPS-Cフォーマットにおける、実質上のフラッグシップに相応しい道具感を醸し出しています。
SONY α(アルファ) NEX-3N 2013年02月20日 22時43分31秒 | デジタルガジェット ソニーのAPS-Cミラーレス NEXシリーズのモデルチェンジは本当に早い。 中でも特に、エントリーモデルの3ナンバーはどれも一年未満での早いサイクルで次のモデルへとバトンタッチを続けています。 海外でいち早く正式発表されたNEX-3Nは、これまでAPS-Cで最小・最軽量だった5ナンバーを凌ぐ小型化を実現(本体高さは高いのですが)。 電動ズームをシャッターボタン周囲のズームリングでコントロールするなど、使い勝手はコンパクトデジカメそのもの。 ミニマイズされた躯体と相まって、コンデジからのステップアップにはもってこいのシンプルデザイン。 スマホのカメラ機能が高性能化し続ける中、デジカメの生き残りのキモはやはり圧倒的な高画質・高感度。 ミラーレス一眼の進化の速度をおろそかにする訳にはいかないのです。
ロビ(Robi) 2013年02月19日 23時01分35秒 | デジタルガジェット 週刊 ロビ、本日創刊! 遂にロボットが付録になる時代がやってきました。 あのエボルタくんを手がけたロボットクリエイター、高橋智隆氏が設計/デザイン。 同氏オリジナルの二足歩行テクノロジー、SHIN-Walk(シン・ウォーク)を搭載し、音声認識で会話もこなす、歩いて踊れる驚きの小さなフレンドリーロボットがこのロビ。 ディアゴスティーニジャパンならではの創刊号特別価格で、第一号は790円! ロボットを自分の手で、しかも790円から始められる! 久々にワクワクする価格付録です。 AIBOやASIMOを例に挙げるまでもなく、形も心も人に近いロボテクスは日本オリジナルのテクノロジー。 全70巻のロビ完成まで購入すれば、計14万円を超えるとの話もありますが、それでもやっぱり夢がある。 それが大事なのです。
東京タワー ダイヤモンドヴェール Vol.2 2013年02月18日 22時48分55秒 | トラベルフォト 週末のみお目見えする東京タワーのダイヤモンドヴェール。 中でもこのカラフルな色彩は、昨年のクリスマス24日25日限定のレインボー仕様。 芝公園 御成門から真っ直ぐ続く歩道から顔を出した、東京のシンボルタワーを撮りました。 周りはすっかり夜ですし、三脚をセットし、絞りをf11までぐっと絞って静かにシャッターを切ると、上がった写真にはパースで並んだ街灯に見事な光条が。 クリスマスらしいキラキラめの写真になり、肉眼で見ているのとはちょっと違う華やかな雰囲気。 光条の数を数えてみたら18本。 なるほど、レンズの9枚羽根の絞りの数にきちんと沿った、倍数の数になっています。 物理の法則に従って、素敵な夜の光の演出がなされました。
奈良カフェ にこちゃん堂 2013年02月17日 22時28分09秒 | トラベルフォト 前回紹介の“パトリ”のすぐ隣にあるのが、“奈良カフェ にこちゃん堂”。 お店のテーマを「ごはんカフェ」と銘打つだけあって、お店の壁に吊り下げられた暖簾の文字は一言、「ごはん」。 この言い切りがなんとも分かりやすくていいのです。 そうか、ごはん食べよう…。と思わず呟いてしまいそうなほどの強力な説得力。 夕餉支度の音、それに湯気と香ばしい匂いが届きそうな雰囲気。夕日の斜光を受けたこの空気感を撮ってみたいと、EOS 6Dを構えました。 こういう何気ないシーンも、フルサイズCMOSセンサーで撮るとしっかりその空気を映し出してくれる。 やっぱりAPS-Cとは違うなぁ…。と、改めて思ったのです。
パトリ cafe/market 2013年02月16日 18時34分27秒 | トラベルフォト 奈良 椿井町、椿井小学校の目の前にあるかわいらしいカフェ&雑貨屋“パトリ”。 お店は二階にあるのですが、お店の看板はもちろん通り沿いに出ています。 近くに寄って見てみれば、その看板とメニューの上に乗った小さなディスプレイがかわいいのです。 お店のシンボルでもある小鳥のモビールが、小さなプランターの上にちょこんと乗った、ちょっと小粋な演出。 真冬の午後でしたが、ここだけ春風でも吹いているかのような爽やかさ。 ナチュラルで飾らない、そんな素敵な空気感が漂います。
なら瑠璃絵 2013 2013年02月13日 21時59分02秒 | トラベルフォト 毎年恒例、古都の夜を優しい光が照らし出す「しあわせ回廊なら瑠璃絵(るりえ)」が今年も開催。 2月8日から2月14日まで、明日が最終日となりました。 今年は春日大社へ、本殿内回廊に吊り下げられた吊灯篭を見に行きました。 中から火が灯された灯篭は、日中に見る静かな佇まいの灯篭とは異なり、暖かな生命感に包まれています。 一つ一つの灯りの照らす力は僅かでも、その光が沢山集まれば、回廊全体を柔らかく映し出し、鮮やかな朱の赤さを目の前に浮かび上がらせてくれるのです。 そんな幻想的な風景の中で一際ユニークだったのが吊灯篭の火袋の意匠。 一番手前の火袋は、藤と瓢箪(ひょうたん)。 春日大社は藤原氏の氏神ですから、藤の模様なのは頷けるのですが、果たして瓢箪の意味は…。 よくは分かりませんが、思いのほかグラフィカルなパターンが現代的で、非常に印象に残ったのです。
モズの早贄(はやにえ) 2013年02月11日 22時26分11秒 | トラベルフォト 寒牡丹を見に冬の奈良、石光寺(せっこうじ)。 寒牡丹の開花にはあまり恵まれませんでしたが、ひとつ発見がありました。 初めて目にしたモズの早贄(はやにえ)。 一体いつ串刺しにされたのか、トカゲの体は天日に晒されてすっかり干からびています。 食べるものが少なくなる冬季の食料確保のための行動だと思っていましたが、モズにとっては過去からDNAに刷り込まれて行う、単なる習慣行為のようです。 実際このトカゲも食べられたような形跡は見られませんでした。 ならば、単に命を奪われただけの晒し者かぁ…。 なんだかこのトカゲが気の毒になってきてしまいました。
都庁からの夜景 2013年02月06日 22時47分37秒 | トラベルフォト その怪しげな都市の光はまるでブレードランナー。 リドリー・スコット、30年前の名作がありありと目の前に蘇ります。 ブレードランナーの舞台設定は2019年の未来。 しかし未来と言っても、今からたった6年後のこと。 きっとあの世界のように自動車は空中を飛ばないだろうし、酸性雨も降らないでしょう。 ただ世界観のイメージが新宿歌舞伎町をベースにしていただけあって、30年経た今であっても、この都市感がどこか共通しているのも頷けます。 これで巨大広告ディスプレイとエアカー、垂れ篭める濃い雨雲さえあれば、不穏な雰囲気漂うデカダンス・シティが完成します。
妙心寺 東海庵 「東海一連(とうかいいちれん)の庭」 2013年02月05日 22時23分06秒 | トラベルフォト 「白露地(はくろじ)の庭」、「用の庭」に続いて、書院西庭は「東海一連(とうかいいちれん)の庭」。 五十五坪の敷地の中に、島あり山あり多彩な景色が広がっています。 写真奥に見える、垂直に立つ三つの石は「三尊石」。 不動石、日天石、月天石と名付けられた石からは、遠景の切り立つ山々を思い起こされます。 しかし、この庭で最もユニークなのは、手前に見える横手に長い手水鉢。 その名も「一文字手水鉢」。 横一文字にすっぱりとくり抜かれた手水の形。これほど異型な手水の意匠はこれまで見たことがありません。 僕にとっては、東海庵西庭の凝った趣以上に印象的な佇まいでした。
妙心寺 東海庵 「用の庭」 2013年02月03日 09時52分01秒 | トラベルフォト この冬、京都 特別公開として12年ぶりに一般に開かれた妙心寺 東海庵の山門。 書院を囲むように配した三つの庭は、それぞれ全く趣を異にした佇まいで非常に個性的。 書院南に位置する坪庭は通称「用の庭」。 前回紹介の「白露地(はくろじ)の庭」では、一切の虚飾を取り払った直線の砂紋が印象的でしたが、「用の庭」の砂紋は円。 坪庭の中心に位置する要石を中心に、それはまるで静かな湖面に広がる波紋か、はたまた北極星の周囲を巡る星の動きか。 “静”の白露地の庭に対して、見る者の視線と思考を回転運動へと変換させる“動”の仕掛け。 妙心寺の説明員の方が「時計と逆周りに周囲を回りながら見るのがいいみたいですよ。」と言っていましたが、確かに一直線に並んだ石の傾きを見ていると、そうして見るのがごく自然のようです。 歴史深い京都の禅寺ですが、モダンです。