保健福祉の現場から

感じるままに

今後の医療提供体制

2014年01月06日 | Weblog
規制改革会議から「医療提供体制に関する意見」(http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kaigi/meeting/2013/committee2/131220/item3.pdf)が出ている。(1)医療計画の在り方の見直しについて、「医療計画、介護保険事業支援計画、医療費適正化計画の見直し時期の一致」「医療計画策定に保険者の意見を採用」「医療ICT化の盛り込み」は実現方向であろう。(2)医療資源の適正配置について、「都道府県が地域ごとの必要医師・看護師数、必要医療機器数、診療科ごとの必要医師数を順次推計し、医療資源の過不足を的確に把握し、公表すべき」は今後の地域医療ビジョンでどこまで記載されるか、注目される。「医師不足の地域や診療科への就業インセンティブ」は自治体予算事業でも既に実施されているであろう。(3)二次医療圏の範囲見直しについては、二次医療圏の状況について具体的資料(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/shiryou_a-2.pdf)が出ているように、格差が大きいことが背景にあるかもしれない。医政局長通知(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_keikaku.pdf)p6では、「人口規模が20万人未満であり、且つ、二次医療圏内の病院の療養病床及び一般病床の推計流入入院患者割合が20%未満、推計流出入院患者割合が20%以上となっている既設の二次医療圏については、入院に係る医療を提供する一体の区域として成り立っていないと考えられるため、設定の見直しについて検討することが必要である。」とされた。25年度からの医療計画では3県で医療圏見直し(宮城3医療圏減、徳島3医療圏減、栃木1医療圏増)がされた(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000036ff1-att/2r98520000036flo.pdf)が、適正な医療圏の設定が不可欠と感じる。「医療機関からの時間距離のデータの活用を図るべき」の行方が注目である。(4)病床規制の見直しについて、「医療機関ごとの病床の稼働状況について調査した上で、公的・民間それぞれについて、非稼働病床の削減方策を検討すべきである」とされるが、既に、各都道府県の医療機能情報(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/teikyouseido/index.html)では各病院の病床数と1日平均入院患者数が公表されており、病床稼働率がわかることを踏まえたい。(5)7対1看護基準の見直しについて、診療報酬改定で取組まれる予定(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008ffd.html#shingi128154)である。(6)地域医療支援センターの見直しについて、まずは、それぞれの自治体の地域医療支援センター(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/chiiki_iryou/)の活動実績の評価が不可欠と感じる。(8)我が国の医療提供体制の目指すべき方向性の提示では「医療・介護を含めた医療提供体制全体の目指すべき方向性について検討を行うべき」とあるが、例えば、①診療報酬と介護報酬、②医療計画と介護保険事業(支援)計画、③医療機関立入検査と介護施設実地指導、④医療機能情報と介護サービス情報など、様々な政策での医療と介護の連携強化が必要ではないか。
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