勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

マンマ・ミーア!

2009年01月31日 | 洋画(アメリカ系)
1970年代から1980年代に世界的に活躍し、一世を風靡したABBAの楽曲を中心にして作成されたミュージカルの映画化。ミュージカルは、1999年4月6日の初演以降、今に至るまで世界のいたるところでロングラン公演されている。映画化に際し、ABBAの元メンバーのベニー・アンダーソンがビョルン・ウルヴァース製作総指揮に加わっている。

アカデミー女優メリル・ストリープの、いつもの重厚な演技とは見違える弾けっぷりが見ものです。大女優が、あそこまで弾けると、ちょっとビックリです。

個人的に見所と思ったのは、物語の序盤に出てきますが、女性出演者(メインのメリル・ストリープ他、その他の女性陣を含めた多数の女性陣)が、桟橋に並んで踊るDancing Queenのシーンですかね。

ストーリー的には、途中でピアース・ブロスナンにスポットが当たってくるので、男性三人組側は、彼が中心と考えていいと思います。知らないお父さんを探すというところもポイントですが、母(メリル・ストリープ)の恋が何十年かぶりに成就するかどうか?と言うところももう一つのポイントです。まぁ、それ以外は、ストーリー的には単調かなぁ・・・。話を楽しむというより、ABBAの懐かしい楽曲を楽しむというところに重点を置いたほうが良いかもしれません。これを見て、ABBAのアルバムが欲しくなってしまいました(苦笑)。

タイトル マンマ・ミーア!
原題 Mamma Mia!
日本公開年 2009年
製作年/製作国 2008年/アメリカ
製作総指揮 ベニー・アンダーソン&ビョルン・ウルヴァース、リタ・ウィルソン、トム・ハンクス、マーク・ハッファム
監督 フィリダ・ロイド
出演 メリル・ストリープ(ドナ・シェリダン)、アマンダ・セイフライド(ソフィ・シェリダン)、ピアース・ブロスナン(サム・カーマイケル)、コリン・ファース(ハリー・ブライ)、ステラン・スカルスガルド(ビル・オースティン)、ドミニク・クーパー(スカイ)、ジュリー・ウォルターズ(ロージー)、クリスティーン・バランスキー(ターニャ)

[2009/01/31]鑑賞・投稿

007 / 慰めの報酬

2009年01月24日 | 洋画(イギリス系)
前作『007 / カジノ・ロワイヤル』の一時間後から物語が始まっているという事で、007シリーズ初の“続編”となっています。

冒頭から激しいカーアクションシーンで始まります。その後も、特に背景を説明するようなことなく、「もう、知っていて、当然でしょ?」と言う雰囲気で、次々と物語りは進んでいきます。その意味では、予習として『007 / カジノ・ロワイヤル』を見ておく方が、物語の理解は早いですし、楽です。

これまでの“ジェームス・ボンド”と言えば、女好きで、どこかコミカルなところもありましたが、ダニエル・クレイグの“ジェームス・ボンド”は違います。ニヒルで、あくまでもストイック。それは、愛する女性ヴェスパーを失ったと言う悲しみもあるのかもしれませんが、このクールなボンドは、中々カッコいいです。

ボンドガール(?)の位置付けも、従来のお色気役と言うところから変わっていると思って良いと思います。今回のボンドガールは、オルガ・キュリレンコになるでしょうか? ただ、今回の彼女の役どころは、ヴェスパー程の重要なポジションを占められなかった気がします。きつめに言えば、彼女の存在は、この物語の進行に必要不可欠では無かったかなと思います。そこがちょっと残念。

また、一応、物語は終わっていますが、今回の問題が完全に解決したわけではありません。って言うか、謎の組織の全容は解明しておらず、表面的な部分しか解決していません。これは、今回の謎の組織が次回以降も出てくるという伏線と考えて良いのではないかと思います。

いずれにしても、ダニエル・クレイグの007は、良いです。早い次回作を期待します。

タイトル 007 / 慰めの報酬
原題 Quantum Of Solace
日本公開年 2009年
製作年/製作国 2008年/イギリス・イギリス
監督 マーク・フォースター
出演 ダニエル・クレイグ(ジェームス・ボンド)、オルガ・キュリレンコ(カミーユ)、マチュー・アマルリック(ドミニク・グリーン)、ジュディ・デンチ(M)、ジャンカルロ・ジャンニーニ(ルネ・マティス)、ジェマ・アータートン(フィールズ)、ジェフリー・ライト(フェリックス・レイター)

[2009/01/24]鑑賞・投稿

ザ・ムーン

2009年01月18日 | 洋画(アメリカ系)
月面着陸40周年の今年。人類で月面に降り立ったのは、わずか12人。物故者も居り、その全てが存命しているのではない。この作品は、その壮大なアポロ計画に携わった宇宙飛行士たちの生の声を中心としたドキュメンタリー。今回の映像には、宇宙飛行士たちが撮影して通常は液体窒素で保存されているNASA蔵出しのモノも含まれている。

嘗て月面に降り立った宇宙飛行士たちは、既に80歳前後の年齢であるが、映像を見る限り、80歳近い年齢の人とは思えないほど元気な姿を画面に見せている。逆に言えば、それほど健康な体であったから、宇宙飛行士にもなれたのだろう。

アポロ1号の悲劇、あるいは、アポロ13号の奇跡は、触れられているものの、その分量は多くは無い。それは、それらの悲劇/奇跡に意味が無いという事ではなく、それらのことがこの大きなアポロ計画の中では一部であり、アポロ計画の本質は、アポロ1号の悲劇を乗り越え、悲惨な結果を示しそうになったアポロ13号を見事生還させたこと、それらを実現させた全てのNASAの人々とその英知であるという事なのではないかと思いました。

40周年を迎えた今(アメリカでは2007年公開なので38周年だとおもうけど)この作品が公開されたのは、月に降り立った経験を後世に伝えるという事と、次の人類月面着陸、そして火星への人類飛行に向けての世論作りと勘繰ってはいけないのでしょうか?

作品の最後に“アポロ月面着陸陰謀論”に対する宇宙飛行士たちの反論(?)が、ちょっと日本人には判りにくかったかも。

タイトル ザ・ムーン
原題 In the Shadow of the Moon
日本公開年 2009年
製作年/製作国 2007年/アメリカ
監督 デヴィッド・シントン
出演 バズ・オルドリン、マイク・コリンズ、アラン・ビーン、ジム・ラヴェル、エドガー・ミッチェル、デイヴ・スコット、ジョン・ヤング、チャーリー・デューク、ハリソン・シュミット、ジーン・サーナン

[2009/01/18]鑑賞・投稿

感染列島

2009年01月17日 | 邦画
未知のウイルスが襲った日本。感染はあっという間に広がり、歯止めが利かず、都市機能は低下していく。そんな絶望的状況の中、市立病院に勤務する医師とその医師の元恋人でWHOメディカルオフィサーの、未知のウイルスに対する戦いを描く。

新インフルエンザの脅威が現実味を帯びつつある今、タイムリーなテーマの映画と言えます。作品冒頭の導入部で、フィリピンでの新インフルエンザの発生も描いており、その意味では、リアルにシミュレートしようとした努力の跡はうかがい知る事が出来ます。

妻夫木聡と檀れいが、元恋人同士ですか・・・。劇中では、妻夫木聡が学生で檀れいが助手だったという設定にしてありますが、それにしても、この二人の年齢差はちょっと無理があるのでは・・・。むしろ、佐藤浩市あたりを主人公にした方が、(医師としての経験とかと言う意味で)良かったのではないかと思います。

先に、“リアルにシミュレートしようとした”とは書きましたが、そこはやはり劇映画。ちょっと、物語を作っているところはあります。ネタバレになってしまいますが、妻夫木聡演じる市立病院医師が、何故か感染源の特定のために海外まで行ってしまうとか、国仲涼子演じる看護師が発症したかと思うと、劇症的に症状が進みあっという間に死に至るとかね。途中までは、いい感じでリアルだったんですけどね。

それと、全般的に話が冗長です。今回のような、感染症のエピデミック(いや、アウトブレイクと言うべきか?)を描いた映画といえば『アウトブレイク』がありますが、それの緊迫感に比べ、こちらの作品は全体に流れる緊迫感が今ひとつ。ある意味、その緊迫感の無さは、現実の日本を忠実にシミュレートしているのかもしれませんが。もう少し話を絞り、物語全般的に緊迫感を持たせたほうが、いい作品になったのではないかと思います。

あ、銀座や新宿などの繁華街が、廃墟と化しているシーンが有りますが、CGが甘いですね。セリフも反響して聞こえて、スタジオでブルースクリーンの前で演じている事バレバレです。

そうそう。試写会のとき、妻夫木聡に相方太田と名前を間違えられた田中ですが、医療従事者の配偶者と言う役どころを、結構いい味出して演じていました。本当に、あんな感じなんかもしれませんね。最後に彼が泣くシーン(とその時の、娘の無邪気な姿)は、ちょっと泣けました。

劇とリアルなシミュレーションの狭間で苦労した事は感じます。突っ込みどころは沢山ありますが、劇映画として割り切れば良いのではないかと思います。

タイトル 感染列島
日本公開年 2009年
製作年/製作国 2009年/日本
監督・脚本 瀬々敬久
出演 妻夫木聡(松岡剛)、檀れい(小林栄子)、国仲涼子(三田多佳子)、田中裕二/爆笑問題(三田英輔)、池脇千鶴(真鍋麻美)、佐藤浩市(安藤一馬)、藤竜也(仁志稔)、カンニング竹山(鈴木浩介)、金田明夫(高山良三)、光石研(神倉章介)、夏緒(神倉茜)、キムラ緑子(池畑実和)、嶋田久作(立花修治)、正名僕蔵(田村道草)、ダンテ・カーヴァー(クラウス・デビッド)、馬渕英俚可(鈴木蘭子)、小松彩夏(柏村杏子)、三浦アキフミ(小森幹夫)、太賀(本橋研一)

[2009/01/17]鑑賞・投稿

2008年の鑑賞数は39本。

2009年01月04日 | 振り返り
2007年が43本だったので、4本減でした。
多い月は5本、少ない月は1本で、平均3.25本。

邦画/洋画の別では、邦画が15本、洋画が24本。
意外に(と自分で言うのも変だけど)邦画が多いですね。

私の2008年ベスト映画は、「おくりびと」かなぁ。
ダークナイト」も、かなりいい線行っています。

ワーストの方ですが、最近見たばっかりですが、
敢えて「252-生存者あり-」にしておきます。
役者の演技力まで含めると、
空へ-救いの翼 Resucue Wings-」の方が、
はるかに下なんですが、逆に言えば、
アレだけまともな役者をそろえておきながら、
何故にアレほどまでに酷い作品なのかと思います。

2009年は、どんな映画を見ることができるのかなぁ。