勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

デイ・アフター・トゥモロー(2004年)

2004年06月12日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル デイ・アフター・トゥモロー

---感想---
異常気象モノ。急激に訪れる氷河期の地球を描いた作品である。温暖化と寒冷化が表裏一体で現れると言うものである。いま、地球環境の保護が叫ばれているが、非常に興味深い内容の映画である。ちなみに、この映画とは全く無関係ではあるが、核戦争後の地球を描いた『The Day After(1983年)』と言う似たタイトルの映画もある。どちらも「事が起きた後」にテーマを置いているというところは興味深い。

劇中では、京都議定書をアメリカが破棄したことに関する件が出てくる。地球環境問題を描く場合、避けては通れない話題であるが、そのことが地球の氷河期化の遠因になっていると言う描き方は皮肉である。現実の問題としては、日本は従来温帯と言われてきているが、このところの気象状態はある意味亜熱帯であるかのような気象状況を示している。東京など都市部での集中豪雨はその一例。世界的にも、ヨーロッパでの洪水、アメリカでの竜巻の異常発生などの異常気象をこのところ目にすることが多い。もしかしたらこの映画のシナリオは、現実の世界でも進んでいるのかもしれない。

もう一つ皮肉なのが、先進国が第三世界に救援されていると言うような描き方であること。アメリカの映画であるので、アメリカの事しか描かれていないが、世界的にそのようになっているようなニュアンスのことは劇中の最後の方で、アメリカ大統領の言葉として語られている。

一瞬、東京・千代田区と言う絵が現れるが、日本人から見ると、あたかも香港の様な描き方になっている。アレで千代田区と言うのであれば、むしろ新宿区とした方がリアルであったかもしれない。また、日本では、環境省がこの映画のPRに一役買っていたことは興味深い。

英語版HP:The Day After Tomorrow from Yahoo!
The Day After英語版HP:The Day After from Yahoo!

公開年 2004年
監督 ローランド・エメリッヒ
脚本 ローランド・エメリッヒ、ジェフリー・ナクマノフ
出演 デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、エミー・ロッサム
セラ・ウォード

[2004/06/12]鑑賞
[2006/01/09]投稿

シルミド/SILMIDO(2003年)

2004年06月11日 | アジア映画
タイトル シルミド/SILMIDO

---感想---
事実に基づく映画である。人口3500万人の韓国で、1903年の韓国で映画が初めて上映されて以降、史上初めて観客動員1000万人を越えた映画でもある。最終的には1200万人を動員したらしい。1968年、冷戦の対立が激しい頃、北朝鮮から送り込まれた大統領暗殺部隊への報復として韓国で結成された684特殊部隊。その特殊部隊隊員の悲惨な物語を描いた映画です。

1960年代と言えば、アメリカでも、カストロ暗殺を狙い亡命キューバ人を訓練してキューバに送り込んだピッグス湾事件もあった時代。キューバ危機もありましたね。また、韓国はいまの様な民主化された政権ではなく、軍人が政権を取っていた軍事政権時代。様々な、語り尽くせない複雑な要素が、この事件の背景にはあります。決して時代のせいにはしたくありませんが、冷戦がなくなった時代に生きる今の我々には、想像もできない時代だったと言うことですね。

それにしても韓国映画は凄いね。徴兵制があり、一定年齢以上の男性国民は全て軍隊経験があるからと言えばそうかもしれないけど、銃撃戦などの戦闘シーンがリアル。でも、実際、結構人が死ぬんですが、それほど嫌な感じはしませんでしたね。むしろ、最後は泣きそうになってしまいました。

英語版HP:SILMIDO from Yahoo!

公開年 2004年
監督 カン・ウソク
出演 ソル・ギョング、アン・ソンギ、チョン・ジェヨン、ホ・ジュノ

[2004/06/11]鑑賞
[2006/01/09]投稿

レディ・キラーズ(2004年)

2004年06月06日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル レディ・キラーズ

---感想---
オスカー俳優トム・ハンクスが、完全犯罪に挑む。彼の悪役?は珍しいのではないだろうか。しかし、悪役とは言っても、『教授』と言われる犯罪者集団の知恵袋役。ある意味、トム・ハンクスらしい役である。ちなみに、結局最後まで、本当に『教授』なのかどうなのかは不明のままである。

『教授』の集めた犯罪者集団は、寄せ集めモノである。ネタを言うのは本意ではないのでここでは記さないが、その集め方では仕方ないだろう。しかし、最後はちょっと、いや、かなりブラック。コーエン兄弟らしい演出である。

果たして、『教授』は、完全犯罪を成し遂げられるのであろうか? こうご期待

英語版HP:The Ladykillers from Yahoo!

公開年 2004年
脚本・監督 イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン
出演 トム・ハンクス

[2004/06/06]鑑賞
[2006/01/09]投稿