勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

やっぱり契約破棄していいですか!? / Dead in a Week: Or Your Money Back

2019年08月31日 | 洋画(イギリス系)
売れない小説家志望の青年ウィリアムと、ノルマが達成できずクビ寸前の殺し屋レスリー。そんな二人が、ひょんなことで出会い、ウィリアムがレスリーに、自分の殺しを依頼。しかしその直後、ウィリアムの小説が出版されることが決まり、しかも、担当者エリーともイイ感じに。ウィリアムは、殺しの契約の破棄を望むが・・・。

殺しのライセンスがある国での出来事なので、暗殺者組合があっても不思議ではない(?)ですが、殺し方のオプションがあって、契約書があって、普通の人が普通に殺しを依頼してしまうと言う描写は何ともシニカル。しかも、自殺できない人が自分の殺しを殺し屋に依頼すると言う事が多いことを示唆する設定になっています。

殺し屋組合での描写もなんともシニカル。窓口の描き方は、なんとも普通の会社の窓口という感じですが、組合長(?)の部屋での“話し合い”の描写は、オドロオドロシイ殺し屋の描写の感じです。

ばかばかしくで、なんとも面白いです。って言うか、主人公のウィリアムを演じているアナイリン・バーナードですが、何とも不幸そうな雰囲気なんですけど??

タイトル やっぱり契約破棄していいですか!? / 原題 Dead in a Week: Or Your Money Back

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2018年/イギリス
監督 トム・エドモンズ
出演 アナイリン・バーナード(ウィリアム・モリソン)、トム・ウィルキンソン(レスリー・オニール)、フレイア・メイヴァー(エリー・アダムス/ウィリアムの担当編集者)、マリオン・ベイリー(ベニー・オニール/レスリーの妻)、クリストファー・エクルストン(ハーヴェイ/殺し屋組合の組合長)

ロケットマン / Rocketman

2019年08月23日 | 洋画(イギリス系)
エルトン・ジョンの半生を描いた作品。

不勉強でした。エルトン・ジョンって、詞は自分でしないで、作詞家に任せていたんですね。そして、彼自身は、作曲とパフォーマンスに徹すると言う事なんですね。

フレディ・マーキュリーを描いた『ボヘミアン・ラプソディ』でも見られていましたが、才能に恵まれた人って、凡人には判らない苦悩があるんですねぇ。そして、取り巻きにも苦労するんですね。“マネージャー”に苦労しているのは、フレディ・マーキュリーもエルトン・ジョンも同じようです。

所々、ミュージカル仕立てになっています。そう言う作りだとは知らなかったので、ちょっと驚きました。

劇中、エルトンの曲が、当然沢山流れるのですが、歌っているのは主演のタロン・エガートン。何か細工をしているか否かは知りませんが、劇中で聴く範囲では、悪く無かったです。

そう言えば、主演のタロン・エガートンが、“エガートン”なのか、“エジャトン”なのか、ちょっと話題にもなりました。“エジャトン”の方が、実際の発音に近いそうです。

タイトル ロケットマン / 原題 Rocketman

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/イギリス・アメリカ
監督 デクスター・フレッチャー
出演 タロン・エガートン(エルトン・ジョン)、ジェイミー・ベル(バーニー・トーピン/エルトンの音楽パートナー)、ブライス・ダラス・ハワード(シーラ・アイリーン/エルトンの母)、リチャード・マッデン(ジョン・リード/エルトンのマネージャー)

風をつかまえた少年 / The Boy Who Harnessed the Wind

2019年08月17日 | 洋画(イギリス系)
アフリカのマラウィで、貧困のために退学になってしまった少年が、風車を使って自家発電に成功し、干ばつに苦しんでいる村を救う物語。事実に基づいた作品。

世界には、まだこういう地域が多いんですね。電気は無いのはもちろんのこと、干ばつに見舞われると、あっという間に食糧危機に陥って、生命も危険にさらされるようなところが。

そして、学問よりも、家の仕事が優先されそうなのも、発展途上国にはあるあるなのでしょうか?それでも、向学心を忘れず、一途に家族を助けようとして、学校で得た知識を駆使する少年が、涙を誘いますね。そして、無学で、無理解の父親との衝突もね。

風車をダイレクトに発電機につながなかったというのが、実は勝因では無いか?と思いました。風車をダイレクトに発電機につないでしまっては、回転数が大きすぎて発電機を壊しかねませんが、自転車を改造したという経緯もあって、丁度良く自転車のタイヤが、ある意味減速機になって、程よい回転数で発電機を回す事になったように見えました。偶然なのか、あるいは、計算づくなのか?

日本も、明治以降の教育制度の整備によって、一気に発展していったというのは良く言われている話ですが、それは世界のどこでも通用するんだなと感じました。

タイトル 風をつかまえた少年 / 原題 The Boy Who Harnessed the Wind

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/イギリス・マラウィ
監督 キウェテル・イジョフォー
出演 マクスウェル・シンバ(ウィリアム・カムクワンバ)、キウェテル・イジョフォー(トライウェル・カムクワンバ/ウィリアムの父)、アイサ・マイガ(アグネス・カムクワンバ/ウィリアムの母)、リリー・バンダ(アニー・カムクワンバ/ウィリアムの姉)、レモハン・ツィパ(マイク・カチグンダ/ウィリアムの担任教師)、フィルベール・ファラケザ(ギルバート・ウィンベ/ウィリアムの友人)、ノーマ・ドゥメズウェニ(エディス・スィケロ)

アルキメデスの大戦

2019年08月11日 | 邦画
第二次大戦の前。これからの海軍の戦力が、これまでの大艦巨砲主義なのか、あるいは、航空主兵主義なのか。戦艦大和建造計画を舞台に、両派の駆け引きを描いた作品。

当初、見に行く予定は無かったのですが、とある人から「あれ、面白かったよ。」と言われたので、見に行ってみました。

平山忠道って、平賀譲だよね?藤岡喜男も、藤本喜久雄だよね?その他の、山本五十六とか、大角岑生とか、永野修身とか、嶋田繁太郎とかは実在の人物なんだけど、何で彼らは架空の人物?ちなみに、宇野積蔵も実在の人物です。

さて、描かれているのは、1929年の平賀の金剛代艦私案をめぐる、海軍内の対立と混乱の様です。歴史的には、その後、戦艦大和が建造され、最終的には撃沈されているので、物語的には大和を建造しないわけにはいかないのですが、それでも、100年に一度の数学の天才櫂直は、ギリギリまで平山を追い詰めます。“戦に勝って勝負に負けた”という感じでしょうか?

CGに定評のある山崎組の作品なので、CGの出来はまあまぁ。言ってしまえば、「あ、CGだな」と思う質ではありますが、細かいところまで描いているのは流石。大和の撃沈のシーンでは、改装後の対空兵装が強化された状態で描かれていますが、就役当初のシーンでは、航空兵装強化に際して撤去されてしまった副砲がちゃんと描かれていました。それと、また大和撃沈シーンの話ですが、この時の魚雷の当たったところとか、爆弾が落ちたところなどは、まぁまぁ正確に描かれている模様です。

上述の様に人に言われて見に行ったわけですが、結果としては、面白かったです。

タイトル アルキメデスの大戦

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/日本
監督 山崎貴
原作 三田紀房『アルキメデスの大戦』
出演 菅田将暉(櫂直/海軍主計少佐)、舘ひろし(山本五十六/海軍少将)、柄本佑(田中正二郎/海軍少尉)、浜辺美波(尾崎鏡子)、笑福亭鶴瓶(大里清/大里造船社長)、小林克也(大角岑生/海軍大臣)、小日向文世(宇野積蔵/長門艦長)、國村隼(永野修身/海軍中将)、橋爪功(嶋田繁太郎/海軍少将)、田中泯(平山忠道/海軍造船中将)

北の果ての小さな村で / Une année polaire

2019年08月03日 | 洋画(フランス系)
グリーンランドの片田舎の村の“学校”に赴任した教師が、村人との交流をしながら成長していく姿を描いた物語。

連日の猛暑なので、少し涼もうと思って見に行って見ました(笑)

デンマークの政策?として、グリーンランドに赴任する教師は、現地のグリーンランド語は覚えずに、デンマーク語を教えることを求められるんですね。なんとも、“前近代的な植民地政策”と思ったのは私だけ?そもそも、グリーンランドって、高度な自治権を認められていると思ったんですけどね??

まぁ、ぶっちゃけ、主人公の教師は“自分探し”の場所として、グリーンランドを選んだっぽい感じですね。そんな自分を探しに来たような奴に来られたら、現地の人は困りますね。案の定、当初は、現地の人には受け入れられない状況です。でも、現地の言葉を覚え、現地の事情を学ぶにつれて、現地の人にも受け入れられ始めます。

でも、そう言う事って、世界共通なんですね。日本でも、都会から地方に行った人がなかなか受け入れられず、現地の事情を理解し、受け入れると、現地の人にも受け入れられ始めると言う事がありますよね。

この作品は、デンマークから新人教師が赴任するという話を聞いて、それを映画にしようとしたようなのですが、登場しているのは、すべて実際の人と言う事です。まぁ、グリーンランドの人はそうかと思いましたが、教師を“演じた”のも、その張本人の人だったようです。それには、ちょっとビックリ。“教師役”は、役者かと思ったんですが、素人だったんですね。

デンマーク語とグリーンランド語での映画なので、デンマーク映画かと思っていたんですが、フランス映画だったんですね。ちょっと驚きです。

タイトル 北の果ての小さな村で / 原題 Une année polaire

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2019年/フランス
監督 サミュエル・コラルデ
出演 アンダース・ヴィーデゴー(新人教師)、アサー・ボアセン(村の少年)、ガーティ(アサーの祖父)、トマシーネ(アサーの祖母)、ジュリアス(アンダースの現地での世話役)、トビアス(猟師)