勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

バトル・ロワイアル(2000年)

2001年01月07日 | 邦画
タイトル バトル・ロワイアル

---感想---
公開前に、国会議員まで巻き込んで、公開の可否に付いて大論争になった問題作。映倫にてR15指定での公開になった。

物語は、中学3年生のクラスメイト同士が、最後に生き残る一人になる為、殺し合っていくと言うもの。しかも、この殺し合いは、国家の政策として行われている事になっている。場所は、設定では”アジアのある国”だが、学級崩壊が叫ばれ、高校生、中学生による凶悪犯罪が多発している、今の日本のそのものである。

基本的には、とにかく人を殺す。日本映画に似合わないほど沢山人を殺す。余りにもあっさりと殺していくので、初めの頃は結構ショッキングだと思っていたが、後半は何とも思わなくなっていた。時々、画面にモノローグの様なものが映され、メッセージを発している。・・・が、結局のところ、映画全体で何を物語ろうとしているのかが難解。とにかく難解。凡人の私には、結局最後まで理解できなかった。しかし、この理解出来無いと言う言葉は、決してこの映画を否定するものではない。どの様なメッセージが込められているか考える事が重要なのかもしれない。考える事をそのものを否定し、只々公開禁止を叫ぶ事しか能が無い国会議員には賛同できない。しかし、この映画の内容からして、R15指定は適当なところではないかな。

ビートたけしが、このバトルロワイヤル実行の責任教師の役で出演している。この役は、彼以外には出来ないだろう。一方、日本映画全般に言える事だが、バトルロワイヤル法が制定された経緯・背景の描写が少ない事が気がかり。とは言っても、背景描写が多いと、今度は説明ばかりになってしまうのだが・・・。しかし、込められているメッセージが難解なだけに、背景描写ももう少し念入りにして欲しかった。

公開年 2000年
原作 高見広春
監督 深作欣二
出演 藤原竜也、前田亜季、山本太郎、安藤政信、柴咲コウ、ビートたけし

[2001/01/07]鑑賞
[2006/01/08]投稿