勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

スノーデン / Snowden

2017年01月29日 | 洋画(アメリカ系)
実話に基づいた作品。アメリカ政府に寄る個人情報監視の実態を告発したエドワード・スノーデンの姿を描いています。

ローラ・ポイトラスは、『シチズンフォー スノーデンの暴露』の監督でもあります。残念ながら、『シチズンフォー スノーデンの暴露』はチェックはしていたんですが、チャンスがなくて未見。見ておけばよかったなぁ。

いやぁ、エドワード・スノーデンって、エリート(?)だったんですね。『健康上の理由』で、高校は中退していますが、その『健康上の理由』って癲癇?物語終盤、スノーデンが癲癇の発作に襲われるシーンが有ります。高校を『健康上の理由』と言う事で、中退するのは、このくらいですよね?でも、その後、情報通信、プログラミングの才能を発揮して、CIAやNSAで雇われ、且つ、(この作品によれば)結構重要なプロジェクトやプログラムにも関わっているので、この世界で彼は“エリート”になるんだと思います。

このスノーデン問題って、日本では「アメリカの情報機関臨時職員による暴露話」と言う認識かもしれませんが、この作品を見てわかったのは、全然そう言う簡単なことではないということ。この作品によれば、身分としては臨時職員ではありましたが、むしろ能力は正規職員以上であったと思われます。IT分野では、正規社員じゃなくて、派遣できているSEに頼り切りという事が日本の一般企業でもありますが、まさかねぇ、アメリカの情報機関でも同じだとはね。

スノーデンは日本(横田基地)で勤務したことがあり、その際、日本側に日本人を対象とした情報収集活動を提案したものの断られたので、マルウェアを制作して、日本の電力などのインフラに感染させたと言っている事には愕然としました。作品中では、スノーデン曰く「日本がアメリカの同盟国でなくなった場合、日本のインフラは停止」させられるとも。怖いな。日本もちゃんとマルウェア対策しないとダメだよ。

その上、ドイツやフランスの首脳の通信を傍受している事が明らかになり、欧米では大問題になりました。確か日本の首脳の通信も傍受されていたと思うんですけど、日本ではさっぱりでしたよねぇ。ヨーロッパ諸国は、情報収集活動を自分でもしているのでアメリカがやっていることを理解できるのでしょうが、日本の場合、“情報収集活動”ってカッコが付く感じなので、アメリカがやっていることに関するリアリティと、問題点を理解できないのかな。

最後に、エドワード・スノーデン本人が登場。もはやインタービューには慣れたのか、自然に語っていました。

それと、意外に映画館、混んでいました。この手の話で、こんなに混むとは思いませんでした。

タイトル スノーデン / 原題 Snowden

日本公開年 2017年
製作年/製作国 2016年/アメリカ
監督 オリバー・ストーン
出演 ジョセフ・ゴードン=レビット(エドワード・スノーデン)、シャイリーン・ウッドリー(リンゼイ・ミルズ/スノーデンの恋人)、メリッサ・レオ(ローラ・ポイトラス/ドキュメンタリー映画作家)、ザカリー・クイント(グレン・グリーンウォルド/『ガーディアン』記者)、トム・ウィルキンソン(イーウェン・マカスキル/『ガーディアン』記者)、スコット・イーストウッド(トレバー・ジェイムズ/NSAハワイ施設幹部)、リス・エヴァンス(コービン・オブライアン/CIA訓練教官)、ニコラス・ケイジ(ハンク・フォレスター/CIA職員)、エドワード・スノーデン


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