下のレポートは、元WHOに勤務していたらしい女性の書いたレポートの前編です。
Wedge Infinity
あの激しいけいれんは本当に
子宮頸がんワクチンの副反応なのか
日本発「薬害騒動」の真相(前篇)
2015年10月20日(Tue) 村中璃子 (医師・ジャーナリスト)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5510
(前略)
今年に入ってから“被害者”に関するいくつかの書籍も出版されている。“被害者”の少女たちの症状は実に多彩だが、特に神経疾患を思わせる症状についての記述はどれも強烈だ。繰り返し起きる手足や全身のけいれん、「自分の意志とは無関係に起きる」という不随意運動、歩けない、階段が登れない、時計が読めない、計算ができない、そして、ついには母親の名前すら分からなくなった……。
いずれも「ワクチンのせいだ」と思って読めば、読者は絶句し、ワクチンへの恐怖心を募らせるに違いない。
(中略)
「症状が少しおさまったようでよかったですね」
医師はこれが脳や神経の病気ではなく、心因性のものであることを伝えた。ところが、母親は喜ぶどころか顔色を変えて言った。「これだけのけいれんがあるのに、また心の問題に過ぎないって言うんですか? この子に何の問題があるって言うんです。うちは家族も仲がいいし、この子は友達も多く学校でも元気にやっていたのに……」。
少女の症状を説明するのも母親なら医師の説明に応じるのも母親だ。中学生や高校生と言えば自分の症状を説明するには十分な年齢だが、体調不良の原因をワクチンだと疑って受診する母娘では母親が前面に出てくるケースが多い。
「偽発作(Pseudo seizure)というんですが、心の葛藤やストレスが引き金となって手足をばたつかせたり全身をくねらせたりと、けいれんのような動きを見せる患者さんがいます。私が勤めていた頃も“けいれんは伝染する”と言いましたよ。決して詐病というわけではないのですが、一人がけいれんすると同じ部屋の子供は真似して皆似たような動きをする。隣の部屋でも同じことが起きて、部屋ごとに別々のけいれんが流行するんです」。ワクチン導入以前に、神経疾患や重症の心身障害の患者が全国から集まる専門病院に勤務していた小児科医は言った。
(中略)
「これだけマスコミが騒げば、ワクチンはいいきっかけになります。親への不満を直接ぶつけられなくとも、他者に矛先が向かうのであれば本人も安全です。でも、本人にもご家族にも表だってそうとは言えませんよね……」
前出の児童精神科医はこう語り、「1歳くらいの言葉のうまく喋れない小さな子供もやりますよ。たとえば、足をつっぱらせて変な姿勢を取るとママが来てくれると分かったら、子供はそれを何度も繰り返す。病気の後にそうなることも多い。下に兄弟が生まれたときになる赤ちゃん返りなんかもそれですね。幼児期であれ思春期であれ、その〝困った感〟に辛抱強く付き合うのも医者の仕事です」と続けた。
(後略)
以降、中編に続く。
少女たちの症状が子宮頸がんワクチンの副反応と100%はいえないにしても、「副反応ではなく心因性」というのも仮説にすぎません。そして今はまだ調査中といったところ。それなのに、この著者の村中氏、患者の少女や親を冒涜するようなこんな記事を書くとは・・・。
(また、このワクチンの副反応にはギランバレー症候群発症のような深刻なものもあるようですが、村中氏はこういう都合が悪い点には触れていません。)
流石に元“WHOの職員”(私はWHOの職員全体が悪いとは言うつもりはありませんが。)です。
(『何を信じてよいのやら』
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/f1c7139a04cdf9a091a11babdde043b2)
ウィキペディアは完全に正しいわけではないですが、ご参考まで。
Human papilloma virus (HPV) vaccines
https://en.wikipedia.org/wiki/HPV_vaccines
追記:
村上氏の記事の後篇を読みましたが、彼女は「元WHO職員」云々というよりも、単なる「有名になりたいフリージャーナリスト」という方が正しそうです。
彼女が後篇で書いているのは、ほとんどが自画自賛みたいなもの。彼女は、医療関係だけではなく、9月末にはシリア難民をインタビューしている記事も書いたりしているようですが、その記事も、ひと昔前の女性週刊紙並の記事のようだと思いました。(2015年10月23日)→10月24日の記事へ