勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

クロッシング / Brooklyn's Finest

2010年11月03日 | 洋画(アメリカ系)
舞台となるのは、ニューヨークのブルックリン。そこで活動するNYPDの3人の警官の姿を描いた作品。物語では、低所得者用公共住宅で黒人青年がNYPDの警官から射殺されたことにより、付近の治安の不安が高まると言う背景が描かれています。

NYPDを描いた映画というと、NYPDの警官がヒーローとして描かれるモノも多いですが、これはどちらかと言うと、逆パターン。悪人というわけではないですが、少なくとも、ヒーローではありません。

リチャード・ギア演じるエディは、定年間近のパトロール警官。彼は、誠実な役柄が多いと思いますが、このエディはそれらとは全然違う、ヤル気がなく、周囲からも見下されている警官として描かれています。一応、結婚指輪もしている設定ですが、劇中奥さんは全く出てこないので、別居生活なんでしょうね。

イーサン・ホーク演じるサルは、家族を愛するあまり、不正に手を染めてしまう警官として描かれています。ちなみに、彼の親しい相棒として、フラッシュフォワードにアーロン・スタークとして出ている、ブライアン・オバーンも出ています。

ドン・チードルは、潜入捜査官タンゴを演じています。潜入捜査官と言えば、『インファナル・アフェア』『ディパーテッド』などが思いつきますが、それらにも共通ですが、潜入中の捜査官の緊張感を上手く演じていました。

さて、原題とは似ても似つかない邦題。これですが、物語終盤に、それまではほとんと交わってこなかった、これら3人が、吸い寄せられるようにその人生が交差してしまうから、この邦題となったそうです。・・・ですが、結末はちょっと納得が行かない気も。サルとタンゴの最後が、ああなってしまうんですから、エディも同様の結末になったほうが、収まりがいい気がするんですが・・・?

明るい内容の作品ではありません。むしろ、全般的に暗い、重い雰囲気の映画です。

タイトル クロッシング / 原題 Brooklyn's Finest
日本公開年 2010年
製作年/製作国 2009年/アメリカ
監督 アントワン・フークア
出演 リチャード・ギア(エディ・ドゥーガン)、イーサン・ホーク(サル・プロシィーダ刑事)、ドン・チードル(クラレンス・“タンゴ”・バトラー)、ウェズリー・スナイプス(キャサノバ・フィリップス(キャズ))、ウィル・パットン(ビル・ホバーツ警部補)、エレン・バーキン(スミス捜査官)

[2010/11/03]鑑賞・投稿