勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

オーケストラ・クラス / La Mélodie

2018年08月19日 | 洋画(フランス系)
子どもたちに無料で楽器を贈呈し、プロの演奏家たちが音楽を教えるフランスの実在の教育プログラム「Démos」に着想を得て描かれた物語。初めて楽器を手にする子供に教える、挫折した音楽家。音楽家は、子供たちに教えることで、自らの事も見つめなおす。

うーん、話としては悪くない話。所謂“感動もの”に属する部類だと思うんですが、なぜだか最後までスキっとしません。何と言うか、音楽家で音楽講師ダウド役のカド・メラッドですが、あまり表情が無いんですよねぇ。最初のうちは「あ、失意の音楽家を表情でも表すなんて、すごいな」と思っていたんですが、話が進んで、徐々にダウドの心も和み始めていて良い筈なのですが、それでも、あまり表情に変化がありません。ちょっとは、嬉しそうな顔、楽しそうな顔をしますが、やっぱり表情に乏しい。もっと、ダウドの表情に変化があれば、もっといい作品だと思ったと思います。

まぁ、それはそれとして、他人に教えることで自分が学ぶことってありますよね。わからない人に判りやすく教えることが、自分自身の学びにもなる。フランスで行われているのも、教える側に、そう言う無形のメリットがあるからなのかなぁとも思いました。

タイトル オーケストラ・クラス / 原題 La Mélodie

日本公開年 2018年
製作年/製作国 2017年/フランス
監督 ラシド・ハミ
出演 カド・メラッド(シモン・ダウド/音楽講師)、アルフレッド・ルネリー(アーノルド)、ザカリア・タイエビ・ラザン(サミール)、シレル・ナタフ(ヤエル)、ユースフ・ゲイエ(アブ)、サミール・ゲスミ(ブラヒミ/教師)

オーシャンズ8 / Ocean's Eight

2018年08月18日 | 洋画(アメリカ系)
ジョージ・クルーニーほか、ブラッド・ピット、マット・デイモンらの出演で人気を博した『オーシャンズ』シリーズの新作。こんどは、ダニーー・オーシャンの妹が、女性だけで“仕事”を行う。

うーん、期待外れ。ダニーの妹と言う設定が思いついたのは良いですが、それで終わっちゃった感じがしますね。設定が活かし切れていません。って言うか、“女性だけでやる”と言う事にこだわり過ぎて、物語に深みが無くなり、『オーシャンズ』シリーズにあった、痛快さが無くなってしまっています。

まぁ、1億5000万ドルの宝石は良いですよ。でもね、それをやっつけるための仲間が、その場で集めた連中?一部は、昔から知っている仲間かもしれませんが、それにしても、今回初参加のメンバーが多すぎ。『オーシャンズ』シリーズは、そんなんじゃ無かったはずだけどな。って言うか、刑務所に居たり、隠居していたりする仲間を集めるところも、『オーシャンズ』シリーズの醍醐味だったと思うんですが、それが半減。

あと、盗み出す方法ですかねぇ。緻密な機会仕掛けの如く、1mmの誤差も無いメンバーの動きの見られたはずの『オーシャンズ』シリーズの“仕事”のシーンですが、それも、雑。なんだかなぁ。本当、「あっ!ダニーの妹がいた事にして、それを主人公にしよう」と思ったところで、力が尽きてしまったのでしょうか?

本編、ジョージ・クルーニーの出てくる『オーシャンズ』シリーズに期待です。

タイトル オーシャンズ8 / 原題 Ocean's Eight

日本公開年 2018年
製作年/製作国 2018年/アメリカ
監督 ゲイリー・ロス
出演 サンドラ・ブロック(デビー・オーシャン)、ケイト・ブランシェット(ルー)、アン・ハサウェイ(ダフネ・クルーガー)、ミンディ・カリング(アミータ)、オークワフィナ(コンスタンス)、サラ・ポールソン(タミー)、リアーナ(ナインボール)、ヘレナ・ボナム・カーター(ローズ・ワイル)、ジェームズ・コーデン(ジョン・フレイジャー)、リチャード・アーミテージ(クロード・ベッカー)、エリオット・グールド(ルーベン・ティシュコフ)

スターリンの葬送狂騒曲 / The Death of Stalin

2018年08月05日 | 洋画(イギリス系)
1953年のスターリン死去に伴う、ソ連政権内での権力争いをコミカルに描いた作品。ロシアでは、上映禁止となって話題になった。

旧ソ連を描いた作品なのでロシア語の作品かと思えば、英語の作品。しかも、ロシア語風の英語ではなくて、もはや、普通の英語。ドキュメント風にと言うよりも、むしろ、ブラックコメディ作品なので、それでいいのかも。実際、かなり凄い事を言っているのに、クスクス笑いが劇場内で、何度か出ていました。

いやぁ、でもね。完全に茶化していますね。“一応”旧ソ連時代と体制を一新したとはいえ、ロシアで上映が禁止されるのもわかる気がします。って言うか、いまの指導者の事を暗喩しているのかもしれないし・・・・

中々面白かったです。ブラックなところが、イギリスっぽい映画でした。

タイトル スターリンの葬送狂騒曲 / 原題 The Death of Stalin

日本公開年 2018年
製作年/製作国 2017年/イギリス
監督 アーマンド・イアヌッチ
出演 スティーブ・ブシェーミ(ニキータ・フルシチョフ)、サイモン・ラッセル・ビール(ラヴレンチー・ベリヤ)、ジェフリー・タンバー(ゲオルギー・マレンコフ)、マイケル・ペイリン(ヴャチェスラフ・モロトフ)、ポール・ホワイトハウス(アナスタス・ミコヤン)、ジェイソン・アイザックス(ゲオルギー・ジューコフ)、アンドレア・ライズボロー(スヴェトラーナ/スターリンの娘)、ルパート・フレンド(ワシーリー/スターリンの息子)、パディ・コンシダイン(アンドレーエフ)、オルガ・キュリレンコ(マリヤ・ユーディナ/ピアニスト)、アドリアン・マクローリン(ヨシフ・スターリン)、ダーモット・クロウリー(ラーザリ・カガノービチ)、ポール・チャヒディ(ニコライ・ブルガーニン)

カメラを止めるな!

2018年08月04日 | 邦画
300万円の予算で制作され、当初は2館での上映だったが、口コミで徐々に評判が広まり、全国での拡大公開になった作品。

なるほど、そう来ましたか。何といっても圧巻は、作品冒頭の30分以上にもわたる、ワンカットの長回し。ワンカット・長回しのドラマと言えば、三谷幸喜脚本・監督、竹内結子主演の『大空港2013』を思い出します。『大空港2013』よりも時間が短いとはいえ、何といってもワンカット。いやぁ、よく撮りましたね。

それに加えてもう一つ思ったのが、この作品、そもそもゾンビドラマ撮影中に本当のゾンビが出たと言う設定の作品な訳ですが、①劇中ドラマの撮影、②この作品としての撮影、と要するに、二本作品と撮ったのと同じ手間ですよね?実際、エンドロールの撮影模様を見ると、作品中で描かれていた模様と、実際の撮影の様子が異なっていて、あるシーンを撮っているシーンを撮ると言う事になっていましたからね。いやぁ、作るの大変でしたね。

はっきり言ってC級作品な訳ですが、口コミで面白さが広がるのは判る気がします。

タイトル カメラを止めるな!

日本公開年 2018年
製作年/製作国 2017年/日本
監督 上田慎一郎
出演 濱津隆之(日暮隆之/監督)、真魚(日暮真央/日暮監督の娘)、しゅはまはるみ(日暮晴美/日暮監督の妻)、長屋和彰(神谷和明/劇中ドラマの俳優役)、細井学(細田学/劇中ドラマのカメラマン役)、市原洋(山ノ内洋/劇中ドラマの助監督役)、山崎俊太郎(山越俊助/劇中ドラマの録音マン役)、大澤真一郎(古沢真一郎/ラインプロデューサー)、竹原芳子(笹原芳子/テレビプロデューサー)、吉田美紀(吉野美紀/監督助手)、合田純奈(栗原綾奈/監督助手)、浅森咲希奈(松浦早希/監督助手)、秋山ゆずき(松本逢花/劇中ドラマ主演の女優役)、山口友和(谷口智和/撮影スタッフ)、藤村拓矢(藤丸拓哉/音響効果スタッフ)、高橋恭子(相田舞/劇中ドラマのメイク役)、イワゴウサトシ(黒岡大吾/劇中ドラマの監督役)

ミッション:インポッシブル フォールアウト / Mission: Impossible - Fallout

2018年08月03日 | 洋画(アメリカ系)
トム・クルーズ版「ミッション:インポッシブル」の6作目。撮影中、トム・クルーズが足首を骨折したことでも話題になりました。

『IMFって、“もぐら”ばっかりで、秘密諜報機関としての態をなしていない』と思わざるを得ないストーリーが多かったわけですが、今回は『これぞ世界平和のために活躍する秘密諜報機関!』と言う感じの内容ですね。まぁ、諜報機関としてのライバルのCIAエージェントのオーガストを見張り役として受け入れざるを得なかったわけですが、それでも、作戦主体はIMFでしたからね。

個人的に、イルサとジュリアがめっちゃ似ていると思ったのは、ここだけの話にしておきます。最初イルサを見て、「あれ?名前変えた上に、なんで、諜報機関員をしているの?」と思ってしまいました。

それにしても、トム・クルーズって、56歳なんですよね?そりゃ若いころに比べれば、アクションの切れは無くなっているかもしれませんが、それにしても、上記の足首を骨折するようなアクションシーンはじめ、ヘリの操縦シーンとか、アクション凄いですね。彼は、いつまでアクション続けるんでしょう?

次作も期待です。

タイトル ミッション:インポッシブル フォールアウト / 原題 Mission: Impossible - Fallout

日本公開年 2018年
製作年/製作国 2018年/アメリカ
監督 クリストファー・マッカリー
出演 トム・クルーズ(イーサン・ハント)、ヘンリー・カビル(オーガスト・ウォーカー)、ビング・レイムス(ルーサー・スティッケル)、サイモン・ペッグ(ベンジー・ダン)、レベッカ・ファーガソン(イルサ・ファウスト)、ショーン・ハリス(ソロモン・レーン)、アンジェラ・バセット(エリカ・スローン/CIA長官)、バネッサ・カービー(ホワイト・ウィドウ)、ウェス・ベントリー(パトリック)、ミシェル・モナハン(ジュリア・リード)、アレック・ボールドウィン(アラン・ハンリー/IMF長官)