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※旧Various Topics(OCN)

中高年のマンション購入-マンションを「終の棲家」にするにはリスクが

2017年04月13日 | 家の建て替え

昨年暮れから悩んでいる家の件、2月の末に、「現在の家(とても小さいです)は残して必要最低限の修繕はするにしても、老後に暮らしやすいマンションを購入して引っ越す。」ということになり、現在の家からもそう遠くない場所にある新築マンション購入の申し込みをしていました。 

このマンションは、夫は前々から興味があったのですが、私があまり乗り気でなくて見学もしていませんでした。 

ところが家の施工業者に不信感を抱いているとき、たまたまネットでマンションがまだわずかに残っていたことを知り、見学。間取りも気に入り、急遽申し込み。 

夫はこの時点で「終の棲家」と思っていましたが、私は「マンションは管理費や修繕費が大変なので、10年以内の売却が基本。でも、とりあえず現在の家を持ったままにして、住みながら先を考える」という考え。

だから勢いだけで申し込みができたのですが、家に帰ってマンション業者からもらった書類を読み、ネットで調べているうちに、不安事項が・・・。 

それは、「土壌汚染」。

マンションは元工場の駐車場跡地でしたが一応文書上では問題なしとされています。しかしマンションの北側の敷地(工場跡ではないところ)と、道を隔てた施設からは土壌汚染が発覚しているという問題がありました。
(この地域一帯は、戦時中にちょっと問題の施設が建っている場所でもありましたが、このマンションの場所も微妙。) 

申し込みの翌日、マンション業者からちょうど家に電話があったので、この土壌汚染の話を訊くと、
「マンションが建っている土地は、売り主が土壌検査をして大丈夫だと言っている。資料もお見せできる。」
と説明されました。それで私が、
「購入後に土壌汚染の問題が発覚した場合の補償を契約書に明記してもらえますか?」と尋ねると、答えは「ノー」。 

この時点でも夫は「大手デベロッパーのマンションなら安心」という考えが頭にあり、申し込みを撤回するのにはまだ未練があったのですが、このマンション業者の電話を受けた2時間後、入院していてもう翌日退院予定だった夫の父の容体が急に悪化。その日の夕方に息を引き取るということがあったため、マンション業者に、 

「義父が突然亡くなったため、申し訳ないですが、今回はキャンセルさせてください。今日がお通夜なのですが・・・年内の家の契約や引っ越しは止めようかと。ご迷惑おかけしました。」
と電話。(マンション業者の休業日の関係で、お通夜の日の午前中の電話になりました。)

マンション業者の担当者は、お悔やみの言葉を口にすることもなく、
「ああそうですか。はい、招致しました」
とだけ答えました。
(まあ、このタイミングだと、「嘘」をついていると思われてもおかしくないですけどね・・・。) 

あれからはや1か月半。

夫だけでなく、私の仲の良いママ友たち(皆一戸建て住宅で、一人を除いては二世帯住宅)も、「老後はマンションがいいよね」と言っていますので、ちょっと調べてみたところ、
むしろ、高齢者のマンション購入は止めたほうがよいのではないか、と思う様になってきています。 

それは、仮に現金でマンションを買ったとしても、年金暮らしの高齢者が「管理費、修繕費、駐車場代、臨時の追徴金、固定資産税(自分の持ち分の土地は実質ないに等しいマンションですが、固定資産税は高いです)」の支払いをするのは大変だと改めて思う事からです。(年金受給額は減る一方。) 

また、自分が真面目に払っていても、現在は少なくないマンションでは管理費や修繕費が払えない人、払えるけど払わない人が増えてきてしまっているといいます。

高齢になった住人がもし死亡して、そのマンションを引き継ぐ身内が見つからない時も、当然その管理費や修繕費は回収できません。 

管理費・修繕費滞納の人がマンションを売ろうとしても、その負債はそれを買った人に引き継がれるので(実際売り上げからその分を差し引く形をとるのではないかと思いますが、不動産を通さないで売買した場合、何も知らないで購入した他人がマンションの管理組合からその滞納分を請求されたケースもあるようでした。)、なかなか売れないケースの方が多そうです。 

その回収できない分は、他の住人たちに間接的に降りかったりもしますし、修繕費が足りずにマンションが老朽化して売ろうにも売れなくなったり、ということがあると思います。 

もちろん、一戸建てにもマンションにはないデメリットもあるので、マンションのデメリットだけ書くことは、公平ではないでしょう。 

しかし、現在も1000世帯前後の新築マンション開発があるかと思えば、「今は古いマンションを買い取って、リフォームするのが流行り」といって、中古マンションをたくさん売り出す・・。 

冒頭に書いたとおり、
「高齢者にはマンション住まいが便利」
という人が増えていますが、20年前もそうだったかというと、私は違うと思っています。 

つまり、「マンション販売戦略」に乗せられてしまっている人が多いのではないか、という印象で、その分マンション購入はより慎重になるべきではないか、と言いたいのです。 

そうはいっても、確かにフラットな住居で、鍵一つで出かけられるマンションは高齢者に便利なことは、私も認めます。 

なので、今後は「高齢者のマンション住まいは賃貸が主流」というような流れを作っていけないものかと思ったりします。

(年金掛け金ばかり高くして、自分達がもらう年金は減るばかり・・・。
この分を、真面目に年金掛け金を収めてきた国民に対して「住居の賃貸肩代わり」という形で返してほしいわ!)

これだけマンション購入に対し否定的な事を書きましたが、「場所、環境、建物の質、入居者の質、管理組合の質」が揃ったマンションは購入に問題はないでしょう。
前者3つは購入前にある程度わかるかもしれませんが、後者2つはわからない。最初良くても悪くなったり良くなったり…運ですね。

参考: 

廣田信子のブログ
相続放棄が増えると管理組合はたいへん
http://ameblo.jp/nobuko-hirota/entry-12216181195.html 

スウェーデンシニアリポート
高齢者の住宅事情(3)
http://dignitycharm.co.jp/senior_report_post/080316.html 

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