『僕と僕の母様』 目次
第 1 回・第 2 回・第 3 回・第 4回・第 5 回・第 6 回・第 7回・第 8 回・第 9 回・第10回
第11回・第12回・第13回・第14回・第15回・第16回・第17回・第18回・第19回・第20回
第21回・第22回・第23回・第24回・第25回・第26回・第27回・第28回・第29回・第30回
第31回・第32回・第33回・第34回・第35回・第36回・第37回・第38回・第39回・第40回
第41回・第42回・第43回・第44回・第45回・第46回・第47回・第48回・第49回・第50回
第51回・第52回・第53回・第54回・第55回・第56回・第57回・第58回・第59回・第60回
第61回・第62回・第63回・第64回・第65回・第66回・第67回・第68回・第69回・第70回
以降は カテゴリ 又は 最近記事より お入り下さるようお願い致します。
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僕と僕の母様 第75回
「話し聞いてなかったのか、ソロだよ、ソロ」 意味が分からない。
「はい?」
「だから 今回は完全にお前のソロがあるけどいいか、いけるかって聞いたんだ」 何の事だか把握出来ない。
「誰がソロですか?」
「だからー、お前のソロだって 言ってんだろうが。 何も聞いてなかったのか? でももう何言っても 遅いぞさっき「はい」 って返事したんだからな。 みんなも聞いたな」
「はーい 聞きましたー」 ヤツが先頭になって言う。 みんなも「聞いた、聞いた」 と言う。
思わず先生の方を見て 自分の指で自分の鼻を 指さしながら「僕?」 と口パクで聞いた。
「そうだよ。 頑張れよ」 やっと意味が分かった 僕は「うそー」 と言いながら 机にへたり込んでしまった。
「まあ、そんなに気にするほど 長くはないからいけるだろう。 気にする度合いは 人それぞれだけどな。 ただ、コンクールの時よりかは 遥かに長いって事は言っておく。 そしてぇ、お前が吹いてる間は 誰も音を出さない 聞いてる人たちが全員 お前を見てる 他の部員もお前を見てる っていうことだけだ。 ワハハハ、うん、いけるだろう 頑張れ頑張れ。 他の者もいいな、さっき言った通りだ。 これから毎日練習だぞ、頑張ってやっていけよ」 そう言って先生は 部室を出ていった。
そこに同級生フルートがやってきて
「ソロ頑張んなよ」 と言って ぼくのへたり込んでいる 椅子の隣に座った。
「何言ってくれてるんだよ。 他人事みたいに」
「他人じゃん」 確かにそうです。 馬鹿な事を言っている僕だ。 ・・・いや、そういう意味じゃ ないでしょう。
「陵也君ならやれるって、何なら 練習つき合うからさ 前向きにやってみようよ」 そんな僕達の話を 何処で聞いていたのか ヤツが話しに入ってきた。
「おー、陵也すごいじゃん。 ソロなんて出来んの?」 それこそお前は他人だ。
ほっといてくれ。 ここの所は 無視しておこうかと考えていると
「うるさいんだよ、今私と二人で話してんだから あんた関係ないでしょ。 あっちに行きなよ」 ヤツを睨みながら 僕の代わりにフルートが言う。
「うわー、こわー。 どうもオジャマしました」 そう言って この場からいなくなってくれたが 僕もこの時フルートが怖いと思ったのは 同じだ。
「私、あいつ大っきらい」 へー意外なことを言う。 人の悪口とかって このフルートからは 聞いたことがないのに 何故なんだろう。
「どうして?」 聞いてみた。
「どうしてって、陵也君 何とも思わないの?」 あ・・・怖い。 僕を睨んでるような気がする。
「うん? 何の事?」 微妙に 蛇に睨まれたカエル状態になりながらも そう言うと
「あいつって 色々と口挟むじゃない。 うっとうしいったらないんだよ。 みんな言ってるんだよ、知らないの? そんな話し 他の男子同士でしないの?」
僕は聞いたことがない。 もしかして 僕って無視されてるのかな。 不安になってしまう。
「男子もそう思ってるのかなぁ 聞いたこと無いけどなぁ・・・っていうか 男子とあんまり 話ししないからなぁ 分からないや」 僕は僕が傷つかないように そう言った。
「男子も思ってるよ 私話するもん。 っていうか 先輩達も言ってるし。 さっき先生も うっとうしかったと思うよ」 そう言いながら 譜面を見だした。
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あと少しですが楽しい連休をお過ごし下さい。
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「はい?」
「だから 今回は完全にお前のソロがあるけどいいか、いけるかって聞いたんだ」 何の事だか把握出来ない。
「誰がソロですか?」
「だからー、お前のソロだって 言ってんだろうが。 何も聞いてなかったのか? でももう何言っても 遅いぞさっき「はい」 って返事したんだからな。 みんなも聞いたな」
「はーい 聞きましたー」 ヤツが先頭になって言う。 みんなも「聞いた、聞いた」 と言う。
思わず先生の方を見て 自分の指で自分の鼻を 指さしながら「僕?」 と口パクで聞いた。
「そうだよ。 頑張れよ」 やっと意味が分かった 僕は「うそー」 と言いながら 机にへたり込んでしまった。
「まあ、そんなに気にするほど 長くはないからいけるだろう。 気にする度合いは 人それぞれだけどな。 ただ、コンクールの時よりかは 遥かに長いって事は言っておく。 そしてぇ、お前が吹いてる間は 誰も音を出さない 聞いてる人たちが全員 お前を見てる 他の部員もお前を見てる っていうことだけだ。 ワハハハ、うん、いけるだろう 頑張れ頑張れ。 他の者もいいな、さっき言った通りだ。 これから毎日練習だぞ、頑張ってやっていけよ」 そう言って先生は 部室を出ていった。
そこに同級生フルートがやってきて
「ソロ頑張んなよ」 と言って ぼくのへたり込んでいる 椅子の隣に座った。
「何言ってくれてるんだよ。 他人事みたいに」
「他人じゃん」 確かにそうです。 馬鹿な事を言っている僕だ。 ・・・いや、そういう意味じゃ ないでしょう。
「陵也君ならやれるって、何なら 練習つき合うからさ 前向きにやってみようよ」 そんな僕達の話を 何処で聞いていたのか ヤツが話しに入ってきた。
「おー、陵也すごいじゃん。 ソロなんて出来んの?」 それこそお前は他人だ。
ほっといてくれ。 ここの所は 無視しておこうかと考えていると
「うるさいんだよ、今私と二人で話してんだから あんた関係ないでしょ。 あっちに行きなよ」 ヤツを睨みながら 僕の代わりにフルートが言う。
「うわー、こわー。 どうもオジャマしました」 そう言って この場からいなくなってくれたが 僕もこの時フルートが怖いと思ったのは 同じだ。
「私、あいつ大っきらい」 へー意外なことを言う。 人の悪口とかって このフルートからは 聞いたことがないのに 何故なんだろう。
「どうして?」 聞いてみた。
「どうしてって、陵也君 何とも思わないの?」 あ・・・怖い。 僕を睨んでるような気がする。
「うん? 何の事?」 微妙に 蛇に睨まれたカエル状態になりながらも そう言うと
「あいつって 色々と口挟むじゃない。 うっとうしいったらないんだよ。 みんな言ってるんだよ、知らないの? そんな話し 他の男子同士でしないの?」
僕は聞いたことがない。 もしかして 僕って無視されてるのかな。 不安になってしまう。
「男子もそう思ってるのかなぁ 聞いたこと無いけどなぁ・・・っていうか 男子とあんまり 話ししないからなぁ 分からないや」 僕は僕が傷つかないように そう言った。
「男子も思ってるよ 私話するもん。 っていうか 先輩達も言ってるし。 さっき先生も うっとうしかったと思うよ」 そう言いながら 譜面を見だした。
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