勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

13デイズ(2000年)

2000年12月23日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル 13デイズ

---感想---
世界が実際に滅亡の危機に瀕したキューバ危機。それが、20世紀最後の年に描かれると言うのは非常に意味の有る事ではないだろうか。時のアメリカ大統領は、いまだにアメリカで一番の人気を誇る第35代大統領ジョン・F・ケネディ。しかしこの物語は、JFKではなく、またJFKの弟でケネディ政権の司法長官であったロバート・F・ケネディでもなく、大統領特別補佐官ケネス・オドネル(ケビン・コスナー)の視点で語られていく。世界が滅亡せずに、私たちが今現在存在できるのも彼らの活躍の賜物である。

物語がJFKを主人公に描かれなかったのは、JFKを主人公にしてしまうと、余りにも有名なために物語を作りきれなくなる懸念が有った為であると言う。実際、JFKが主人公であったならば、娯楽映画と言うより、ドキュメンタリーと言う形になってしまっていたかもしれない。その意味で、ケネス・オドネルを主人公にしたのは間違いない選択だろう。映画を見て驚くのが、出演者の似ている事にている事。JFKはそれほどでもないが、RFKを演じるスティーブン・カルプや国防長官ロバート・マクナマラを演じるディラン・ベイカーなどは、ほとんどそっくりさんショー状態である。ジャクリーンも似てたなぁ。そういう意味でも、あまり広くは顔を知られていない大統領特別補佐官ケネス・オドネルが主人公であったと言うのも意味が有る事であろう。しかし、当時、JFK45歳、RFK36歳、そしてケネス・オドネル38歳であったと言う事には驚かされる。若い優秀な人間が出てくる事を妨げないと言うアメリカの文化をその裏に見る事が出来る。それから、この映画でもう一つ話題(?)なのが、軍首脳が余りにも反大統領的に描かれすぎているとしてアメリカ国防総省が映画への協力を拒否した事。確かに、非常に好戦的に描かれていましたね。事実とどのくらい違うかは知りませんが、本当のところは事実とそんなに違わないのでは? あ、字幕翻訳は、戸田奈津子さんでした。映画字幕の翻訳で、あれだけ有名&顔も知られている人と言うのは凄いと思う。

英語版HP:THIRTEEN DAYS from Yahoo!

公開年 2000年
脚本 デビッド・セルフ
監督 ロジャー・ドナルドソン
制作・主演 ケビン・コスナー
出演 ケネス・オドネル、スティーブン・カルプ、ディラン・ベイカー

[2000/12/23]鑑賞
[2006/01/08]投稿