勝手に映画評

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ムーンライト / Moonlight

2017年04月01日 | 洋画(アメリカ系)
第89回アカデミー賞で、前代未聞の大逆転による(実際には、逆転なんかしていないけどね)作品賞受賞の他、脚色賞、助演男優賞の3部門を受賞した作品。

ゲイが主人公の作品と言えば、“アカデミー賞本命!”と言われながらも、受賞を逃した『ブロークバック・マウンテン』を思い起こします。かの作品は、主人公は白人で、地域もワイオミング州と西部である違いがありますが、もっと根本的には、“結ばれない愛”を描いていました。

こちらの作品の場合は、まずもってアフリカ系アメリカ人であり、描かている地域もフロリダ州、ジョージア州であったりと南部と、マイノリティで(アフリカ系アメリカ人が、物理的人口において“マイノリティか?”と言う気もしますが、歴史的には間違いなく“マイノリティ”ですよね)保守的地域の姿です。“結ばれない愛”かどうかについては、最後を見る限り、ちょっとわからないですね。

正直、ゲイの“マイノリティ”を描いていて、物語的に何か盛り上がりがあるわけでもなく、ただひたすらに底辺の人々の姿を描いている作品が、なぜ作品賞に選ばれたのか、理解できません。ただたぶん、多くの人が指摘していますが、カードゲームのような名前の人物が国家元首になってしまい、且つ、差別的政策を遂行しようとしている時代だから選ばれたのかな?と言う気がちょっとしました。それと、2016年の白過ぎるアカデミー賞問題もありましたしね。中身が、比較的暗いんで、作品賞は、平時だったらラ・ラ・ランドだったんじゃないかなぁ。

ラストは、ちょっと予想と違いました。シャロンの死による悲しい終わり方になるのかなと思ったんですが、そうではなかったですね。結構唐突に終わった感じがしますが。

タイトル ムーンライト / 原題 Moonlight

日本公開年 2017年
製作年/製作国 2016年/アメリカ
監督 バリー・ジェンキンス
出演 トレバンテ・ローズ(シャロン(ブラック))、アンドレ・ホランド(ケヴィン )、ジャネール・モネイ(テレサ)、アシュトン・サンダース(10代のシャロン)、ジャハール・ジェローム(10代のケヴィン)、アレックス・ヒバート(子供の頃のシャロン(リトル))、マハーシャラ・アリ(フアン)、ナオミ・ハリス(ポーラ)


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