
栗原市高清水地区の萱刈営農組合(組合長:武田孝太郎,組合員12名)は平成19年4月に設立した集落営農組織で,普及センターでは平成21年度からプロジェクト課題に取り上げ,集落営農の発展へ向けた活動を支援しています。
平成21年度に実施した組合員へのアンケート調査の結果,野菜栽培への志向が比較的高いこと,また契約栽培など安定した販路と販売価格が得られる品目導入を望んでいることがわかりました。そこで,平成22年度は土地利用型野菜であるキャベツの「省力栽培体系技術実証ほ」を設置し,営農組合への野菜導入を支援しています。
平成22年8月23日にはセルトレイによる機械移植と殺虫剤の苗シャワー処理を組み合わせた「省力栽培体系実証ほ」の移植実演会を開催しました。当日は14名が参加し,手植え,手動機械による移植,セルトレイによる機械移植をそれぞれ体験,移植の省力性を体感しました。また,皆で取り組む作業の楽しさを実感,組織ぐるみの野菜栽培への関心を高めることができました。
さらに,安定した販路と価格を確保するため,農業・園芸総合研究所と全農みやぎによる「加工・業務用野菜等モデル地区実証試験」にも取り組んでいます。これは,市場で需要があり単価の高い4,5月どりのキャベツ栽培の適性を把握し、技術確立を目指すもので,実需者の評価も行う予定です。
9月4日には夫婦ぐるみの視察研修を実施,さらにキャベツ栽培の検討会を開催するなど,今後も組織ぐるみで取り組む野菜栽培の導入を支援していきます。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0228-22-9404 FAX:0228-22-6144