「アメリカ抽象絵画の巨匠 バーネット・ニューマン」(Vol.1・速報写真) 川村記念美術館

川村記念美術館千葉県佐倉市坂戸631
「アメリカ抽象絵画の巨匠 バーネット・ニューマン」(Vol.1・速報写真)
9/4-12/12



川村記念美術館で開催される「アメリカ抽象絵画の巨匠 バーネット・ニューマン」のプレスプレビューに参加してきました。

プレビュー時に行われた担当学芸員の前田希世子氏のレクチャー、及び私の雑感は後日の記事に廻すとして、今回は速報バージョンとして会場の写真を掲載してみたいと思います。展示の雰囲気が伝われば幸いです。

まず冒頭に登場するのが、ニューマンが自らのスタイルを確立した記念碑的作品です。中央の細いジップ(線)がまるで左右に開く扉のように来場者を待ち構えていました。


バーネット・ニューマン「存在せよ1」1949年 油彩、カンヴァス メニル・コレクション、ヒューストン

続いて少し時間を遡り、それ以前のシュールレアリスム影響下のクレヨン画などが展示されています。この辺は全く見慣れないだけにとても新鮮な印象を与えられました。


バーネット・ニューマン「無題」1944年 ワックスクレヨン、オイルクレヨン、紙 バーネット&アナリー・ニューマン財団 他

唯一の色刷り版画18点もそろい踏みします。


バーネット・ニューマン 「18の詩篇」題扉」1963-64年 リトグラフ、紙 富士ゼロックス株式会社 他

メインの展示室では、2002~2003年に行われたフィラデルフィア美術館とテートモダンでの回顧展の出品油彩が数点ほど並んでいました。


中央奥 バーネット・ニューマン「原初の光」1954年 油彩、カンヴァス メニル・コレクション、ヒューストン 他


バーネット・ニューマン「名1」1949年 油彩、マグナ、カンヴァス ダロス・コレクション、スイス

ニューマンの彫刻作品をはじめて見ました。その力強く直立する軸はまさに絵画におけるジップと同じなのかもしれません。


右 バーネット・ニューマン「ここ2」1965年 コルテン鋼 ダロス・コレクション、スイス

ラストはお馴染みの大作、「アンナの光」です。この空間は光の差し込む常設展示室とは一変、完全なる人工の照明のもと、ホワイトキューブの壁面に作品が掲げられています。その印象は同じようで全く異なっていました。


バーネット・ニューマン「アンナの光」1968年 川村記念美術館

最後はニューマンの生前のインタビュー映像とドキュメンタリー番組が放映されています。



~上映時間~
「USAアーティスト:バーネット・ニューマン」1964年制作、約30分
 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00
「バーネット・ニューマン アメリカの画家:連続するヴィジョン」1966年制作、約30分
 10:30 11:30 12:30 13:30 14:30 15:30 16:30

各30分、計1時間程度の所要時間がかかりますが、ここはかなり興味深く見ることが出来ました。映像を通してニューマンの制作する姿はもとより、その思想の一端と人となりまでが伺えます。一推しです。

出品数(リスト)は決して多くありませんが、一点一点向き合うと非常に感慨深いものがありました。なお今回の展示では殆ど解説がありません。(そのかわりにニューマン自身の言葉が紹介されています。)鑑賞のヒントなどは音声ガイド(500円)にあたっても良いのではないでしょうか。「アンナの光」にインスピレーションを受けて作られたというピアノ曲までが吹き込まれていました。

早期の割引クーポンが用意されています。(9月17日まで。1500円→1000円。)かなりお得なので利用されるのがベストです。

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明日、9月4日にプリンストン高等研究院歴史研究科教授のイヴ=アラン・ボワ氏の講演会も予定されています。

9/4(土)14:00-16:00 「ニューマンにおけるユダヤ性」

ちなみに先日の記事でもお知らせしましたが、東京駅から直行する川村記念美術館への高速路線バスが開通しました。抜群の環境とは言え、アクセスに難もあったのは事実なので、都内からこのバス便を利用されるのも手ではないでしょうか。

9/1より、東京駅と川村記念美術館を結ぶ高速バス路線が開通します。

以下の「Vol.2 レクチャー・感想編」に続きます。12月12日までの開催です。

*関連エントリ(前田学芸員のレクチャーをまとめました。)
「アメリカ抽象絵画の巨匠 バーネット・ニューマン」(Vol.2・レクチャー) 川村記念美術館

注)写真の撮影と掲載については主催者の許可を得ています。
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