GOOなMONOたち

ケータイ、音楽、PC、デジカメ。僕らの毎日を楽しく彩るGOOなMONOたちをご紹介!

世界遺産 古都トレド(Toledo) Vol.2

2011年01月31日 21時48分28秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

天を突くゴシックの尖塔。

古都トレドのほぼ中心に位置する場所に、大きく聳(そび)え立つのが、このカテドラル。

トレドを訪れる人は、まずここへと足を運ぶというこの大聖堂は、ゴシック建築特有の垂直性を持って、勢いよくかつ高く、天に向かって真っ直ぐに伸びています。

この大聖堂の中へと足を踏み入れて驚かされたのが、トランスパレンテの祭壇。

礼拝堂のレタベルと呼ばれる祭壇の衝立には、イエスの生まれてから復活するまでの様々な場面が彫り込まれています。

その彫刻のシーンひとつひとつをよく見ると、ところどころに透かすような穴(トランスパレンテ:透明な、透き通る)が空いているのです。

そして、そのレベタルの真裏、大聖堂東側の天井には天窓が設けてあり、ある時間、日の光が天窓に差し込むと、トランスパレンテに導かれた朝日が前面へと向かい、祭壇に刻まれた聖者の姿を、魔法のように神々しく浮かび上がらせるのです。

500年以上も前から続く、この奇跡の光景。

このような神がかり的な仕掛けが施されているなどと考えもしなかった当時の街の信者達が、ミサの途中、司祭の声と共にこのイリュージョンを見たとしたら…。

誰もが神の存在を、その心に実感したに違いありません。


世界遺産 古都トレド(Toledo)

2011年01月30日 14時15分19秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

スペイン かつての都、トレド。

1561年にマドリードへ遷都した後は衰退の一途をたどり、時間の歩みを止められた街は逆に、そのまま中世の薫りを残した古都として存在し、1986年、旧市街全域が世界遺産として登録されました。

トレドの最も特異な特徴はその地形。

写真右手奥から手前、そして左手奥へと大きく蛇行して流れるタホ川を巨大な濠として、まるで突き出た大きな舌のような形で建設された天然の要塞。

“城塞都市”と呼ぶに相応しい堅固な守りの街なのです。

その頂点に建つ4つの尖塔が特徴的に映るのが、アルカサル。

16世紀に改築されて今に残る、かつての王城です。

そのアルカサルを筆頭に、所狭しと立ち並ぶ様々な旧市街の建物と細い石畳の路地は、まるで迷宮のように複雑に入り組み、攻め落とし辛いかつてのお城としての一面を見せています。

その壮大な仕掛けを持つ街全体を、このタホ川の対岸からパノラマで見渡すと、その威容に圧倒され、立ち尽くしてただ唸るしかありませんでした。

スペインの夜明け ~ Hola! ESPANA(オラ! エスパーニャ) ~

2011年01月29日 14時55分42秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

Hola(オラ)!

笑顔でこう答えれば、スペイン旅行はとりあえず何とかなる!

イタリアのCiao(チャオ)に近く、朝から晩まで、時間帯に関係なく使える呼びかけの挨拶。

日本語でいえば、アラレちゃんの「おはこんばんちわ」?(全然違いますね…)

もとい、先日スペインをバスでくるりと回って旅してきました。

ピカソ、ミロ、ガウディ、ダリ、ゴヤ、ベラスケス等、数多くの天才を生み出した奇跡の国、スペイン。

各自治州によって、全く異なる文化や言葉を有し、同じ国ながら地域ごとに様々な気候/風土/宗教の影響を見せるとても表情豊かなスペインという国は、実際に訪れて見ると、想像していた以上に大変魅力的な側面をいくつも見せてくれました。

そして日本と最も違うのが、この空と大地。

日本の約1.3倍の国土のほとんどが起伏の少ない平地。
地平線まで遮るもののない、果てしなく広大な大地の向こうから昇る太陽の風景は、まるで絵画のようでした。

空はあくまでも青く、太陽はあくまでも赤い。

この素敵な国スペインのさまざまな風景を、「Hola! ESPANA(オラ! エスパーニャ)」と題して(カテゴリーに追加しました)ご紹介していきます。

すでに先週、サグラダ・ファミリアを紹介済みでしたが、明日はカスティーリャ・ラ・マンチャ州の世界遺産、城塞都市 トレドです。

SONY NGP(Next Generation Portable) Vol.2

2011年01月28日 22時58分11秒 | デジタルガジェット

時代に合わせた大幅な進化を見せた次世代PSP。

本体デザインも初代のイメージをきちんと継承しながら、よりスマートに仕上がっています。

「スーパーオーバルデザイン」と名付けられた素直できれいなアウトラインは、見るからに両手ホールディングがしやすそうな形。

加えて、左右ツインのアナログスティックにより、視点をリニアに変えながらのシューティングやアクションが可能になるなど、これまで以上にリアルな操作感が体験できそうです。

CPUもGPUも4(クアッド)コア。
ディスプレイの解像度も、現行機の4倍。

4倍づくしのハードウエア構成により、PS3に迫るグラフィックス表現も可能になるというほど、ホットな高性能ぶりを見せています。

さて、今回発表がなかったのが本体価格。

ライバルの3DSは2万5000円で来月より発売。

ヒットのカギとなる、注目のプライスは一体いくらに。

SONY NGP(Next Generation Portable)

2011年01月27日 23時25分03秒 | デジタルガジェット

来たっ!PSP2!!
と思ったら不正解でした。

現時点の機種名はNGP(Next Generation Portable)。

なんとも歯切れの悪いコードネーム。

でも、発売予定の今年末にはPSP後継機として、きちんとした名前を名乗る事ができるでしょう。

今回の進化のポイントは前面と背面。

さて、まずはディスプレイ。

現行4.3インチ液晶から、5インチの有機ELの、しかもマルチタッチスクリーンへと大進化。
加えて背面にもマルチタッチパッドを採用することで、つかんだり引っ張ったりさすったりと、前後のタッチ操作で切り開く、新たなゲームの登場が期待できます。

そしてもうひとつの前後ファンクションはカメラ。
前面、背面のカメラ搭載と3Gのモバイルネットワーク通信機能により、新しいコミュニケーション機能が始まりそう。

また、Androidとの親和性も高まり、新しいポータブルゲーム機として、着実な進化を遂げています。

大橋トリオ 「NEWOLD」

2011年01月26日 22時07分25秒 | 音楽

再び、大橋トリオです。

昨年11月に発売された、メジャー2ndアルバム「NEWOLD」。

“今”を表すキャッチーなメロディーも、胸を突き刺すような新鮮な言葉も、変幻自在の驚くような歌声も、そこにはありません。

ただ、大橋好規の世界が静かにあるだけ。

彼がつま弾く、ピアノやバンジョーの切ない音色が、まるで幸せへの祈りのように、心にじわっと染みてくるのです。

やさしさとか、人を好きになる気持ちとか、思いやるこころとか、そんな素直な感情が、全く垣根なくストレートに伝わってくる不思議なマジック。

だから今夜も、「あぁ少しつかれたな…。大橋トリオ聴こう。」
となるのです。

B&O BeoSound 8 Vol.2

2011年01月25日 21時57分29秒 | デジタルガジェット

B&Oのサウンドシステムを、10万5000円で購入できるということを、安いとみるか、高いと見るか。

これはもちろん人によってそれぞれですが、プレミアム・オーディオブランドの価格とであることを考えれば、お買い得なのは間違いありません。

なぜならば、本体価格100万円を超えるBeoLab 9に採用されている低音再生技術“ABL(Adaptive Bass Linearisation)”が、このスピーカーにも投入されているからです。

その性能、そのプライス、そのデザイン。

本当に欲しい!と、声に出したいほどなのですが、思えば一昨年、ノイズキャンセリングによるあまりにも澄みきった美しい音質に惚れて、iPodからWalkmanへと乗り換えてしまった僕。

果てしない時間をかけた、ミュージックライブラリー総入れ替え作業の苦痛を思いだすと、今さらiPodファミリーへと再乗り換えはありえません。

iPod/iPhone/iPadをお持ちの皆さん。幸せになって下さい…。

B&O BeoSound 8

2011年01月24日 22時14分35秒 | デジタルガジェット

ふたつの円を結ぶ直線。

たったこれだけの構成で、僕らを魅了するミニマルデザイン。

スピーカーをつなぐブリッジの上にiPod/iPhone/iPadドッグを備え、その下のマルチコントローラーで操作する。

本体デザインだけでなく、UI(ユーザーインターフェース)も極シンプル。

「何も足さない。何も引かない。」という、サントリー“山崎”のコピーを彷彿とさせる、削ぎ落としの美学がここにあります。

音楽を聴くための道具として、これ以上にどんな要素が必要なのだろう…?と思い、世に溢れるラジカセ/コンポのデザインがいかに口数が多かったのかと、改めて考えさせられるのです。

目から鱗(うろこ)。

デンマークはB&Oの作品です。

OSBORNE:オズボーン

2011年01月23日 11時55分49秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

イベリア半島を車で旅した人ならば、必ず一度は目にする黒牛の看板。

高速道路をひた走っていると、視界の向こうからふいに姿を現し、徐々に近づいてくると、後方へと消えていく。それがまたやたらにでかい!

全高15mはあろうかと思われる巨大な“雄牛”と視線が合うたびに、「あぁ、スペインを旅しているんだなぁ…」と思わず微笑んでしまうのです。

とても印象深いこの看板は、“Jerez:へレス(シェリー酒)”の醸造メーカー「オズボーン社」のもの。

スペイン全土で約90体あると言われているようですが、今回の旅で見かけたのは6体。

広大な大地と青い空を背景に切り取られた黒のアウトラインが、強烈なインパクトを持って、毎回現れてくるのです。

かつては社名等の入った、郊外でよく見かける装丁の看板だったのですが、屋外における酒類宣伝の法的規制により、ロゴをつぶし全身を黒く塗ったといういきさつのようです。

ところで、シルエットだけのこの黒牛が、なぜ“雄牛”だと言い切れるのか。

写真を見れば、もうお分かりですよね。

サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会) Vol.6

2011年01月22日 15時20分27秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

鮮烈な光のアートの洗礼を受けた後、放心状態のまま西側出口へと向かい、教会を出ようとすると、そこにはまるで強く硬い意思を持って彫られたかのようなアルファベットの文字の列。

受難の門にある「福音の扉」です。

このブロンズ製の扉には、約八千の文字で書かれた福音書の一部が、レリーフとして刻み込まれているのです。

そしてこちら側の扉の一部に、神への感謝の印として“JESUS(ジーザス/ヘスース)”の文字のみ金色で装飾されていました。

闇と光。

モノトーンと色彩とが隣り合わせに混じり合う、サグラダ・ファミリアの巧妙で深い意匠の数々。

遥かな年月、これまで携わってきた数え切れないほどの職人たちが心に秘めた、揺るぎない誇りの重さで作り上げられた巨大な宗教建築。

サグラダ・ファミリアは、人間の力の偉大さをこの身にはっきりと感じさせてくれる、世界遺産に相応しい、素晴らしい建築です。

サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会) Vol.5

2011年01月21日 23時38分07秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

サグラダ・ファミリア最大のクライマックス。
それは、教会内にありました。

およそ130年にも亘る年月をかけて形作られてきた荘厳な外観からは、全く予想だにしなかった眩いばかりの光のページェント。

ガウディの作り上げた唯一無二の白い宇宙を、予期せず目の当たりにした瞬間の震えるようなこの感覚は、感動というような生易しい表現では言い表せないものがありました。

自分の意識が、イエスと共に天窓中央に向かってふわりと自然と吸い上げられていくような、不思議な浮遊感。

ファンタジック、異空間、マジェスティック。

そのどれでもない。いや、その全てに当てはまるかのような、日常を遥かに超越した異次元の空間。

スペインが生んだ希有な建築家、アントニオ・ガウディ。

まさに奇才。まさに天才。

サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会) Vol.4

2011年01月20日 22時07分02秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

スペインの冬は、日の出が遅い。
年明けのこの時期、朝日が昇るのは午前8時半ごろ。

塔の上層階から延々と続く螺旋階段をようやく下りきり、鉄製のフレーム扉をくぐって教会内へと入りました。

すると、東の空から昇りはじめた太陽の光が、ちょうどステンドグラスを射ぬき始めたところ。

まともに視線を向けられないほどの輝きが教会内に満ち渡り、堂内の多くの人々がそちらの方角を静かに見つめていました。

ステンドグラスの絵はクラシカルな宗教柄ではなく、モダンアートのような抽象柄を採用しています。

美しく煌めく朝日の芸術にしばらく目を奪われ、その視線を上空に向けると、そこには故アントニオ・ガウディが仕掛けた、麗しい光の宇宙が全天に広がっていたのです。

明日、その想像を絶する美の異空間を皆さんにご紹介いたします。

ぜひお楽しみに。

サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会) Vol.3

2011年01月19日 22時47分09秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

サグラダ・ファミリアに訪れたこの日、大変にラッキーでした。

朝、教会開場の直前に到着したため、ほとんど並ぶことなく塔のエレベーターへのチケット(2.5ユーロです)を手にすることができたのです。

教会へ入ると同時に約60m上空へと一気に上ると、生誕のファサードに並ぶ4つの塔の、向かって右側の中央付近に降り立ちます。

塔内部の回廊を進み、4塔の間にかかるブリッジを渡って、反対側の塔へと入ります。

しかし、そこから下へと降りていくのは全て自力で。

遥か地上まで見下ろせる目が回りそうな螺旋階段をぐるぐると下りて行くと、やがてところどころに明かり窓や小さな展望窓が現れてきます。

写真はそのうちのひとつから外を眺めてみたところ。

約40m上空から、早朝のバルセロナの街が一望に見渡せました。

展望窓中央には、まるで金平糖のようなユニークな彫刻。

サグラダ・ファミリアの建築おけるユニークな特徴として、塔先端に掲げられた数々の自然モチーフが挙げられます。

苺や葡萄などのフルーツが、十字架などに混じって塔のてっぺんに堂々と鎮座しているのです。

ところがこの炸裂した金平糖、一体何のモチーフなのか未だに解けない謎なのです。

サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会) Vol.2

2011年01月17日 22時41分39秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

昇りくる朝日を受けて金色に輝きだすサグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会)。

こちらは東側“生誕のファサード”。

昨日紹介したのがこの反対側、西の“受難のファサード”です。

東西の門の両側を守るように、それぞれ4本づつ、形8本の巨大な塔を従えていますが、もちろんこれが建築の最終全体像ではありません。

完成予想図(ブログ“世界の捨象から”より)の右側のイラストを見れば分かる通り、この8つの巨塔は入口に過ぎず、その後方には更に巨大な中央塔が、立体十字(左右だけでなく前後にも腕を伸ばした十字架)を天に掲げて眼前に高く聳(そび)え立つ予定なのです。

ですので、あとたった十五年でサグラダ・ファミリアが完成するとは、やはりどうしても考えられないのです。

建築着工より既に129年。その工期があまりにも長いため、建築と同時に修復も手掛けるといったスパンの長さ。

自分が生きている間に完成した姿が拝められるとは…。

ホントだろうか…。

サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会)

2011年01月16日 16時24分59秒 | Hola! ESPANA(オラ!エスパーニャ)

バルセロナの街中に、それは唐突に現れるのです。

車から降り立ち、その威容を間の前にした時、声にならない感嘆の声を上げながら、ただ静かにその足元に佇みました。

スペイン随一の世界遺産、サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会)。

いつか実物をこの目にしてみたいという憧れが現実のものとなった時、その大きく雄々しい存在は、自分の拙(つたな)い想像を遥かに超越していました。

85年前に亡くなったカタロニアの建築家、アントニ・ガウディのライフワークでもあり、現在も建設は継続されているサグラダ・ファミリア。

ガウディの没後100年となる2026年に完成すると言われていますが、残りあと15年。
これまでの建設ピッチを考えると、とてもそんなに早く完成するとは思えないのですが、スペイン国民自体、別に完成がいつになろうとも、そのポイントにはあまり関心がないそうです。

価値の高い建築はそれだけ時間がかかって当然、かかった時間の分だけ価値があるという考え方。

その考えはとても正しい。

スマートフォンのタッチの反応が、コンマ何秒もたつくからイライラするという自分の時短感覚を、静かに戒めてくれているようです。