宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

富谷町で新たな果樹の振興! ~いちじくの挿し木講習会~

2016年03月22日 16時32分44秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 いちじくは,プチプチした食感や優しい甘さが特徴的であり,富谷町内にあるスイーツ店において,タルトやケーキなどの原料としても利用されている果物です。町では,いちじくをブルーベリーに続く第2,第3の果樹として推奨しており,栽培者の掘り起こしを行っています。
 今回の講習会は,富谷町が主催で「おんないん会」を対象に3月16日に開催されました。「おんないん会」は富谷町内で様々な旬の野菜を直売している生産者の組織で,この日は会員の20人が参加しました。講習会では,普及センター職員が講師となり,「おんないん会」小松会長のほ場を会場に,挿し穂の調整の仕方を講習しました。挿し穂の調整は,まず普及センター職員が実演を行った後,参加者全員で行い,事前に小松会長に準備してもらった畑に挿し木しました。挿し木した数は全部で約380本あり,来春の植え付けまで約1年間育成することにしました。
 今後は,会員の方々がスムーズに植え付けできるよう,ほ場づくりや植え付けの講習会も開催することとなりました。普及センターでは,今後も富谷町の果樹振興を支援していきます。





〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第一班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8410
FAX:022-275-0296
E-mail sdnokai@pref.miyagi.jp

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「今こそ見直そう! 園芸のための健康な土作り」

2016年03月22日 15時50分35秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 去る3月4日にJAみどりの主催で「園芸振興研修会」が開催され,管内の中核的な園芸生産者,JA関係者等約70名が参加しました。
一昨年も講演頂いた東京農業大学の後藤名誉教授から再度「今こそ見直そう!園芸のための「健康な土づくり」その2」と題して基調講演が行われました。一般に施設土壌は超メタボであり土づくり迷信と堆肥迷信によるリン酸過剰で土壌病害の発生が助長されているとの事例紹介がありました。普及センターから提供したJAみどりの管内の園芸土壌の分析値の解析では,施設土壌は硫酸イオン蓄積による高ECとリン酸の過剰で「超メタボ」状態であり,施肥の見直しと対策として緑肥の導入を提案されました。また,土壌病害対策に「転炉スラグ」が有効との研究成果の紹介があり,当該技術の導入により特に葉菜類の根こぶ病や萎ちょう病の低減が期待されます。
 普及センターからは,JAみどりのと共同で3年間実施した「塩類集積土壌改善」のプロジェクトの概要を報告しました。管内に設置した実証ほの成果の紹介や,これまでの活動を取りまとめた「持続的園芸生産のための施肥改善ハンドブック」の活用を呼びかけました。
 「メタボ」土壌はまだまだ多いですが,増加傾向には歯止めがかかっており,プロジェクト開始後は土壌分析の依頼も年々増加し,土づくりや施肥改善の重要性に関する意識は確実に浸透していると思われます。普及センターでは今後もJAと協力し園芸土壌の施肥の適正化に努めていきます。


<問い合わせ先>
  美里農業改良普及センター  先進技術班
TEL 0229-32-3115,FAX 0229-32-2225

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする