大福 りす の 隠れ家

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僕と僕の母様 第97回

2011年06月02日 13時16分42秒 | 小説
『僕と僕の母様』  目次

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僕と僕の母様 第97回



「やっぱり こんな事をしてたのね!」 あ、「やっぱり」 っていうことは バレてたって事?

「イヤ・・・あの・・・」 今日は遅出だったのか しくじった。 どうしよう。

「さっさと学校に行きなさい!」 そしてブーンと バイクをとばして行った。

「どうする?」 正太が聞いてきた。

「いいじゃん 家に行こう」 そう言ってはみたが 気が重い。 だからと言って 正太の前で 母様の言うことを聞いて すごすごと学校に行くなんてことはしたくない。

「でも・・・」 正太が言う。 正太にしてみれば 気を使うだろう。

僕も正太も テレビゲームをする気 満々でいたから 学校に行こうと思わない。 きっと正太も そう思ってるに違いない。

「いいじゃん 行こう、行こう」 何かを吹っ切るように 僕は自転車をこぎ出した。

何分間かテレビゲームをしたが もう一つ盛り上がらない。 

そこそこ時間も経ったし 学校に行こうかということになり それぞれ学校に向かったが 学校にいる間中気が重かった。

そしてやっぱり その日の夜は コンコンと怒られた。



「学校っていうものは 行って当たり前でしょう! 行かないという発想が 元々おかしいでしょう!」 僕が一日中気が重かったのと 同じように きっと母様も 一日中怒ってたんだろうな。

「だって 一時間目の体育が イヤなんだもん」 お腹も痛くなるし 面白くないし・・・。

「イヤとかって言う 以前でしょうが!」 以前なんてないもん。 イヤなものはイヤなんだもん。

「お母さんの時とは 時代が違う」 無理に学校に行かなくてもいいのが 当たり前の時代なのに。

「いつの時代も 学校にはキチンと行くもの!」 みんなサボってるよ。 本当に今の時代を分かっていない。 

「お母さんは 『三年間でキチンと 高校を卒業すること。 学校で一番になれなんて言わない』 って言ってるじゃない。 ちょっとくらいサボったって 遅刻したって 留年なんかにならないから いいじゃない。 それに 一番になんなくても いいんでしょ。 皆勤賞なんかも必要ないでしょ。 遅刻した分勉強が出来なくても 赤点は取らないし 必要時間数は 出席してるよ」 ちゃんと計算して 遅刻をしてるんだ。

「それと学校に行かないは違うでしょ」 遅刻であってちゃんと行ってるよ。

「行かないじゃない。 必ず行ってる。 成績表にも欠席はつかない。 遅刻だけだよ」 威張って見せた。

「バカじゃない、話が違うでしょ!」 一緒だよ。

そんな会話を繰り返したが でもこれからも 一時間目が体育の時はサボる ということを宣言すると

「勝手になさい! だからと言って それで留年なんて許さないからね!」 

僕が勝った。 気持ちいい。





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