第４回ＡＫＢ４８選抜総選挙 全国紙が一斉に報道する異常さ

朝日新聞　2012.6.7より
http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201206070009.html

ただ１人10万票超！これが優子の実力だ

１０万票超えで１位に返り咲き最高の笑顔を見せる大島優子（撮影・栗山尚久）

＜第４回ＡＫＢ４８選抜総選挙＞◇６日◇東京・日本武道館

　昨年の第３回で２位だった大島優子（２３）が２位と３万６２６３票差をつける１０万８８３７票を集め、２年ぶり２度目の１位に輝いた。
前回１位の前田敦子（２０）が８月に卒業のため不出馬。
５月２３日の速報発表での１位を守り切り、世代交代の波をはね返した。
８月２９日発売のシングル曲のセンターに立ち、ＡＫＢ４８グループを引っ張る。
投票総数は前回１１６万６１４５票を上回る１３８万４１２２票。
生中継した交流サイト「グーグルプラス」には３００万のアクセスがあった。

　孤独な戦いで、再び頂点をつかんだ大島は、宿命のライバルを目にした瞬間、あふれる思いをこらえ切れなくなった。
感謝のスピーチをしかけた時だ。
舞台そでで花束を抱える前田が目に飛び込み、言葉が詰まった。
背中を向いて、思いっきり泣いた。
前田に抱きつかれて「本当におめでとう～」とたたえられると、「昨日の夜も（カラオケで）一緒にいてくれて、私にとって特別な存在、かけがえのない存在なんです」と、涙を流し合って抱擁した。
“１位を取らなければならない立場”を唯一、分かち合える盟友の祝福は、何よりうれしかった。

　戦う相手を失うほど、つらいものはなかった。
前田の卒業宣言を聞いた瞬間、ショックのあまり、出馬辞退を考えた。
応援してくれるファン、目標にしてくれている後輩、エースの引退でピンチを迎えたグループのため、自分を犠牲にして立った選挙だった。

　出馬となると、センターへの思いは他の誰よりも強かった。
昨年の総選挙では舞台裏で悔し涙を流した。
「聞きたくなかったんですが、あっちゃんの舞台での（１位の）取材を裏で聞いてしまってたんです」。
選挙で初センターを取った２年前ですら、その後２度とお鉢が回って来なくなった現実に、当時は心が曇ったという。

　今年４月。
「秋元（康）先生は、あっちゃんが卒業したからって、私をセンターにすることはないはず。でも私もそう望んでますから」
と言った。
いつだって、聞き分けの良い子であろうとする。
それでもセンターという単語だけは、ポロリと漏れた。
強いあこがれまでは隠し切れなかった。

　不動のエース前田から、実力で奪い取ったことで、誰よりもセンターに立つ喜びを知った。
その尊さと、前田のように常に立てるわけではない現実の残酷さ。
両方分かるからこそ、やるせない気持ちを必死に抑え込んできた。
太陽のように明るく楽しく生きる大島にとっての唯一の影だった。

　しかしファンも心から大島を待ち望んでいた。
握手会も写真集も、いつも人気ＮＯ・１。
唯一のセンター曲「ヘビロテ」はカラオケで１番人気。
ファン投票で人気曲を決める「ＡＫＢ４８リクエストアワー」も２年連続１位。
「総選挙でファンの方からいただくセンターだからこそ、うれしいんです」。
プロデューサーから指名されない運命でも、ファンから２度も選んでもらえたこんな人生の方が、痛快だ。

　「こうしてステージ真ん中のゼロの（目張り）位置に立つと、１つ横の０・５の位置に立つのとは、やっぱり全然違うなぁ。近くて遠い距離でした」。

　優勝盾を抱えながら、日本武道館を見渡すと、すべてが輝いて見えた。
一点の曇りもない、透き通った声で叫んだ。
「この景色をもう１度見たかったんです。ありがとうございましたぁー」。
前田を超えて上り詰めた２年前の頂点とは、また違った絶景が、そこにはあった。【瀬津真也】

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【私のコメント】

芸能雑誌で報道されているうちは対岸の火事でよかった。
それがこの朝日新聞はじめ全国紙・ブロック紙で一斉に報道されるとなるとその異常さに驚く。

これってたんなる『ファン投票』でしょう。
なぜそれを大手全国紙がこれほど報道しなければならないのか。
大手全国紙は今の若者は読まないでしょう。
誰を読者として発信しているのか。

『総選挙』という言葉。
紛らわしい。
一人一票ではない。ＣＤ一枚につき一票の投票権がもらえる。
ぜんぜん総選挙のルールと合わない。

このグループには何の感情も持っていないが、
秋元康のやっていることと、マスコミの報道には疑問がある。
『パンとサーカス』で国民の不満をそらしているのか。

新聞の貴重な紙面。
もっと他に報道すべきことがあるのでは。