保健福祉の現場から

感じるままに

介護保険制度改正とその周辺

2014年02月28日 | Weblog
2月25日の全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000038295.html)は膨大であるが、ぜひ目を通しておきたい。介護保険計画課資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000038312.pdf)p136「新たに医療・介護連携や認知症施策の推進等が新しく地域支援事業として位置付けられる予定である。保険者としては新たに取り組む分野となるが、来るべき将来に備える重要課題であり、各保険者の実情に応じた取組を期待するとともに、都道府県による積極的な支援を期待する。」、p137「都道府県においては、広域的な調整とともに、従来にも増して市町村に対する技術的助言など適切なバックアップを行うことが必要となり、特に人材確保策や医療との連携では市町村の区域を越えた支援が重要である。」とあるのが目にとまった。医療との連携に関しては、要綱(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/186-07.pdf)の「第三 医療法の一部改正 3 地域医療構想を実現するために必要な措置」で「都道府県は、構想区域等ごとに、診療に関する学識経験者の団体その他の医療関係者、医療保険者等の関係者との協議の場を設け、地域医療構想の達成の推進に必要な事項について、協議を行うものとすること。(第三十条の十四第一項関係)」とあり、圏域ごとの体制を構築すべきである。医療計画に関する厚労省医政局通知(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_keikaku.pdf)p36「圏域連携会議は、各医療機能を担う関係者が、相互の信頼を醸成し、円滑な連携が推進されるよう実施するものである。その際保健所は、地域医師会等と連携して当会議を主催し、医療機関相互または医療機関と介護サービス事業所との調整を行うなど、積極的な役割を果たすものとする。」とあることから、保健所が重要な役割を担うのは間違いない。ところで、資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000038325.pdf)p424「近年、通所介護の設備を利用して提供されている法定外の宿泊サービス(いわゆる「お泊りデイ」と呼ばれるサービス)」が全国的に拡大傾向にあるが、介護保険適用外の自主事業であり、基準等も定まっていないため、利用者の安全面や処遇面において問題が発生することが懸念されている。これについて、利用者保護の観点から、サービス内容の透明性を高めるためにも情報公表制度を活用した公表を行っていくことを検討している。」とあるが、早急な対応を期待したい。一方、資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000038312.pdf)p118「社会福祉法人等による生計困難者等に対する介護保険サービスに係る利用者負担額軽減制度事業」の未実施市町村名が出ており、120市町村の中に以前の管内市町村が含まれているのが、少々気になった。そういえば、資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2014/01/dl/tp0120-12-02d.pdf)p37「今後、「生活困窮者自立支援方策(仮称)」を地域福祉計画に盛り込むべき事項としてお示しする方針であるので、ご承知おき願いたい。」とあった。昨年12月の「市町村地域福祉計画及び都道府県地域福祉支援計画の策定状況」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000033126.html)によると、都道府県地域福祉支援計画は41都道府県が策定済み、市町村福祉計画は63.8%が策定済みである。「地域福祉計画は、平成12年6月の社会福祉事業法等の改正により、社会福祉法に規定された事項」であるが、法定計画が一部自治体で10年以上未策定である実態はそれぞれの自治体では認識されているであろうか。地域福祉計画未策定の自治体名が公表されるべきかもしれない。
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