平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

HA-7700の電源部の基板実装

2016-02-18 20:42:13 | アンプ製作と修理
 アンプの修理で一番大変なのはパーツの取り外しです。特に、足を曲げて取り付けているパーツや、ハンダでガチガチに固められたケーブル取付部は大変。ハンダゴテを長い間あてがっていると銅箔のパターンが剥がれてきます。外すだけでパーツも劣化するし、そこで、手に入るものは新品が良いことになります。

 今回のHA-7700の電源部は、交流から直流を取り出す整流ダイオードと呼ばれるものが、4本一組のブリッジダイオードになっています。キャラメルの四隅に太い足を付けたようなパーツがブリッジダイオード。これも取り外すのが大変。そこで、町田のサトー電気に買い出しに行ってきました。値段はとても安い (;^ω^)


基板をネジ止めする前↑
ネジ止め後↓
実際は、先にネジ止めするとケースに入らない



基板真ん中の黒い四角がブリッジダイオード
左右のオレンジ色がオレンジドロップと呼ばれるコンデンサー


 ブリッジダイオードでは音質に不満というマニアは、一本ずつバラになった整流ダイオードを使いたがります。そのために、基板には両方使えるようにスルーホールが余分に開けられています。僕が作った基板も両方使えますが、ハンダ付けの数が半分ということで、オリジナルと同じブリッジダイオードにしました。実際は、ハンダ付けよりも足を曲げる作業のほうが大変なので、ブリッジダイオードは便利でもあるのです。

 整流ダイオードはノイズを出すということで、0.01μF(マイクロファラッド)のコンデンサーを並列に入れるのが普通です。HA-7700の電源部では、このコンデンサーが基板の裏に隠れているのでオリジナルでは見えません。この種のコンデンサーは耐圧600V程度のものを使うので種類も少ない。今回は少し高価なスプラーグ製のオレンジドロップを使いました。オレンジドロップはエレキギターで多用されるので有名。

 オレンジドロップはサイズが大きく、自作基板では表(今回はパターン面)に配置しました。また、全てのパーツが見えている方が初心者には分かりやすい。というのも、今回設計した電源基板は、少しの変更で市販の様々な電解コンデンサーが取り付けられます。読者が本格的なアンプを作るのにも利用できるのです。だからパーツ配置が分かりやすいほうが良いのです。


オリジナル基板の裏側

 オリジナルのブロックコンデンサーと新しいコンデンサーでは端子の位置が違います。オリジナルは狭い。しかも、同じ50mm径でもオリジナルのほうが少し太い。これは、電解コンデンサーが経年劣化で膨張するからだと思います。そのせいで、コンデンサーを固定するバンドが新しい方にはフィットしない。バンドの内側に紙テープを1枚巻けばピッタリかもしれません。


左がニッケミ製の新品、右が日立製のオリジナル
電解コンデンサーはハンダの熱に弱いので、端子はネジ止のほうが良い


 ケーブルを差し込むピンはオリジナルから外せないので、ブリッジダイオードの太い足を使いました。強度も問題ないみたいです。


新旧基板の違い
オリジナルは出力のケーブルが近くにまとめてある
制作した方はプラス・マイナス・アースを離して見た目分かりやすい


 設計した基板は四隅にネジ穴が設えてあるのですが、このネジ穴はコンデンサーバンドの穴と重なるようにしてあります。二つを連結させるとガッチリ固定できる仕組み。ただ、今回はネジ穴の部分はカットしてあります。感光基板が100mm幅×150mm長で、製作基板の114mm×60mmは2枚取れない。2枚取るにはネジ穴のところからカットする必要がある。


制作したパターンは四隅にネジ穴がある
裏表逆にしてパターンが下になるタイプも作った
今回はパターンが上のもの


 実際には、穴はなくても基板の端をネジの頭で固定できると思います。その場合、トランスからの配線を固定するホルダーが邪魔になるかも。このへんは、もう少し組み立ててから考えようと思います。

 土曜から、長野のファイナル6に出場する日立リヴァーレの応援に出かけます。今回はトヨタ車体とNECという苦手相手で、しかも日曜の対戦相手のNECは土曜に試合のない優遇です。土曜の勝敗に関係なく日曜日は圧倒的に不利。土曜のトヨタ車体戦で勝ち点を上げると楽になります。

 今回使用するブロックコンデンサーはニッケミ(日本ケミコン)製ですが、何と合資会社佐藤電機工業所がルーツなのです→沿革。佐藤敏雄氏が設立した会社が改組して日本ケミコンになった。茨城や長野にも営業所があり、宮城や岩手や山形にも工場がある。もちろん、米沢大会のあった米沢市ですが、何かと縁があるのが嬉しいところです (;・∀・)

    エフライム工房 平御幸
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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (うずしお)
2016-02-18 22:36:16
先生こんばんは。
基盤作成からアンプ修理をありがとうございますm(__)m
アルミ電解コンデンサで検索しましたら日本ケミコンが出てきて、佐藤選手と同じ名前ですごいと思いましたm(__)m
長野の試合観戦をありがとうございますm(__)m
うずしおさんへ (平御幸)
2016-02-18 23:14:14
うずしおさん( ノ゜Д゜)こんばんわ

サトー電気で基板作りの材料を仕入れ、旧佐藤電機工業所のコンデンサーを取り付けるとはここもW佐藤です (;^ω^)

これくらい大きな電源になるとヒューズは必要なので、ヒューズホルダーの設置場所も結構めんどくさくなります。

週末の長野は天候が悪そうなので備えが必要かも (;´Д`)
Unknown (hinoko2)
2016-02-18 23:56:30
先生 こんばんは。

基板実装の解説をありがとうございます。

アンプのパーツはなんでもハンダ付けと思っていましたので、ネジ止めするのもあるのですね。

週末の長野の二試合も、あり紗さん美弥さんを中心に皆さんが活躍してくれることを期待しています(^ω^)
hinoko2さんへ (平御幸)
2016-02-19 00:23:52
hinoko2さん( ノ゜Д゜)こんばんわ

コンデンサーは巨大になるほどネジ止めが安全になります。ハンダ付けしようとしてもケーブルや端子が太くて温まりにくいので、それだけハンダゴテを当てる時間が長くなるからです。

長野は初めて行くので楽しみでもあります。そう言えば、お正月の神饌は長野の銘酒真澄でした (゜д゜)ウマー

W佐藤の活躍で勝ってくれることを祈ります (^ω^)
Unknown (gan_chan)
2016-02-19 17:19:41
先生、こんにちは。

基板実装の説明をありがとうございます。
オリジナルの基板は細身なせいか複雑に見えます。先生の基板はすっきりしていてわかりやすいですし、半田付けもしやすそうです。
それにしてもこんなにネジの間隔が違うのに驚きです。

長野での応援よろしくお願いいたしますm(__)m
Unknown (ふく)
2016-02-19 19:03:38
先生、こんばんは。

基板実装のご解説ありがとうございます。m(__)m
ネジ留めするパーツがあるのを初めて知りました。
お忙しい中長野でのご観戦ありがとうございます。
皆様で勝利の美酒に酔えますように。


gan_chanさんへ (平御幸)
2016-02-19 19:09:28
gan_chanさん( ノ゜Д゜)こんばんわ

オリジナル基板はジャンパー線を使っているので余計に分かりにくいですね。

基板の端に突き立っている赤いコンデンサーはオカヤ(岡谷)のVコンと呼ばれるものです。岡谷電機産業株式会社も長野県にあります (;・∀・)

http://www.okayaelec.co.jp/company/index4.html

Vコンが勝利を呼ぶのか、日立が取る赤鬼の角なのか、ちゃんと横に寝かせておとなしくさせないと (;^ω^)
ふくさんへ (平御幸)
2016-02-19 19:17:07
ふくさん( ノ゜Д゜)こんばんわ

お赤飯買ってきたら550円だった (;^ω^)

ネジ止めでないブロックコンデンサーは60Wのハンダゴテでないと端子が温まらないので熱で傷みやすい。ネジ止めはブロックコンデンサーを交換するときに楽ちんです (・∀・)

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