『文藝春秋』6月号の総力特集の一つ「日本列島が戦場になる日」に次の記述がある。
「中国では、尖閣諸島は台湾島の一部と見なされています。彼らは「日本は中国の領土の一部を不法占拠し続けている」と考えている」
中国にとって台湾は自国の領土と考えているので、台湾領土の尖閣諸島は中国に帰属するという三段論法になる。
それで、海上保安庁の巡視船に中国の漁船が体当りする事件があったし、中国の海警局の公船が頻繁に尖閣諸島の周りをうろついている。
ところで、何の本だったかそれを記録していないが、そこにあった文章はメモしている。
「尖閣諸島はもともと台湾に所属する。日清戦争後下関条約で台湾が割譲されることになったため、附属していた島々も日本の領土となった。
戦後、台湾(今は中華民国)を返却したのだから尖閣諸島も返却するのが筋だった」
これを素直に読めば尖閣諸島の領有権があやしくなる。しかし、本当に台湾に所属していたものか。
日本の領土の歴史事実として「日本政府は、1895年1月、他の国の支配が及ぶ痕跡がないことを慎重に検討した上で、国際法上正当な手段で尖閣諸島を日本の領土に編入しました」(外務省HP)
さらに「尖閣諸島の編入の後、日本の民間人が日本政府の許可の下、尖閣諸島に移住し、鰹節工場や羽毛の採集などの 事業を展開しました。一時は、200名以上の住人が尖閣諸島で暮らし、税徴収も行われていました」(外務省HP)
紛うことなく日本の領土ではないか。本から拾ったメモの「台湾に所属する云々」は、とんだ間違いを書いたということになる。
我が領土、しっかり守ろう。