保健福祉の現場から

感じるままに

歯科口腔保健

2012年06月28日 | Weblog
昨日、管内某市の歯科保健推進委員会に出席した。この市では幼児期のフッ素洗口に積極的に取り組んでおり、歯科検診の成績が良い。小中学校でも給食後の歯磨きにしっかり取り組まれている。今年度からは全妊婦対象の歯科検診に取り組み、「マイナス一歳からの歯科保健」が推進されている。一方、成人歯科保健では、歯周疾患検診の成績はあまりよくないが、健康手帳等の活用による医科歯科連携を推進しよう、ということになった。しかし、会議で不満だったのは、生活機能評価(http://www.tyojyu.or.jp/hp/menu000001000/hpg000000954.htm)による口腔機能評価のデータがなかったことである。歯科医師会が生活機能評価と介護予防事業での口腔機能向上をご存じなかったことにも少々驚いた。国の歯科口腔保健の推進に関する基本的事項(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ddhl-att/2r9852000002ddwx.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ddhl-att/2r9852000002ddxa.pdf)に基づき、高齢者の口腔保健を推進すべきで、住民組織の協力も得ながら、口腔機能向上マニュアル(http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/tp0501-1.html)も積極的に活用したい。そういえば、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針改正(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ddhl-att/2r9852000002ddj2.pdf)で「歯周病予防、う蝕しょく予防及び歯の喪失防止に加え、口腔機能の維持及び向上等について設定」とされ、p20で目標値が設定されているが、生活機能評価(http://www.tyojyu.or.jp/hp/menu000001000/hpg000000954.htm)による口腔機能低下や介護予防事業に関する目標値がないのが気になる。とにかく、健康増進部門と地域包括・介護部門の縦割りではいけないであろう。さて、先般の地域保健対策の推進に関する基本的な指針改正案要綱(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ddhl-att/2r9852000002ddw1.pdf)では、「都道府県及び地方公共団体は、保健所を中心として、又は、保健所と連携して、歯科口腔保健に関する知識等の普及啓発、定期的に歯科検診(健康診査及び健康診断を含む。以下同じ)を受けること等の勧奨、障害者等が定期的に歯科検診を受けること等のための施策、歯科疾患の予防のための措置、口腔の健康に関する調査及び研究の推進等に関する施策を講じるとともに、都道府県、保健所を設置する市及び特別区は、口腔保健支援センターを設け、歯科医療等業務に従事する者等に対する情報提供、研修の実施その他の支援を行うこと。」とされている。ライフステージを通じ、保健、医療、福祉を包括した歯科口腔保健を推進したいものである。
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