都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「森山光輝展」 ぎゃらりぃ朋
ぎゃらりぃ朋(中央区銀座1-5-1 第3太陽ビル2階)
「森山光輝展」
6/22-30(会期終了)
会期最終日に見てきたので、もうおすすめすることが出来ないのが残念ですが、印象深い内容だったので記録に残しておきたいと思います。ぎゃらりぃ朋で開催されていた森山光輝の個展です。一見、木彫のようなオブジェ風絵画作品の中に、半ば秘められた技巧が冴えていました。
展示作品の全てが、いわゆる日本画であると気付くまでに相当の時間がかかりました。というのも、どの作品も板の紋様にはっきりとした凹凸感があり、それらがさながら彫刻を施したような味わいを醸し出しているからです。例えば上の画像に挙げた「T塔の断片」においても、その鮮やかな赤い絵具の向こうに、メタリックな質感さえ思わせる凹凸が浮き上がり、また沈みこんでいます。これらがどれも板を丁寧にノミで削って出来た紋様に見えたわけです。
実際にはこれらは日本画、つまりあくまでも板に顔料を彩色した作品に過ぎませんでした。ようは板に顔料を盛り上げて塗り、その絶妙な立体感を生み出していたということだったのです。雨の降る光景を描いた大作さえ、その水紋、または雨の筋、さらには地面に落ちる空き缶の立体感までが顔料によって表現されていました。確かに目を凝らして見ると、日本画独特の瑞々しく、また透明感のある感触を見ることが出来ます。
日常の光景を切り取ったような、素朴なモチーフの妙味にも惹かれました。もう少し他の作品も見てみたいです。(6/30)
「森山光輝展」
6/22-30(会期終了)
会期最終日に見てきたので、もうおすすめすることが出来ないのが残念ですが、印象深い内容だったので記録に残しておきたいと思います。ぎゃらりぃ朋で開催されていた森山光輝の個展です。一見、木彫のようなオブジェ風絵画作品の中に、半ば秘められた技巧が冴えていました。
展示作品の全てが、いわゆる日本画であると気付くまでに相当の時間がかかりました。というのも、どの作品も板の紋様にはっきりとした凹凸感があり、それらがさながら彫刻を施したような味わいを醸し出しているからです。例えば上の画像に挙げた「T塔の断片」においても、その鮮やかな赤い絵具の向こうに、メタリックな質感さえ思わせる凹凸が浮き上がり、また沈みこんでいます。これらがどれも板を丁寧にノミで削って出来た紋様に見えたわけです。
実際にはこれらは日本画、つまりあくまでも板に顔料を彩色した作品に過ぎませんでした。ようは板に顔料を盛り上げて塗り、その絶妙な立体感を生み出していたということだったのです。雨の降る光景を描いた大作さえ、その水紋、または雨の筋、さらには地面に落ちる空き缶の立体感までが顔料によって表現されていました。確かに目を凝らして見ると、日本画独特の瑞々しく、また透明感のある感触を見ることが出来ます。
日常の光景を切り取ったような、素朴なモチーフの妙味にも惹かれました。もう少し他の作品も見てみたいです。(6/30)
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