Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

やはり必要な「能動的サイバー防御」と、その批判勢力の「公共の福祉」への不敬

2024-05-12 21:39:23 | 国際・政治
政府の機密事項に関する経済安保上の見地から、その取扱い資格者を定める「セキュリティ・クリアランス法整備」が国会成立をみた事を 改めて評価したい。

その事に留意しつつも、我国の政府や自治体、主要企業へのネット・ワークを介した所謂「サイバー攻撃」は後を絶たない様だ。前回取り上げた、不審な無人機ドローンを用いた 海自艦盗撮事案にしても、或いはスパイ活動の一環かとみられても仕方のないものであった。

そうした 姿形をなさずとも、同様に大きな脅威をもたらすサイバー攻撃に対しても 我々日本人は相応に身構えるべきではないのか。どちらかといえば 政治資金問題と共にそうした事共に疎い感ある政府与党も、流石(さすが)に事の重大さに気づき始めたか 防御に向けての法整備に動き出したかに見られるが。以下 昨日の共同通信ネット記事を引用して、みて参る事に。

「自民、能動的サイバー防御議論へ 法制化へ本格検討、5/17始動」

自民党は、サイバー攻撃に先手を打ち 被害を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の法制化を検討するため 5/17にも合同会議で本格的に議論を始める方針を固めた。

政府は 5月中に法的課題を整理する有識者会議を発足させる方向で、連動して議論。(今)秋の臨時国会への法案提出を想定し、政府への提言取りまとめを目指す。6月に策定する経済財政運営の指針「骨太方針」にも反映を図る。同党関係者が 5/11、明らかにした。

合同会議は (自民)党経済安全保障推進本部、デジタル社会推進本部、安全保障調査会で構成。5/17の会合では、国家安全保障局から 米国など海外のサイバー対策の現状を聞き取る予定だ。

能動的サイバー防御は、相手側サーバーに侵入して無力化する対応を想定。攻撃情報を検知するための監視と (日本国)憲法 21条に規定する「通信の秘密」の整合性が議論の中心になる。無力化に必要な通信システムの侵入やウィルス作成についても、不正アクセス禁止法や刑法の不正指令電磁的記録作成罪への抵触、財産権の侵害にならないかどうかが論点となる。(引用ここまで)

主要先進国 G7など 諸外国の相当な所で、能動的サイバー防御の為の議論が我国より先行しているとされ、既に対策を打ち出した諸国もある様だ。デジタル分野では周回遅れとされ「後進国」呼ばわりもされる我国にても「ようやく」法制化への議論に着手するという事か。

能動的サイバー防御は 安保上の「反撃能力」とも通じる意味が感じられ、厳に正しい理解が求められる所は分かるが、あくまでも「能力を備える」という話であり、平時の普段からみだりに行使すべきものでない事も又事実だろう。

そうした事を確(しか)と踏まえながらの議論が進められるのは勿論だろうが、それに留意したも尚、共同通信を含む左傾メディア勢力に 能動的サイバー防御を含む安保の事共に難癖をつけるが如き批判論調が目につくのは気のせいか。

「財産権の侵害」懸念についても、日本国憲法第 29条は第 1項で「財産権は、これを侵してはならない」としながらも、続く第 2項で「財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに 法律でこれを定める」とし、冒頭の第 1項はあくまで原則論たる事を明示している。

共同通信を含む左傾メディアの取り上げは 多くこの所を曲解しているのであり、国民多数の幸福に関わる「公共の福祉に対する脅威」である以上、憲法条文通り 別途法律による規制が必要なら躊躇(ためら)うべきではないのである。

又 日本国憲法第 21条既定の「通信の秘密保持」にしても、それは個人秘密プライヴァシーに関する所が主で、企業や団体のそれまで含むものではないとの見方が大勢だと聞く。ここも 公共の福祉への脅威が明らかに認められるなら、能動的サイバー防御実現に向けた法整備が及ぶものとして良いのではないか。

非友好諸国のスパイ的なものを含むサイバー攻撃は 日々巧妙悪質化しているとも聞き、今後は我々の日常生活を本当に脅かす、電力やエネルギー、水道や通信といった 社会インフラの破壊を狙う「サイバー・テロ」も考えられる。

もしもこれらが現実化して、長期に及ぶ大規模停電や断水などが生じでもすれば 一体誰が責任を負うのか?全報道社局とは申さないが、どうも左傾メディア勢力の側に「公共の福祉」への不敬が感じられてならないので 敢えて記す次第。対峙の政府与党は 本気で法制化議論を進めるべき。又 多くは期待できぬかもだが、野党側にも有志あれば 議論参加に道を開く線もありではないか。

政治資金を巡る国会論戦も結構だが、立場の差を超える脅威にもなり得るサイバー問題にどう対峙するか?ここは知恵を出し合う姿勢も求められるのではないか。今回画像は今春先、新潟市近郊の JR羽越本線を 山形県境辺りを目指し北上の蒸機列車の雄姿をもう一度。
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2 コメント

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羹に懲りて生須を吹く (0necat01)
2024-05-13 12:43:55
 HAKASEさん

 「公共の利益」という言葉は、戦前は魔法の言葉でした。

 戦後使われるようになった「人権」「平和」という言葉と、よく似ています。この言葉を使うと、政府がやろうとする政策のほとんどを邪魔できます。

 丁度その反対で「公共の利益」という言葉は、反日左翼活動を取り締まるとき、戦前の政府が多用したものです。

 「公共の利益に反する」と政府が判断すれば、反日左翼活動が禁止・弾圧されました。この経験を教えられているので、彼らは激しく反対します。

 しかしネットの時代になり、危険なサイバー攻撃が多発しているのに、「羹に懲りて生須を吹く」ようでは、時代遅れな彼らです。

 なんでも反対でなく、どうすれば外敵の攻撃が防げるのかと、一緒になって考える姿勢がないから、「憲法改正」についても反対一辺倒で、国民を危険に晒します。

 反日左翼勢力は、困ったものですね。
正しい現状把握が不可能に (HAKASE(jnkt32))
2024-05-13 15:40:33
Onecat01さん、今回もご見解を有難うございます。

「公共の利益」は戦前の魔法の言葉とのご指摘は、確
か拙者もその様な事を伺った記憶があり、そこからも
「公共の福祉」に触れる必要がある時は、その所にも
留意しながら言及をして参りました。

その一方で、やはり貴引用の諺の様な過剰な対応でも
眼前の諸問題に向き合える訳では決してなく、そこの
所は上手く区別しなければという所だと心得ます。

今回拙者が取り上げた サイバー攻撃の脅威は、最早
思考の違いや経済の利害の差を超えた 日本人共通の
敵として議論され、与野党の立仲地の差を超えての
強く聡明な対策が打ち出されるべきと拙者などは考
える者ですが。まずは お礼まで。

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