goo blog サービス終了のお知らせ 

ひょうきちの疑問

新聞・テレビ報道はおかしい

アメリカが量的金融緩和(QE3)を縮小すれば

2013-11-10 07:03:14 | 国際金融

もしアメリカが量的金融緩和(QE3)を縮小すれば、日本に与える影響は大きい。

確かにドルの量が少なくなるわけだからドル高になり、日本は円安はさらに進む。
しかしその一方でドルの量が少なくなるわけだから、投資に振り向けられるお金の量自体が少なくなる。アメリカは株安になる。
アメリカの株安だけではなく、日本も株安になる。
なぜなら日本の株を買っているのは大半がアメリカ人などの外人投資家であるからである。
日本の株価は外国人次第である。
今年5月23日の日本の株価暴落も、アメリカのウォール街が中心になって、日本の株価を吊り上げたところで一気に売り抜け、利益確定をした公算が強い。


円安になれば日本株はさらに上がるという人がいるが、しかしそれはアメリカが量的金融緩和を続けた場合のことである。
円安とQE3縮小、どちらが重いか。
世界経済に与える影響は、QE3縮小の断然大きい。

そうなれば世界的に株価が下落する。

アメリカの金利も上がる。金利が上がればローンが組めない。一番影響を受けるのは住宅販売が低迷することだ。自動車の販売も低迷する。日本の代表産業である自動車メーカーも販売不振に陥る。

アメリンは自分では何もつくらず、消費だけしている国である。
QE3は確かにアメリカの消費を拡大させたが、その他には何も新しい産業をつくっていない。
ドルは世界の基軸通貨である。その基軸通貨さえ持っていれば世界中から何でも買うことができる。
アメリカの消費はこうやって支えられてきた。
そればかりか余ったドルは世界中の株や債券を購入している。
アメリカの株高・債券高はそのためである。
ウォール街をはじめとしたアメリカ金融界はそのことで儲かっている。
そのことはアメリカがドルを刷ることで、世界中の富を収奪しているということである。
そのこと自体が世界経済をいびつにしている。
アメリカ人を食わせるために世界中の国が物を作っている。
そしてその構造を崩そうとすれば、世界中の景気が低迷する。
こういう構造が発生したのは、基軸通貨ドルの特権をアメリカが今まで乱用してきたからである。

一方でアメリカは常に戦争を起こしている。ベトナム戦争・湾岸戦争・イラク戦争・アフガン攻撃。
その資金はいったいどこからもたらされたのか。ドルさえ刷れば資金は容易に調達できるのがアメリカである。
こういうことがそういつまでも続かないことにやっとアメリカは気づいてきた。
QE3がいつ縮小するか、いまだ不透明である。
年内か、あるいは年を越すか。

しかしそのことによって世界経済の安定を保つことは針の穴に糸を通すよりも難しい。
日本でもまず株価が低迷し、次に金利が上昇する。
さらに円が高くなり経済が低迷する。
そこに消費税増税が追い打ちをかける。


黒田日銀がいくら円を刷っても、それはしょせん日本だけのこと。世界経済の動向には勝てないだろう。それほど世界経済は矛盾に満ちている。
安倍政権はオリンピックを誘致し、イノベーションにより日本の経済を立て直そうとしているが、それにはまだまだ時間がかかる。
ドルという怪物の猛威には勝てないだろう。
戦争好きのアメリカが基軸通貨ドルの発行権を持っているということは、まさに『気違いに刃物』である。


コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。