平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

燃えない野球~木偶(でく)の偶像

2008-08-27 04:16:25 | Weblog
 プロ野球がつまりませんね。何でこんなにつまらなくなったのだろう。そう思っているファンは僕だけではないと思います。今回は、この問題を掘り下げてみたいと思います。

 野球人気に陰りが出たのは、近鉄とオリックスの合併に端を発した球界再編問題の時です。あの当時、巨人の渡辺オーナーは10球団による1リーグ制を描いていたのです。そうすれば、経営の危機にあったダイエーを救えると判断したからです。このようなダイエー救済プランの見返りに、主力選手である小久保を無償トレードで獲得できたのです。他球団から見ると、何て汚いやり方でしょう。

 しかし、古田会長を先頭に選手会がストを決行し、楽天の新規参加を認めさせ、2リーグ12球団制は維持されます。見返りに、パリーグ側の要望である交流戦は行われる事になりました。これ以来、巨人の威信は失墜し、心あるファンが離れ、アンチも叩く気力を失います。さらに、スポーツとして見れば健全かもしれませんが、各球団に社会生活を投影して応援していたファンには、選手会の団結は裏切り行為でした。ファンにとっては遺恨試合が楽しみなのですから、選手同士が仲良くなるのは闘争競技としてはマイナスです。これで、プロレス並みに裏で呉越同舟の世界になったのです。

 90年代の野球には、まだ毎回得点が見られました。しかし、今時の野球には見た事がありません。ヤクルト時代の野村監督が古田に命令したような徹底したインコース攻めもなくなりました。ヤクルトが初優勝した時は、開幕から129試合連続で得点を上げていたのですが、今はどこのチームも完封負けは当たり前です。投手のレベルが上がり、球場が広くなり、飛ぶボールや圧縮バットが規制されたとは言っても、迫力が後退した感は否めません。イチローを先頭に、両松井や岩村と福留が大リーグに行っただけで、こんなに小粒になるものでしょうか?

 球界の癌である巨人が、自分のチームに有利になるようにドラフト制度に逆指名を導入し、返す刀でFA(フリーエージェント)を導入しました。これでは、広島などの資金のない球団は選手を引き抜かれるだけです。今年は、さらに移籍料を撤廃しようというのですから開いた口が塞がりません。これは、選手会側が年棒を上げるために要求している事なのです。

 ファンを無視し、球団の維持が出来なくなるほどの年俸を要求する選手会。古田時代に、逆指名で入った選手がさらにFAで移籍しやすいように要求した時点で、巨人オンリーを容認する選手会だと分かりました。選手側にとって、球団間の均衡はどうでも良い話なのです。これで古田が馬鹿だと分かりましたから、スワローズの監督になるときも期待しませんでした。案の定失敗しましたが、彼には球界全体を見る視点がないのです。所詮、野球選手のIQです。

 真の球界改革は、外人選手を含めた選手の移動に制限を設け、巨人のような引き抜きを禁止する事から始めなくてはなりません。主力選手は同一リーグへの移籍を禁じ、年棒の総量規制を行い、テレビ放映権はコミッショナーで管理します。高騰した年俸を適正にするためにも、FAはドラフトとリンクさせて、資金のないチームが有力選手を獲得しやすくします。また、入団時の裏金提供に罰則を設ける事も必要です。

 サッカー人気の停滞は、頻繁な移籍によってチームの個性が失われ、親しみが抱けなくなる事にも原因があります。生え抜き選手の活躍は、チームが愛される必要条件なのです。野球という極めて心理的なスポーツが、どこのチームも同じような選手構成や戦い方では、飽きられるのも仕方ありません。

 ところで、野球人気が衰えた原因の一つに報道規制があります。長嶋が監督として復帰した頃ですが、選手に対する敬語の使用などが始まり、監督や選手に対する批判がテレビから消えたのです。これは競馬も同じで、解説の大川慶次郎さんが亡くなり、大橋巨泉が引退してからは、ジョッキーに対する批判が出来なくなってしまったのです。武騎手によるディープインパクトでの凱旋門賞の騎乗ミスを、関係者の誰も指摘ではなくなったのです。要するに、選手や監督を批判するときに、電通や新聞社やテレビ局のお墨付きが必要となったのです。これでは面白い訳がありません。

 これは、スポーツ選手を偶像とするための電通の策であり、偶像となった選手や監督は優遇され、今回の星野擁護のような不可思議な動きがマスコミによって形成されるのです。電通が謀む日本国民の愚民化計画の一つとして、スポーツが位置しているのです。メディア支配による洗脳と隠蔽工作がスポーツでも見られる訳です。韓流ドラマと全く同じ構図ですね。人の心は、嘘では支配できない。愚かなのは結局、偶像を忌避する人の心が理解できない電通とマスコミの方でしたね。「あなたは偶像を拝んではならない」という『十戒』は、今の世でも正しかったのです。

なお、コメント欄に載せたのですがこちらにも。真央ちゃんとタラソワ先生のツーショット↓。今回はDivXです。

http://www.geocities.jp/atelier_efraym/mao-tara-02.avi

     エフライム工房 平御幸
コメント (5)
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