勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ポセイドン(2006年)

2006年05月27日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル ポセイドン

---感想---
1972年に公開された『ポセイドン・アドベンチャー』を『エアフォース・ワン』のウォルフガング・ペーターゼンがリメイク。奇しくも、同じく海難事故を扱った『LIMIT OF LOVE 海猿』と同じ時期の公開となった。もっとも、『ポセイドン・アドベンチャー』の方が、海難パニック映画の老舗である。

撮影に際しては、船が沈没するというストーリーのため、船会社からは尽く協力を拒否され、結局、船は全てCGとなったと言う曰くつき。そのため、CG制作費が莫大にかかったと言う裏話もあります。苦労したCGはそれなりに精巧ですが、ちょっと見ればCGと言うことが判ります。他方、大ヒットの和製海難パニック映画『LIMIT OF LOVE 海猿』は、担当者が伊藤英明のファンであったと言うことから、その担当者のほぼ独断で船会社の協力を得ている(らしい)。

ストーリーはオーソドックス。次から次へと襲い掛かる絶望的な状況に、ハラハラドキドキしっぱなしですが、死ぬべき人が死に、生き残るべき人が生き残ります。その意味では、期待を裏切りません(?)。

冒頭が海の中から海面方向を見る映像なんですが、まるで海猿みたい(?)です。真似した訳ではないと思いますけどね。あと、カート・ラッセル演じる元NY市長の父親とエミー・ロッサム演じる娘、マイク・ボーゲル演じる娘の婚約者の絡みは、何と言うか、海難版アルマゲドンの様な結末と言っても良いでしょうか。

初めて、先行上映というものに行って見ました。意外に混んでいましたね。人より先に見ることができるということが、やはり人の優越感を与えるので、来る人が多いのでしょうか?

英語版HP:Poseidon from Yahoo!

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2006年/アメリカ
監督 ウォルフガング・ペーターゼン
出演 カート・ラッセル、ジョシュ・ルーカス、ジャシンダ・バレット、リチャード・ドレイファス、ジミー・ベネット

[2006/05/27]鑑賞・投稿

ダ・ヴィンチ・コード(2006年)

2006年05月20日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル ダ・ヴィンチ・コード

---感想---
出版に際して、キリスト教の世界に賛否両論の一石を投じた、ダン・ブラウンの同名の著書の映画化。今回の映画化・公開に際しても、国に依っては上映禁止になるなど、またもや論争を巻き起こしています。また、史上初めて、ルーブル美術館で商業映画のロケーションが許可されたと言う事も話題になりました。カンヌ映画祭のオープニング上映作品として選ばれ、そのプロモーションとして、ダ・ヴィンチ・コードの絵をユーロスターに描いてイギリスからカンヌまで7時間以上掛けてノンストップで走行したことも話題になっています。

ほぼ原作に忠実に描かれています。私は事前に原作本を読んでいたんですが、本だけだとわかりにくい場面が、映像があることでわかりやすくなっていると言う効果がありますね。「そう言うことなのか」と、よく理解できました。ただ、事前に本を読んだことが無ければ、ジェットコースターストーリーの物語なので結構話を追うのに辛いかも。

途中、痛い場面が出てきます。シラスが修行しているところですが、結構見ているのが辛かったです。当然原作本にもある場面なんですが、映像にしてみると、結構「・・・」な映像ですね。

長髪のトム・ハンクスに、最初は違和感が有ったんですが、見ているうちに、ロバート・ラングドンとした場合は、あの髪型が良いのかなぁと思うようになりました。不思議なものですね。それと、オドレイ・トトゥ、キレイですね。ソフィーのイメージぴったりと言う感じでしょうか。

キリスト教社会を中心に賛否両論ある上に、映画としての完成度にも議論があるようですが、私は見ても損しない映画だと思います。ただ、これが真実であると誤解しないようにすることが必要ですね。あくまでも、小説(フィクションン)の世界であって、今のところ、歴史的に真実であると言う定説にはまだなっていません。

英語版HP:The Da Vinci Code from Yahoo!

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2006年/アメリカ
監督 ロン・ハワード
出演 トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、イアン・マッケラン、アルフレッド・モリナ、ジャン・レノ

[2006/05/20]鑑賞・投稿

グッドナイト&グッドラック(2005年)

2006年05月19日 | 洋画(アメリカ系)
タイトル グッドナイト&グッドラック

---感想---
時は、マッカーシズムの嵐吹き荒れる1953年のアメリカ。その不適切な活動を食い止めるべく立ち上がった伝説的ニュースキャスターエド・マローとその仲間達を描いた社会派映画。『テロとの戦い』が最優先される現代社会に一投を投じる映画である。2006年度アカデミー賞主要6部門、作品賞・監督賞(ジョージ・クルーニー)・主演男優賞(デヴィッド・ストラザーン)・脚本賞(ジョージ・クルーニー&グラント・ヘスロヴ)・撮影賞・美術賞ノミネート。第62回ヴェネチア国際映画祭主演男優賞・脚本賞・国際批評家連盟賞受賞。

全編モノクロです。これが当時の実際の画像と、今回の撮影の画像が上手くマッチする効果をもたらしています。ただ、モノクロなので、白いバックグラウンドのところに字幕が重なったときに、字幕が見えないという弊害が。ニュースキャスターを題材とした映画なので、ワイシャツ姿が多く、白の背景に白文字の重なりが多いんですよね。英語で聞いていればいいんですが、結構早口だし、ニュース英語なので難しいです(苦笑)。

見ていてビックリしたのが、エド・マローがタバコを吸いながら番組を放送しているところ。1950年代だから許されることですね。そのほかも、タバコシーンが凄く多いです。みんな、ストレスが堪っているんですね。

ジョージ・クルーニーもプロデューサー役で出演しています。実は彼の父親がTVキャスターだったらしく、この映画は、ジョージの父親に対する尊敬の念から、作られたとも言われています。

最後の結末は「え? 終わり?」と言う感じです。劇映画ではないので、劇的なシーンを期待してはいけないのかもしれません。93分の作品なんですが、結構長く感じました。(決してつまらないと言う意味ではありません。)

英語版HP:Good Night, And Good Luck from Yahoo!

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2005年/アメリカ
監督 ジョージ・クルーニー
出演 ジョージ・クルーニー、デヴィッド・ストラザーン、ロバート・ダウニー・jr、パトリシア・クラークソン、ジェフ・ダニエルズ

[2006/05/19]鑑賞・投稿

LIMIT OF LOVE 海猿(2006年)

2006年05月06日 | 邦画
タイトル LIMIT OF LOVE 海猿

---感想---
海猿シリーズ最終章。一人前の潜水士になった仙崎大輔(伊藤英明)が、第10管区海上保安本部の機動救難員になっています。

冒頭、なぜか航空機事故のシーンが出てきます。なぜ航空機事故なのか?と言う気もしますが、この映画の本編が海難事故なので、航空機事故なのでしょうか? もっとも、舞台が海上保安庁なので、海難事故が中心だと思うんですけどね。日本はパニック映画は苦手だと思っていましたが、これはそうでもないですね。一級のパニック映画になっています。これでもかと仙崎に襲い掛かってくる困難、絶望的な状況、結構良いです。こんなに格好良く海上保安官が活躍するんだから、そりゃぁ、海上保安庁も全面的に大協力しますよ。

伊藤英明は、まぁ良いとして、時任三郎が良いですね。本庁の救難専門官として鹿児島にやってくる設定なのですが、救難の専門家としての苦悩を良く表わしています。それと、10管本部機動救難隊長(大輔の上司)役の石黒賢は、もう少し露出しても良かったんじゃないですかね。あと、加藤あい。仙崎がまさか・・・というシーンでの環菜(加藤)の「いやーっ!」と言う悲鳴。そしてその後に続く対策本部の沈黙と合わせてですが、何か良かったです。そうそう、あと、伊藤由奈の歌。タイトルが『Precious』とは、この映画のテーマにピッタリかなぁと思います。

いやぁ、泣けます。事故が起きてから下川(時任)がやってくるのが早すぎるとか、婚約者とは言え、環菜が対策本部に容易に入っているところとか、大輔が携帯で電話しているとき、なぜか、対策本部の回線には全く繋がらないとか、突っ込みどころは色々ありますが、それでも、何か知らないけど泣けます。お薦めですっ!

日本公開年 2006年
製作年/製作国 2006年/日本
監督 羽住英一郎
出演 伊藤英明、加藤あい、佐藤隆太、大塚寧々、吹越満、美木良介、石黒賢、時任三郎

[2006/05/06]鑑賞
[2006/05/12]投稿