宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

直播現地実演会を開催・・・東日本大震災を乗り越え

2011年05月31日 17時34分08秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 

(写真)鉄コーティングの説明の様子            (写真)鉄コーティング直播の播種実演

 

  気仙沼市階上地域はまとまった県営ほ場整備事業が実施され,気仙沼では高度な水田農業が可能な地域でしたが,3月11日に発生した東日本大震災の津波で多くの農地や施設が大きな被害を受けました。さらに電気や水道などのインフラも寸断され,水稲育苗もままならない状況で米の生産量低下は避けられない状況となっていました。

 苗が足りない条件での稲作の維持や今後のスタイルに関するヒントを得るため,5月23日に気仙沼市階上二本松において普及センターの主催で「鉄コーティング直播現地実演会」を開催しました。当日はほ場担当農家をはじめ,市・農協・近隣の農家など20人ほどが集まり関心の高さが伺えました。早速普及センターや播種実演を担当した農機メーカーからの説明を受けた後,播種実演となりました。作業時間がかなり短く済むことや育苗に関する手間や施設が不要であること,鉄コーティングでは苗立ちが安定すること,また栽培管理を適切に行えば倒伏も少ないということから,高い関心を示す方もいました。

 今後,普及センターでは生育状況を把握しながら関係機関・農家に情報を伝え,技術支援を行うとともに新しい栽培技術の普及に向け活動していきます。

 

<連絡先(仮事務所)>

宮城県本吉農業改良普及センター    先進技術班

 〒987-0511 登米市迫町佐沼字西佐沼150-5 登米合同庁舎203会議室

    0220-41-0201

 

 


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津波被害をのり越えた施設コマツナ

2011年05月30日 11時49分48秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 施設コマツナを周年栽培する仙台SGC(七郷グリーンクラブ)は構成員5名で若林区藤田を中心に活動しています。3月11日の津波で特に仙台東部道路の東に位置する3名は壊滅的に被災しましたが、西に位置する2名は膝上まで冠水したものの施設の被害は免れました。
 ハウス土壌は厚さ2~3cmのヘドロで覆われ、それが乾燥するにつれ塩を吹き出しながら上に反り返るためひび割れてきます。
 家族総出と農業サポーターの手伝いによるヘドロの剥ぎ取り作業は、4月20日から5月7日まで延べ90名を要しました。ヘドロの下のハウスの土は除塩前にはEC(電気伝導度)2.6でしたが、石灰を10a当たり180kg投入後耕耘することにより、4時間灌水でEC0.54,24時間灌水でEC0.25まで除塩できました。
 鈴木氏は4月22日にコマツナを播種し、5月9日には草丈10cm葉数4枚ほどに生育しました。一方、伊藤氏は5月2日に播種し9日には発芽したとのことです。
 仙台SGCは仙台卸売市場に出荷する予定です。6月になれば、震災復興コマツナが皆さんの食卓に届くことでしょう。

〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第一班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8410
FAX:022-275-0296
E-mail sdnokai@pref.miyagi.jp

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宮城県ころ柿出荷協同組合の通常総会が開催されました。

2011年05月30日 08時52分02秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 宮城県ころ柿出荷協同組合第59回通常総会が平成23年5月25日(水)に同組合会議室(白
石市大平)で開催されました。
 県南部の白石市・丸森町を中心とした地域は「蜂屋柿」を用いた干し柿(「ころ柿」)加
工が盛んな地域で,干し場の風景は晩秋の風物詩となっています。
 通常総会当日は,組合員32名,来賓として白石市副市長のほか,丸森町役場,宮城県
中小企業団体連合会の担当者,市場関係者及び大河原農業普及センター所長の出席があ
りました。
 総会に先立ち同組合保科理事長からは「昨年は,炭疽病・落葉病対策に取り組んだ成
果や天候にも恵まれたことにより豊作となり,市況も出荷期全般に高値で取引され予想
以上の成果を上げることができた。普及センターの支援や市・町からの補助事業によ
り,炭疽病の被害軽減につながり感謝する。」旨のあいさつがありました。また,普及セ
ンターからは,月別技術情報を提供し,現在の生育状況及び今後の栽培管理等について
指導を行いました。
 普及センターでは,病害対策を通じた原料柿の安定生産や柿の販売力強化に向けた取
り組みを継続的に支援していくこととしています。

〈連絡先〉大河原農業改良普及センター 先進技術第二班
     TEL:0224-53-3431 FAX:0224-53-3138




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風薫る五月,今年も小麦の出穂最盛期

2011年05月27日 16時57分48秒 | 安全安心な農畜産物の生産に取り組む経営
 当普及センター管内は県内で最も小麦の栽培が盛んな地域で,平成23年産小麦の面積はシラネコムギ489ha,ゆきちから234ha,あおばの恋5ha(JAみどりのまとめ)と,県内の
53%を占めています。
 昨年の秋は,降雨による稲刈り並びに播種作業の遅れがあり,播種最盛期は11月に入ってからとなりました。そのため生育が遅れ,穂が1mmに達する時期である幼穂形成期も昨年より10日ほど遅れた4月上旬となり,その後の経過が心配されました。しかしながら,5月に入って天候が回復したことにより,遅れていた圃場でも5月18日頃からようやく出穂が見られ,出穂盛期となりました。適期の播種が行われた圃場では,穂揃い期から開花期に達した圃場も見られました。
 JAみどりのでは,追肥や防除などの管理のポイントとなる時期に各営農センターごとに現地検討会を開催し,収量・品質の向上を図っており,普及センターでも,穂揃い期の追肥や開花期からの赤かび病防除等の栽培管理の徹底を指導し,高品質な小麦を安定的に生産できるよう支援しております。

<問い合わせ先>
  美里農業改良普及センター 先進技術班
TEL 0229-32-3115 FAX 0229-32-2225


ようやく出穂してきた麦


麦現地検討会

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「食材王国みやぎ大使」が美里町の避難所で炊きだし!

2011年05月26日 16時20分58秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 農業生産法人(株)はなやか(美里町)と交流のある食材王国みやぎ大使の芳賀英明氏(ホテルオークラ東京ベイ取締役総料理長)が,(株)はなやか(美里町)の協力のもと東松島市から美里町の南郷体育館に避難されている方々に対して地元食材を活用した本格フランス料理の炊き出しを行いました。
 提供された料理は,地元産の野菜がたっぷり入ったポトフ風スープ,ビーフストロガノフ,スパニッシュオムレツ,ティラミスの4品。避難所の食事は殆どが冷めているお弁当ということもあり,一流シェフが腕をふるった温かい料理に被災者は,大変喜んでいました。
 ホテルオークラ東京ベイでも東日本大地震の影響をうけているとのことですが,芳賀氏はみんなで一緒に復興しましょうと被災者にエールを送っていました。
 普及センターでは,現在,農業生産法人(株)はなやか(美里町)を対象に農業の六次産業化を支援しています。今後も当経営体が取り組む地域貢献についても支援を行っていきます。

<問い合わせ先>
  美里農業改良普及センター 地域農業班
TEL 0229-32-3115 FAX 0229-32-2225

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ほうれんそう土壌消毒実演会で、基礎技術を再確認

2011年05月26日 13時26分13秒 | 安全安心な農畜産物の生産に取り組む経営
管内ではパイプハウスでのほうれんそう周年栽培が盛んに行われております。しかしながらここ数年は萎凋病による夏期の収量低下が問題となっていました。特に、昨年は発生も早く被害も深刻な状況だったことから、普及センターではJAの担当者等と対策を検討してきました。その結果産地では、昨年萎凋病が発生したほ場は5月までにダゾメット剤による土壌消毒を励行していくことになりました。しかし、土壌消毒は未経験者が多く、実施はしたものの効果が十分上げられなかった事例も何件かありました。そこで、基本技術習得のため、5月18日にメーカーの協力を得て土壌消毒実演会が開催されました。
 実演会では、普及センターから実施前の土壌水分調整等を説明したあと、農薬の袋にひもを通して散布する際の袋の縛り方のコツから始まり、農薬の散布・耕起・灌水・ビニル被覆までの全行程について、それぞれ作業毎にきめ細かなポイントの説明が行われました。「農薬散布を均一にするため、耕起方向と垂直方向に農薬の袋を引く」などは、初めて知ったという声も聞かれました。ちょっとしたコツが効果を左右しているとを再確認してもらうことができました。

 <問い合わせ先>
  美里農業改良普及センター 先進技術班
TEL 0229-32-3115 FAX 0229-32-2225

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震災復興を祈念  生産者と消費者をつなぐ酒米の田植イベント開催

2011年05月26日 11時42分13秒 | 競争力のあるアグリビジネス経営体の育成

 晴天に恵まれた去る5月14日,宮城を代表する銘酒「綿屋」の藏元である金の井酒造と原料の酒米を生産している長崎高原ファームの主催による酒米の田植えイベントが栗原市一迫長崎地区で盛大に開催された。
 このイベントは今年が5回目で,栗原市や仙台市などの一般消費者や酒販店関係者など約80名が参加し,50アールの水田に酒米となるトヨニシキの苗を植えました。秋に収穫された米を使って,復興祈念酒1000本が醸造されることになっており,売上金の一部は震災復興の義援金に充てられることになっています。
 水田の隣の畑には,菜の花が一面に咲いており,鯉のぼりが元気に泳いでおり,参加者は,のどかな田園風景を眺めながら楽しそうに田植えをしていました。田植後の昼食は,地元の方々が用意した,山菜の天ぷら,煮物,和え物,漬物,はっと汁など旬の食材を使った様々な料理が並び,参加者は美味しそうに味わっていました。
 参加者の中には,福島県から避難している方々もおり,「秋の収穫を楽しみに毎日を頑張りたい」と笑顔で話をしていました。
 普及センターでは,地元の酒蔵と農家の連携を強化し,酒米の生産を増やしていきたいと考えており,この長崎地区の取組を昨年からプロジェクト課題に取り上げて支援しています。何よりも酒米の生産を拡大するためには,日本酒自体の消費量も増やしていく必要があります。このような消費者と生産者が交流し,お互いに米づくりや酒造りの現場を理解し,相互に支え合う関係を築いていく取組は大変重要であり,今後とも支援していきたいと考えています。 
栗原農業改良普及センター  

旬の食材を生かした料理


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県内初の和牛子牛共同哺育育成を行う(農)上片モーちゃんクラブの子牛が初上場しました

2011年05月26日 11時31分48秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
「農事組合法人 上片モーちゃんクラブ」は,平成21年に栗原市金成片馬合地区の7名で設立された法人です。法人では,所有する母牛73頭から生産された子牛を,生後3日齢から哺乳ロボットを活用した人工哺乳や育成を共同で行っています。このような取り組みは,宮城県内では初めての取り組みで,農家組織が行うのは全国でも極めて稀な取り組みです。
法人運営には,県,栗原市,JA栗っこ,NOSAI栗原等の関係機関がチームを組んで支援を行っており,また,子牛の管理は,独自の飼養管理プログラムに基づいて行われ,市場ニーズにマッチした健康で規格の揃った子牛の生産を図っています
平成23年5月11日に,法人で育成した子牛2頭が子牛市場に初めて上場されましたが,東日本大震災の影響もあり,値段はやや低めでした。しかしながら,良い牛に仕上がっているとの評価を得られ,大きな励みとなりました。今後,さらなる子牛の評価向上と栗原市の和牛生産を牽引する組織に育つよう支援を継続していきます。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班 主任主査 柴田知也
TEL:0228-22-9437       FAX:0228-22-6144




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水稲鉄コーティング直播が始まりました

2011年05月19日 14時53分57秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 蔵王町土地改良区担い手部会では5月10日から,鉄コーティング直播作業を開始しました。種子の鉄コーティング作業は4月上旬に行い,約1ヶ月間乾燥・保管されていました。
 担い手部会による鉄コーティング直播の取組は4年目になりますが,今年の鉄コーティング直播面積は約45haまで拡大しました。播種方式は昨年までは条播で行われていましたが,昨年実施した点播による試験栽培の結果が良かったことから,今年は点播播種機を導入し,施肥・播種・除草剤散布の一貫作業を行っています。
 普及センターでは直播栽培技術普及展示ほを設置するとともに,農機メーカーの協力を得ながら全国農業システム化研究会の実証ほも設置し,鉄コーティング直播の安定化や経済性の検討を行っていきます。


〈連絡先〉大河原農業改良普及センター  先進技術第一班 
       TEL:0224-53-3496 FAX:0224-53-3138

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名取市本郷・堀内地区で除塩作業進む

2011年05月19日 13時37分12秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
名取市の通水可能なエリアで,塩害が懸念されるほ場で除塩のための代かきが進められてます。
 名取市本郷地区,堀内地区では,津波が排水路等から逆流し水田が浸水したほ場が確認されました。当該地区は,河川へ自然排水ができる通水可能エリアとしていたことから,名取市水田農業推進協議会等から耕作者等へ除塩作業が必要である旨の連絡をした後,除塩作業を行い,23年産水稲の作付に向けた準備を進めているところです。
 本郷地区については,代かき後の水田土壌の電気伝導度(EC)を測定した結果,水稲を作付けしても問題ない値であることを確認した。堀内地区についても,順次,EC値の確認を進めていくこととしています。

<連絡先>亘理農業改良普及センター 地域農業班 0223-34-1141



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