大福 りす の 隠れ家

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僕と僕の母様 第130回

2011年07月19日 14時26分18秒 | 小説
『僕と僕の母様』  目次

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僕と僕の母様 第130回



「そうかもしれないけど どうなんだろうかな」 自慢してるみたいになるのはイヤだから 誤魔化しておこう。 

「一人だけって 凄いじゃん、やったじゃん」 僕の代わりに かなり喜びを 表現してくれてる。

「そうかもしれないってだけで 分かんないよ。 それに他のクラスは みんな合格してるかもしれないし 別にすごい事じゃないよ」 ああ、顔が平静を 装えなくなってくる。

「それより 順平は追認どうなったの? 合格したの?」 話を変えなくては これ以上顔が緩んできちゃ どうにもならなくなる。

「何でその話しに なるんだよ。 まだに決まってるじゃん」 決めてどうすんだよ。

「まだって どうするのさ 後少しで夏休みに 突入してしまうじゃない」 いったいどうすんだよ。

「そうなんだよな でも大丈夫。 学校は生徒を落とすために あるんじゃないから 生徒を卒業させるために あるんだから」 なんて幸せな奴なんだ。

「大学受験するんだろう ちょっと焦らなきゃ なんないでしょ」 だんだん母様になってきた。

「来週また追認があるから その時に合格するさ」

「合格できるの?」

「無理かな? どうだろう? でも今度が最後とかって 言ってたかな」 おいおいどうすんだよ。

「補習のプリント持ってる?」

「うん、いっぱいあるよ。 明日からまた補習があるしさ プリントだらけだよ」

「見せて」 順平は鞄の中を ゴソゴソと探して 僕に見せた。 この程度なら僕にも分かる。

「明日から 僕が補習の補習をするから 今までもらった全部のプリントを 持ってきて」

「ウソ、つき合ってくれるの? やった よし、頑張ろうな」 馬鹿、お前が頑張るんだよ。

と言うことで 翌日から僕は順平の勉強に つき合うことになった。

幾ら何でも 夏休みになってもまだ「仮」 が取れないなんて 順平も困るだろうし これが最後のチャンスだったら大変だ。 それに僕ももし 順平が留年なんかになったら 面白くない。 卒業式に興味がある訳じゃないけど やっぱり順平とその日を迎えたい。 

その日は二人で帰って 少し勉強の話や 危険物の話をしていた。 危険物の話になると 顔が緩みかける。



家に帰って 速攻母様に

「聞いて、危険物合格したよ」 今まで我慢してきた 顔の緩みが一気に出た。

「ウソ、無理だって 言ってたじゃない」 凄い驚きようだ。

「それが合格してたらしいだ」 嬉しくて嬉しくて 顔が溶けていく。

「やったじゃない、凄いじゃない。 おめでとう 免許は? 見せて」 次から次へと 喋ってくる。 僕にとっては それがまた嬉しい。

「それはまだみたい 先生が証明写真を 持ってくるようにって言ってたから それからみたい」 また証明写真代が かかるんだ。

「そうなんだ また新たに作るんだ。 ふーん、でもすごいじゃない 頑張ってみれば 何だってやれちゃうのよね 凄い、凄い、偉い、偉い」 思いっきり 褒め称えてくれた。

そんなこんなで この日は危険物の話で 盛り上がったのだった。

勿論 若造のことも話した。





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