『僕と僕の母様』 目次
第 1 回・第 2 回・第 3 回・第 4回・第 5 回・第 6 回・第 7回・第 8 回・第 9 回・第10回
第11回・第12回・第13回・第14回・第15回・第16回・第17回・第18回・第19回・第20回
第21回・第22回・第23回・第24回・第25回・第26回・第27回・第28回・第29回・第30回
第31回・第32回・第33回・第34回・第35回・第36回・第37回・第38回・第39回・第40回
第41回・第42回・第43回・第44回・第45回・第46回・第47回・第48回・第49回・第50回
第51回・第52回・第53回・第54回・第55回・第56回・第57回・第58回・第59回・第60回
第61回・第62回・第63回・第64回・第65回・第66回・第67回・第68回・第69回・第70回
第71回・第72回・第73回・第74回・第75回・第76回・第77回・第78回・第79回・第80回
第81回・第82回・第83回・第84回・第85回
以降は カテゴリ 又は 最近記事より お入り下さるようお願い致します。
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僕と僕の母様 第87回
「今日、ギターのレッスン 無かったよね?」
「うんそうだよ。 今から帰るとこ」 その返事を聞き終わるまもなく 僕はニッコリとして 順平の腕を掴んだ。
「何? どうしたの?」
「あの時の仕返しだ」 独り言のようにそう言って 部室に向かって歩き出した。
バタフリーがこっちを見た。
順平は 僕の方ばかり見ていて まだバタフリーに 気付いていないみたいで 「何なの」 と叫んでいる。
駆け寄ってきたバタフリーが 挨拶をした。
「先輩、今日は」 バタフリーの声に ようやく順平が気付いた。
「げ、何でコイツが ここにいるんだよ」 順平が 僕の耳元でそう言った。
「ああ、今日は」 余裕の笑顔で そうバタフリーに返事をして 順平の質問を 完全に無視しながら
「コイツ 僕と同じクラスの 野田順平っていうんだ。 僕は今から部活に行くけど 順平は今日は暇だって、じゃあね」 そう言って 掴んでいた順平の腕を離して 僕は部室に逃げて行き その後どうなったのか 気になりながらも 絶対に廊下の方を 見ないでいた。
僕にしてみれば 軽音楽クラブに 連れて行かれた時の 仕返しだった。
それに今までも バタフリーの話を 何度か順平にしていたが そんなにイヤそうな 雰囲気が無かったから「まぁいいか」 って言う気持ちもあったし 順平自身が 人間関係に強くて その反面優順不断な 優しさがあるということも 知っていたから やれたことだった。
強い順平なら 言いたいことがあれば きちんとバタフリーに 言うだろうし こんなふうに バタフリーに紹介されて 気にくわなくても 優しい順平なら 僕を責めるようなことはしないだろう。 そんな自分勝手な 確証があった。
部室の中で少し時間を潰し 基礎ばかりをやった後に そっと廊下を覗いてみた。
二人ともいない。 何処にいったのか どんな会話をしたのか 想像も付かないが そんなことを考えていても 仕方がない。
月曜日にでも 順平に聞けばいいことだ。
僕はいつもの通り 渡り廊下で練習を始めた。
その日家に帰って 最終の危険物の勉強をして 眠りにつこうかと思った時に 順平からメールが入った。
『なんて事を してくれたんだ。 あの後、名前の漢字を教えてとか メルアドを聞かれたりとかって 大変だったんだぞ。 挙げ句に 一緒に帰りましょうと 駅まで帰ったんだぞ。 責任取れ!』 という内容だった。
『ふーん、相当楽しかったみたいだね。 僕は明日危険物の試験があるから もう寝る。
オ・ヤ・ス・ミ』 と返信しておいた。
その後も 着信音が鳴っていたが 無視して眠った。
最後まで読んで頂きまして有難う御座います。
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「何? どうしたの?」
「あの時の仕返しだ」 独り言のようにそう言って 部室に向かって歩き出した。
バタフリーがこっちを見た。
順平は 僕の方ばかり見ていて まだバタフリーに 気付いていないみたいで 「何なの」 と叫んでいる。
駆け寄ってきたバタフリーが 挨拶をした。
「先輩、今日は」 バタフリーの声に ようやく順平が気付いた。
「げ、何でコイツが ここにいるんだよ」 順平が 僕の耳元でそう言った。
「ああ、今日は」 余裕の笑顔で そうバタフリーに返事をして 順平の質問を 完全に無視しながら
「コイツ 僕と同じクラスの 野田順平っていうんだ。 僕は今から部活に行くけど 順平は今日は暇だって、じゃあね」 そう言って 掴んでいた順平の腕を離して 僕は部室に逃げて行き その後どうなったのか 気になりながらも 絶対に廊下の方を 見ないでいた。
僕にしてみれば 軽音楽クラブに 連れて行かれた時の 仕返しだった。
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二人ともいない。 何処にいったのか どんな会話をしたのか 想像も付かないが そんなことを考えていても 仕方がない。
月曜日にでも 順平に聞けばいいことだ。
僕はいつもの通り 渡り廊下で練習を始めた。
その日家に帰って 最終の危険物の勉強をして 眠りにつこうかと思った時に 順平からメールが入った。
『なんて事を してくれたんだ。 あの後、名前の漢字を教えてとか メルアドを聞かれたりとかって 大変だったんだぞ。 挙げ句に 一緒に帰りましょうと 駅まで帰ったんだぞ。 責任取れ!』 という内容だった。
『ふーん、相当楽しかったみたいだね。 僕は明日危険物の試験があるから もう寝る。
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