GOOなMONOたち

ケータイ、音楽、PC、デジカメ。僕らの毎日を楽しく彩るGOOなMONOたちをご紹介!

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 12

2011年06月12日 09時18分45秒 | CONTAX T2

昨日に続いて、CONTAX(コンタックス) T2で撮影した、奈良の風景をもうひとつ。

白毫寺(びゃくごうじ)の石仏です。

参道を埋め尽くす萩の花や、奈良の三名椿「五色椿」で有名な古刹、白毫寺。

山門までしばらく続く長い石段を登り、境内をゆっくりと散策していると、本堂の向かって右横にある多宝塔の奥から、石仏の道が続いているのを目にしました。

細い小道の脇には、小さな石仏がそこかしこにあり、あるところはバラバラに、あるところは規則正しく配置されています。

道の終わりには五輪塔があり、その近くにあったのがこの石仏。

周囲を覆う苔に加え、まるで緑青(ろくしょう)のようにも見える薄緑色の被膜で、天然の化粧を施されたとても印象的なお地蔵さま。

カール・ツァイスのT*(ティースター)は、その色を、実に美しく再現してくれました。

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 11

2010年05月09日 18時32分56秒 | CONTAX T2

晩秋の飛火野。

昨年11月に撮った、ナンキンハゼと鹿のショット。

CONTAX(コンタックス) T2では、T2オーナーの皆さんがよく試みているように、僕自身も少しアンダーめで撮ることが多いのです。

銀塩フィルムで写し撮られた写真には、デジタルでは描けないような、その場の空気と時間が取り込まれます。

全ての葉が落葉したナンキンハゼの孤独。

遠くを見つめる雌鹿の思案の行方。

そういった、今この瞬間を支配する空気そのものが、感光という物理現象を通してフィルムに定着される。
アンダー気味の世界感が、そんな気配を更に濃厚にしてくれるのです。

そして、奈良にはそうした被写体に事欠かない奥深い風景が、あちこちに存在しているのです。

CONTAX(コンタックス) T2 Vol.7

2010年05月08日 17時38分51秒 | CONTAX T2

久しぶりのCONTAX(コンタックス) T2。

デジタルの即応性に慣れてしまうと、なかなかフィルムの味を楽しもうという気持ちになれないのが本音のところ。

しかし、滑らかな冷たい感触のチタンボディに触れると、改めて「今日はフィルムでいこう。」と、その気にさせられるのです。

僕の場合はデジタル一眼レフのサブとして持ち歩くので、やはりボディがコンパクトなのは大切。
なおかつ、想像以上の仕上がりと、フィルムならではの世界を表現してくれるコンパクト・カメラを数えてみると、今の世の中、そう多くはありません。

ひとつ挙げてみるとするならば、やはりMINOLTA TC-1でしょうか。

下記ブログ「THROUGH THE FINDER」さんのフォトなどを見ていると、その素晴らしい描写力と写真の腕に打たれます。
    ↓
THROUGH THE FINDER: MINOLTA TC-1

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 10

2010年02月24日 22時03分32秒 | CONTAX T2

新宿ミロード モザイク通り、「Illumination '09-'10」。

今年の1月、偶然通りかかった時に行われていたナイト・イルミネーション。

ブルーとホワイトを基調とした大人のキラキラ感は、華やいだ雰囲気の中にもシックなイメージで、いかにも都心のエンターテイメント。

青と白という寒色系の電飾光で埋め尽くされていた会場は、全体にクールな色彩を帯びていたのですが、このホワイトツリーの中で輝くライティングだけは、不思議と暖かく感じられ、生命感のようなものさえ思わせるホットエリア。

ツリーの枝のふさふさした毛羽立ちの描写のすぐ後ろの背景を見れば、画面に馴染むかのように静かにボケる電飾のつぶ。

この自然な立体感は、紛れもなくCarl Zeiss Sonnar (カール・ツァイス ゾナー)2.8/38 T*の描写力です。

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 9

2010年02月23日 23時22分11秒 | CONTAX T2

ならまちといえば、格子の町屋と身代わり猿。

ただそれだけで、すっかりならまちのイメージは完成するのですが、更に加えて、黒漆喰、虫籠窓(むしこまど)、一文字の和瓦、手斧(ちょうな)仕上げの組垣など、和建築の重要アイテムがてんこ盛りのこちらのお宅。

特に、丸に十字の虫籠窓。

なぜならまちに薩摩藩、島津氏の家紋がかたどられているのかは分かりませんが、ならまちの町並みにぴたりとはまっています。

この日は曇り。

愛機のT2は、ぼんやりとした午前中の淡い光を受けた鈍色(にびいろ)の風景を、情緒豊かに表現してくれました。

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 8

2010年02月22日 23時53分11秒 | CONTAX T2

東京駅のホーム、中央線。 

何気なく線路を目で追っていくうちに、気が付くとホームの端まで。

上りと下りの線路が視線の先でクロスする、一点透視のパースのパターンが興味深くてシャッターを切りました。 

見るともなしにしばらく眺めていると、その絡み合う線路のラインが、時にはエッフェル塔のようであったり、時にはあやとりのようにも見えたり、はたまたウェブシューターから発射されたスパイダーマンのクモ糸みたいだったり。

ノーマルな素の意識で日常の風景を見まわした時、ふと、ユニークな景色との出会いが訪れる瞬間があります。

この日の朝は、まさにそれ。

早朝の物憂げな空気の色を、T2は当り前のように写し撮ってくれました。

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 7

2010年02月21日 14時45分09秒 | CONTAX T2

視線が釘付けになるこの生々しさ。

毒々しいほどの生命感を溢れさせるこの茸は、奈良 依水園(いすいえん)の入口ところに植えられた木に生えていたものです。

美しい庭園を見ようと訪れてくる観光客の人たちは、この姿を目撃しては一様に驚きの声を上げていました。
それほど、圧倒されるこの色彩とこの存在感。

画面を超えて、目の前に迫ってくるこのリアルな表現力は、やはりフィルムならでは。

更に、Carl Zeiss Sonnar (カール・ツァイス ゾナー)の瞳を通して見た世界は、こんなにも色鮮やか。
まるで、現実世界にプラス0.5次元加えた、超現実世界の風景を見ているようです。

これこそ、正確に被写体を描写するデジタルとは異なる、味わいと偶然性が生み出す銀塩フィルムの楽しみなのです。

CONTAX(コンタックス) T2 Vol.6

2010年02月20日 22時06分30秒 | CONTAX T2

そのボディに触れた瞬間、指先から伝わる冷んやりとした、金属外装特有の心地よい体温。

スチールでもない、アルミでもない、ステンレスでもない。
そうです、T2のボディを包むその高硬度な外装は、“Ti:チタン”。

これこそ、T2が「高級コンパクト・カメラの代名詞」と呼ばれる大きな理由の一つ。
それは“コンパクト・カメラで初のチタンボディ”を採用したという揺るぎない事実が、オンリーワンな存在感を物語っているのです。

このチタン、加工に大変な手間がかかり、歩留まりも良くないため、当然高価な素材になります。

しかし、他金属と比べて軽量で強度が非常に高く、しかも耐食性にも優れた特性を有しているのです。

このプレミアム外装で覆われた、贅沢なコンパクト。

そしてなおかつ、美しいのが“T2”なのです。

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 6

2010年01月17日 17時28分23秒 | CONTAX T2
デジタル vs アナログ。
現代のCMOS画像素子と往年の銀塩フィルムとの比較対決という試みは、やはりやってみたくなるものです。
CONTAX T2で撮った春日荷茶屋(かすがにないぢゃや)ののれん。
このアングル、昨年秋にもこのブログで紹介したものですが、その時の写真はというと、Canon EOS 40Dで撮影したもの。(↓下記参照下さい)
実は、全く同じアングルで、T2でも撮影していました。
早速比較してみると…

色のノリは間違いなくT2。
解像感はいい勝負といったところでしょうか。
では写真から感じる空気感は…、これもT2に軍配が上がってしまいます。
これな一体…

被写体、季節、光など、それぞれのカメラに有利/不利はありますが、それでもデジタル一眼レフは、時代の最新技術を惜しげもなく投入したプロダクト。
レンズだって、T2の直径1.5cmにも満たないCarl Zeiss Sonnar (カール・ツァイス ゾナー)と比べたら、Canon EF-Sレンズは巨大なクジラのようなもの。
これをどう理解したらいいものか…。
しかし、どちらも現在愛用の大切なカメラ。
うれしいような、悲しいような。
    ↓
春日荷茶屋(かすがにないぢゃや) - GOOなMONOたち

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 5

2010年01月16日 20時20分53秒 | CONTAX T2
草木が自然に発する、瑞々しいほどの生命感を見事に捉えてくれる、CONTAX(コンタックス) T2のCarl Zeiss Sonnar (カール・ツァイス ゾナー)2.8/38 T*。

では、モダニカルな被写体はどうか。

ならまちの一角に立つ、カフェやギャラリーの集合サロン、「界(KAI」の看板を見上げで撮ってみました。
昨日の石灯籠の写真とはガラリと趣を変えた、キレのある写り。
草木の生々しい臨場感は消え失せ、パリッとした見切りの良いコントラストが印象的です。

対象となる被写体の性格を読みとって、おあつらえのフィルターへと瞬時に切り替えたかのような、Carl Zeissレンズの仕事ぶりには、毎回驚かされます。
そのカメレオン・レンズの予期できない七変化を見たいがために、またもやシャッターを切ってしまうのです。
    ↓
界(KAI)

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 4

2010年01月15日 21時22分02秒 | CONTAX T2
この驚異的な描写力を前に、何度でも感心してしまうのです。
春日大社の参道に立ち並ぶ、古色豊かな石灯籠を写した一枚。
笠を覆う苔の質感。退色した石の年期。請花(うけばな:灯篭の頂点にある宝珠の下を受ける石)の根元から張り出す葉の生命感。
液晶画面に映し出されたただの平面画像なのに、今にも手が届きそうなほど写実的に描き出します。
もちろん、一本のフィルムの中には、手振れやピンボケ、露出のはずれなどによる眠たい画がいくつも散見されるのですが(まだまだ未熟者です…)、突如としてこのような写真が飛び出してくるのです。
一本36枚のフィルムを撮り終え、写真屋さんに現像に出し、ネガをフィルムスキャンしてようやく目にすることができるという、デジタルでは考えられないような果てしない行程。
でもそれだけに、一枚の写真に込めた思いの深さは、確実に違う大切なものなのです。

CONTAX(コンタックス) T2 Vol.5

2010年01月14日 22時16分30秒 | CONTAX T2
現在愛用のフィルムカメラ、CONTAX(コンタックス) T2。
今回はその魅力的な本体デザインの中で、最もエレガントなポイント「Tカット」についてこだわってみたいと思います。
本体天面の角部に面取りされたカットの造形処理を、初代CONTAX Tで“Tカット”と呼びました。
以来後継のTシリーズにも、少しずつ形を変えながらTカットは受け継がれてきましたが、ポルシェデザインが編み出したこの造形手法、実はTシリーズのものだけではありません。
2001年に富士フィルムから発売されたFinePix6800Z/4800Z。(下記サイト参照↓)
このデザインを手掛けたのも同じくポルシェデザイン。
そして、その本体周囲にも、まるでTカットと見紛うばかりの凝った面取りが施されています。
FinePixの場合は、そのカットラインの軌跡がかなり有機的かつメカニカルで、T2のスマートな印象とは随分異なりますが、金属ボディの持つ素材の本物感を増幅させる、魔法のデザイン処理としては同じもの。
素材の魅力を存分に引き出すことに長けた、ポルシェデザインならではの、成熟した造形手法のひとつです。
    ↓
FUJIFILM | 企業情報 | ニュースリリース | デジタルカメラ「FinePix4800Z」新発売

CONTAX(コンタックス) T2 Vol.4

2009年12月19日 21時27分58秒 | CONTAX T2
T2の良さは、携帯性と機動性。
その二つのポイントを同時に解決しているのが、本体内部に格納される沈胴式のレンズと、それをピタリと覆う円形のレンズバリア。
ブルゾンのポケットにT2を納めて街を歩き、気になるシーンに出会うと、さっと取り出し電源ダイヤルを回せば、すぐに撮影態勢に入るクイックなレスポンス。
カメラバッグからごそごそと大柄なボディを取り出し、レンズキャップを外して電源を入れる、そんなフルボディの一眼レフの一連動作とは桁違いの俊敏性。
レンズにかかる埃やレンズキャップの所在を全く気にすることなく使え、極力凹凸を取り払った収納性に長けるフラッシュサーフェースな形は、まさにスナップに理想的な設計とデザイン。
電源オンと同時に奏でられる“キュッ、シュィーン”という、バリア開閉とレンズ繰り出し時の小気味良い音も、メカ好き人間のハートを捉える、いかした感性音です。
外観、音、設計思想、その全てがスマートなのが、CONTAX T2なのです。

CONTAX(コンタックス) T2 : Photo 3

2009年12月18日 21時48分40秒 | CONTAX T2
T2にフィルムを入れて、最初にシャッターを押したスナップがこの写真。
近所の中学校の前にある花壇に植えられた、どこにでもあるようなコスモスの花。
そんな普段の景色が、カール・ツァイスのレンズを通すと、こんなにも奥深い世界に写ります。
どこか異国の空気のような、いつかどこかで見た心象風景のような、まるでデジャヴが沸き起こりそうな幻想の色。
ところで、T2を片手に写真を撮っていて思うのは、やはり近接撮影での問題。
19年前の当時の設計では、T2の接写最短距離がなんと75cm!
1cmマクロは常識の、最近のコンパクトデジカメからすれば、考えられないほど遠い距離。
その距離が、少なくともあと半分まで寄れたら…と、もどかしく思うこともしばしば。
でも、この魅惑の色には変えられません。

CONTAX(コンタックス) T2 Vol.3

2009年12月16日 21時55分09秒 | CONTAX T2
「T*(ティースター)」の魔法。
コクがある。ヌケがいい。逆光に強い。色再現性に長ける。
カール・ツァイスのT*コーティングの良さについては、様々な人たちによって語り継がれています。
同等レンズのT*ありなしで比べたことが無いので、その効果については分かりませんが、T2から出てくる画については、かなり満足のいく確立が高い描写力です。
フィルム・コンパクトカメラですから、一眼レフのように、露出やホワイトバランスなど、様々な設定に気を配ることはありません。
フォーカスポイントに一癖あるピント合わせとフレーミングだけに集中して、あとはオートマティックにシャッターを押すだけ。
一本のフィルムの中に、数フレーム、びっくりするような当たりに出会います。
フィルムを撮り終えて現像に出し、フィルムスキャンしてから画像が現れるまでの、ちょっと長いお待たせ感。
即見のデジタルでは味わえない、プロセス全体を楽しむことができる、ちょっとスローな写真の味わい方もいいものです。
    ↓
T*って何?