勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

幸せのレシピ(2007年)

2007年09月30日 | 洋画(アメリカ系)
ニューヨークの高級レストランで料理長を務める仕事一図の完全主義者のケイト。不幸な出来事から、彼女の姉の子供の面倒を見ることに。そして、職場でも、彼女の対極にいるような副料理長のニックが現れ、彼女の”城”には変化の兆しがあわられる・・・。

ケイトを演じるキャサリン・ゼタ=ジョーンズは、本当は全く料理をしないそうなのですが、この映画への出演をきっかけに、料理を始めたとか。一体、どんな料理なんでしょうね? とは言え、やっぱり料理を全くしない彼女に料理シーンは難しいのか、厨房のシーンは多く、彼女も何か盛り付けをしているシーンは多いのですが、彼女自身が調理をしているシーンは皆無でした(苦笑) でも、こんな美人でカッコいい料理長がいる店には行って見たい気がします。

陽気な副料理長を演じるのは、アーロン・エッカート。彼は『ザ・コア』でも、やはり女性の主人公を支える役で出演しています。ちなみに『ザ・コア』では、ヒラリー・スワンクを支えています。彼も、キャサリン・ゼタ=ジョーンズと同様、盛り付けシーンは多いですが、調理シーンはほとんど無し。

ケイトの姪のゾーイを演じるのは、アビゲイル・ブレスリン。1996年生まれなので、11歳。11歳と言う年齢を聞くと、ちょっと幼すぎるんじゃないかなぁと言う気もしますが、それでもかなりいい演技しています。彼女の存在が、この映画では非常に重要な位置を占めています。

ストーリーにケチを付ければキリが無いのですが、一点だけ。あんなに簡単に、ケイトとニックが恋に落ちて良いのでしょうか? 時間軸が良く分からないのですが、そんなに長い間の話ではないと思うのですが・・・。ちょっとそこだけが、何かなぁと言うところ。全般としては、心温まる、恋に不器用な女の話と言うことでしょうか。ホッとしたい時に見る映画としては、いいと思います。

ドイツ映画『マーサの幸せレシピ』のリメイク。元々の作品は見たことがありませんが、良いも悪いも、この作品は、原案となった作品に忠実らしいです。

タイトル 幸せのレシピ
原題 No Reservations
日本公開年 2007年
製作年/製作国 2007年/アメリカ
監督 スコット・ヒックス
出演 キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アーロン・エッカート、アビゲイル・ブレスリン、ボブ・バラバン、パトリシア・クラークソン

[2007/09/30]鑑賞・投稿

パーフェクト・ストレンジャー(2007年)

2007年09月29日 | 洋画(アメリカ系)
「ラスト7分11秒まで、真犯人は絶対わからない」がキャッチフレーズ。確かに”ラスト7分11秒”まで、真犯人は明らかにされません。サスペンス映画の基本ですね。ドキドキさせながら、引っ張るというのは。

様々な設定が結末への伏線で、その結末を最後の最後まで引っ張るというサスペンスの基本は抑えていますが、うーん、何故だか冗長。はっきりとつまらないという訳でもないのですが、なぜでしょうか? 一つはっきりいえるのが、現代のネット社会の匿名性が秘める危険性がこの映画の下地。まぁ、テーマと言っても良いでしょう。

ブルース・ウィリスと言えば、ハードボイルドの刑事と言うイメージが何故だかありますが、今回の役柄はそれとは全く異なる役柄。って言うか、彼で無ければならない必然性は全く無いですね。広告代理店のプレーボーイ社長という設定には、ちょっとアンマッチ。

一方のハル・ベリーですが、さすがオスカー女優と言いたいところですが、うーん・・・。これも、彼女で無ければならない理由は、あんまり無いですね。

この映画の分かりにくい理由の一つとして、いろんな話が伏線になっていて、一つの出来事が他の出来事に繋がっているというサスペンスの基本が、比較的きちんと守られているものの、それの整理の仕方がイマイチで、見る側に混乱を与えてしまったからではないかと思います。それと、話の伏線の一つ一つに、納得感が欠けますしね。

この映画の話題としては、あのグラウンドゼロに、最初に再建されたビルを使って撮影されたと言うこと。ブルース・ウィリスの会社がそれ。ビルの25Fを借り切って撮影したらしいです。

余り期待して見に行くと、裏切られます。ネット社会の現代が抱える裏の側面を描いた映画と思えば、気が楽かも。

タイトル パーフェクト・ストレンジャー
原題 Perfect Stranger
日本公開年 2007年
製作年/製作国 2007年/アメリカ
監督 ジェームズ・フォーリー
出演 ハル・ベリー、ブルース・ウィリス、ジョヴァンニ・リビシ、ゲーリー・ドゥーダン

[2007/09/29]鑑賞・投稿

HERO(2007年)

2007年09月08日 | 邦画
レギュラーテレビ放送の11話すべてと昨年7月に放送された特別編が、視聴率30%を超えたと言うドラマの映画化。

前回のレギュラー放送から実年月で6年の時を経ているわけですが、物語上も6年経過しています。この6年と言う時間が経過しているにもかかわらず、東京地検城西支部のメンバーに全くの変更はありません。あまり小さいことはいいませんが、検事は国家公務員なので、実際にはありえないことでしょう。まぁ、メンバーが変わってしまっていたら物語は成り立たないと言えますが。

今回の話題の一つが、イ・ビョンホンの出演。韓国検察庁の敏腕検事を演じている訳ですが、実際の出演シーンはほんのちょっと。セリフも、ほんの、一言、二言です。もう少し出番があっても良かったんじゃないかと思います。一応、物語の重要な手がかりになる訳ですが、韓国に行くのを無理にストーリーに入れたとも言えなくも無いかも知れませんね。って言うか、決まったのは、韓国が先か、イ・ビョンホンが先か。

ストーリーは、普通の傷害致死事件であったはずが、被告が収賄疑惑のある代議士(森田一義)のアリバイを証言していることから、簡単な事件が代議士の疑惑解明への入り口へと一変します。しかも、事件の被告の弁護士は刑事事件無罪率日本一と言う超大物弁護士蒲生一臣(松本幸四郎)。そして、指揮権発動により捜査を止められた東京地検特捜部が首を突っ込んできて、簡単だったはずの傷害致死事件が、政界疑獄と絡み合って、複雑な様相に・・・。とは言っても、この手の話では比較的オーソドックスな、内容ではないでしょうか。

実は、昨年7月に放送された特別編が実は今回の伏線。特別編で事件と絡んでいた代議士が、今回の疑惑の代議士です。それ以外には、その特別編との接点は無いのですが、特別編で出ていた中井貴一と綾瀬はるかも出ています。

どうでも良いですが、今回対決する蒲生一臣弁護士の事務所は、東京駅となりのパシフィックセンチュリープレイスにあるようですね。そういえば、蒲生弁護士と久利生と雨宮が初めて会うシーン。久利生が雨宮に「知ってる人?」と聞いたら、雨宮が「全然。」と言っていましたが、あれは、狙いでしょうか?(松本幸四郎は、松たか子の実の父。)

今回のHEROへのフジテレビの力の入れ方は、尋常ではないですね。『めざましテレビ』では、公開前の1週間企画モノのコーナーをやっていましたし、公開前日に至っては、木村拓哉と松たか子が、フジテレビジャック? 朝は『めざましテレビ』から始まり、夜は、基本的には音楽番組であるはずの『僕らの音楽』に出ていましたからね。まぁ、レギュラー放送でアレだけの実績を誇っているので、こける訳には行かないと言うことなのでしょう。あ、それと、木村拓哉が使っていた携帯は、CM契約の関係から、FOMAのF703iか、F704iでした。

驚いたのが、HEROの公式サイト。所属タレントの肖像権には異常に厳しいジャニーズ事務所ですが、木村拓哉の写真が出ています。これは、ビックリですね。それと、宣伝番組で、何かと話題とされている久利生と雨宮の関係ですが、まぁ、アレだけ囃せばね。想像の通りの結果と言えるのではないでしょうか。

今回、異常なまでに力を入れたフジテレビですが、関係者の首はつながったと思って良いんじゃないですかね。

タイトル HERO
日本公開年 2007年
製作年/製作国 2007年/日本
製作 亀山千広
監督 鈴木雅之
出演 木村拓哉、松たか子、大塚寧々、阿部寛、勝村政信、小日向文世、八嶋智人、角野卓造、児玉清、松本幸四郎、イ・ビョンホン、森田一義、中井貴一、綾瀬はるか、国仲涼子、古田新太、香川照之、岸部一徳、奥貫薫、石橋蓮司

[2007/09/08]鑑賞・投稿