ドローンで琵琶湖の対岸へ物資を運ぶ長距離輸送実験が29日、滋賀県彦根市などで行われた。洋菓子を積んだドローンが湖上を約16キロ飛行。離島への配送や河川測量など今後の活用の可能性を探った。
ドローンの機体販売会社「ワールドリンク&カンパニー」(京都市北区)や京都大など五つの企業や大学が初めて企画。高速通信「LTE」端末を搭載した飛行機型ドローン(幅1・8メートル)で、滋賀県近江八幡市の洋菓子製造販売「クラブハリエ」のバウムクーヘン(重さ560グラム)を輸送した
晴天の下、ドローンは彦根市松原町の湖岸を離陸して高度50メートル、時速80キロで飛行。上空からの映像と位置情報が映し出されたモニターを関係者約50人が見守り、16分後に滋賀県高島市安曇川町の漁港に着陸した。
復路は通信トラブルのため中止したが、ワールドリンク社の須田信也社長(41)は「高速通信による安全確認のおかげで、これまでにない長距離を飛ぶことができた。反省は今後につなげたい」と話した。
(京都新聞社)