大福 りす の 隠れ家

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僕と僕の母様 第4回

2011年01月25日 15時00分52秒 | 小説
僕と僕の母様 第4回

 「そう言えばあの時も高校生が 沢山いたわね。 幼稚園児に混じって アスレチックで遊んでたっけ」

「やっぱり・・・」 その図が想像できそうだ。

「陵也達みんな 高校生を怖がって 遠巻きに見ながら遊んでたし お母さん達だって 日頃高校生の あんな大きい子達を 見ることないじゃない。 そんな大きいのが 走り回ってるのよ それに毎日 かわいらしい声しか聞いてないのに 声変わりの終わった おじさんのような声で叫んでるから 圧倒されて 避けるように こっちに来なさい、あっちに行っちゃダメ、なんて言ってたんだわ。 ああ、それに思い出した すごーく臭かったんだわ」

「臭い?」

「うん、今思えば 成長期だから 仕方のない事って言うのは分かるけど その時は この臭さは何だ! って思って 高校生の横を通るときには 息を止めてたわ。 離れていても男の子臭かったんだもの。 陵也も 「くちゃい」 とか言って 鼻を押さえてたのよ 覚えてない?」

「記憶にございません」 思わず自分の腕を臭いでみた。 多分大丈夫だと思う。



当日 学校集合ではなくて 大きな駅に集合だ。 

集合する駅は 僕からしてみれば 学校とは 反対方向の電車に 乗って行かなくてはならない。 

早い話、多分このクラスに通う生徒の中で 僕と僕と同じ中学の卒業生は 高校から一番遠い所から通っているので その高校と 反対方向の集合場所に行くとなると 僕達が必然的に 一番近くになる。

だから他の奴等よりは 朝がゆっくりしていられる。 と思っていたのだが 反対方向へ行ったことのない僕は その駅に行くには どれだけ時間がかかるか分からなかったので 母様に何時に家を出ればいいのか 教えてもらっのだが、ちゃんと 三十分から二十分前に 着けるように、遅刻の無いように、と言うわけで 思ったより早い時間に 家を出るように言われた。 

そんなに早く出なくってもいい と言ったのだが 「遅刻はいけません」 と言われた。



案の定、僕が一番に着いたようだ。 

イヤ正確には二番だ、先生が一番だった。

それぞれが 担当のバーベキューの材料を持って 電車を乗り継いで 駅に集合した。 

この時 始めて私服での行動だったので それぞれの個性が如実に 私服に現れていた。

ある奴は 何の職業? っていう感じで サングラスに紫のスーツを着ていたり、ある奴はジャージであったり、無難にGパンの奴もいる。 僕もGパンの一人だ。 

そして極めつけが 一人いた。

そろそろ集合時間になるといった頃に クラスの半分くらいがゾロゾロ とやってきた。 遅刻ギリギリだ。 
でもそんなことを 誰も気にしていない。 ハイテンションで 時計を見ることなく 口々に喋っている。 

先生が そろそろみんな集まったか? という感じで人数を 確認している。







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