都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「宮永愛子 - 地中からはなつ島 - 」 資生堂ギャラリー
資生堂ギャラリー(中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)
「第3回 shiseido art egg 宮永愛子 - 地中からはなつ島 - 」
1/9-2/1
銀座のアートシーンを飾る一企画として定着した感があります。第一弾に登場するのはナフタリンの魔術師、宮永愛子です。資生堂での新作インスタレーション個展を見てきました。
アートエッグは個々の作品はもとより、かの展示スペースをどう演出するのかにも見るべき点がありますが、今回、宮永がイメージしたのは、かつて銀座に多数存在していたという「井戸と湧水」(*)でした。階段下の、暗がりの地下空間に広がっているのは、青白い光に包まれた、あたかも竹林のように並ぶ何本もの「水脈」(*ともに画廊HPより引用)です。そしてそのくり抜かれた部分に、貝殻や小さな瓶などを模したナフタリンのオブジェが置かれていました。まるで隠された宝物です。
水の中で洗われ、やがて消えゆくであろうオブジェは、ちょうど空気へ拡散して形を失うナフタリンの性質を巧みに表しています。淡々と過ぎる時間の流れは、水を介し、ナフタリンの溶解へと繋がっていました。
奥の小部屋にも要注目です。洞窟の奥底には純白の蓮池が清き水をたたえていました。
2月1日までの開催です。(最上段のDM画像は、実際の展示作品とは異なります。)
「第3回 shiseido art egg 宮永愛子 - 地中からはなつ島 - 」
1/9-2/1
銀座のアートシーンを飾る一企画として定着した感があります。第一弾に登場するのはナフタリンの魔術師、宮永愛子です。資生堂での新作インスタレーション個展を見てきました。
アートエッグは個々の作品はもとより、かの展示スペースをどう演出するのかにも見るべき点がありますが、今回、宮永がイメージしたのは、かつて銀座に多数存在していたという「井戸と湧水」(*)でした。階段下の、暗がりの地下空間に広がっているのは、青白い光に包まれた、あたかも竹林のように並ぶ何本もの「水脈」(*ともに画廊HPより引用)です。そしてそのくり抜かれた部分に、貝殻や小さな瓶などを模したナフタリンのオブジェが置かれていました。まるで隠された宝物です。
水の中で洗われ、やがて消えゆくであろうオブジェは、ちょうど空気へ拡散して形を失うナフタリンの性質を巧みに表しています。淡々と過ぎる時間の流れは、水を介し、ナフタリンの溶解へと繋がっていました。
奥の小部屋にも要注目です。洞窟の奥底には純白の蓮池が清き水をたたえていました。
2月1日までの開催です。(最上段のDM画像は、実際の展示作品とは異なります。)
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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資生堂ギャラリーでしたか?
それとも束芋とか?
>比較対照
INAX中での展示です。ギャラリー2の方ですね。
雰囲気は良かったのですが、もう一歩突っ込んだところが欲しいなと…。
束芋とこの資生堂はさすがでした。
また行きます!
コンセプトを求めて、作品(ナフタリン)と関連付けていますが少々手詰まりな感じがしてしまいます。
>少々手詰まりな感じがしてしまいます。
手法が確立されておられるだけに、コンセプトとどう折り合いをつけるのかは難しいかもしれませんね。
私としては墨田のリバーサイドギャラリーで見た個展が一番でした。