Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

国民性とヒーロー

2011年06月19日 | 人物

先日、ドイツ人の友人トーマスさんがアイゼナハに行ったので、そこにあるバッハハウス(バッハ博物館)のなかのオルガンの写真を送ってきてくれました。

実はアイゼナハは私も行ったことがあり、そしてバッハが好きな私も当然バッハハウスを訪れています。そして、その時、バッハハウスのチケット売り場にいた凄みのある館員の小母様に「写真はだめよ」と言われたことと、私たち以外の来館者も一切写真を撮っていなかったのを思い出し、

「写真をありがとう。とても懐かしいです。だけど・・・確かバッハハウスは写真撮影禁止だったと思いますが、ドイツ人でも、規則を破る人がいるのを知って、笑ってしまいました。」

とトーマスさんにふざけて返事。

その後のメールで、トーマスさんは、

「バッハハウスのガイド(バッハの人生と作曲の背景の話を、4台のオルガン演奏を交えて話してくれる説明員がいます。)は、写真を撮っても良いと行ったけど、規則が変わったんだろうか?

いずれにしても、ドイツ人だって規則を守らない人間はたくさんいますよ。現に僕だって、ルーブルでモナリザの写真をとってしまったし。(※ルーブル美術館はフラッシュをたかなければ写真撮影はOKのはず。)」

彼は私の冗談に腹はたてていないものの、あまり愉快そうではなかったので、私は以下の返事を。

「国民性というのは、ほとんどナンセンス(&面白がるのもちょっと悪趣味)ですが、あなたはこんな笑い話を知っていますか?

"A Sinking Boat"

 

On the boat are an American, a British man, a German, an Italian, a French man and a Japanese.

The captain urges the passengers to dive into the sea.

He says to the American man , "you will be a hero if you do it."

to the British man, "you will be a gentleman."

to the German guy, "this is an order to jump."

to the Italian man, "you will be loved by many women later."

to the French man, "don't jump"

and to the Japanese man, "everyone is jumping!"

(※沈みかけた船に乗った、アメリカ人、イギリス人、ドイツ人、イタリア人、フランス人、そして日本人の客を海に飛び込ませようとした船長、アメリカ人には「飛び込めば、あなたはヒーロー(英雄)」、イギリス人には「飛び込めば、あなたは紳士」、ドイツ人には「飛び込むのが“決まり”」、イタリア人には「飛び込めば、女性にもてるぞ」、フランス人には「飛び込むな」、そして日本人には「皆飛び込んでいるぞ」。)

これを最初に読んだ時、特に「飛び込めば、あなたはヒーロー」っていうのに苦笑してしまいました。(※実は、「保険があるから、飛び込んで大丈夫」とアメリカ人に言うバージョンもあり。)

アメリカ人は映画だけ見ても、本当にヒーローが好きですよね。

311日以来、福島原発および周辺で作業をしている人たちを「彼らはヒーロー」と特集を組んでいた米国の新聞がありましたが、日本人感覚でいえば、「彼らはヒーローというより、特攻隊」と思う人の方が多かったのではないかと思います。」

さて、私はこうしたアメリカ人のヒーロー好きをあまり好ましく思わないものの、今日のウォール・ストリート・ジャーナル日本版のこの記事を読んだとき、つぶやいてしまいました。

「彼(藤原節男氏)はヒーローだわ」と。

ではその記事をどうぞ。

WSJ日本版

元原発検査員、内部文書公表でずさんな実態を告発

http://jp.wsj.com/Japan/node_250525

コメント (2)
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ひよきちさんの『自分のままで』を読んで

2011年06月19日 | 友人・知人

ひよきちさんという高校生のお嬢さんをお持ちのお母さんのブログから、以下のものを全文転載させていただきました。

(ひよきちさん、お断り無しに失礼しました。

皆さん、段落と表示が都合上一部オリジナルと違うところがあります。是非オリジナル版をご覧ください。)

『自分のままで』

http://plaza.rakuten.co.jp/hiyokiti35/diary/201106120000/

娘が前から行きたがっていたギャラリーへ。

そこではジュエリー展が行われており

美しい宝石が整然と並べられていた。

私と娘・・・親子とはいえど 

趣味嗜好は全く違っており

彼女はアクセサリーやファッションに関することが大好き。

何やら神妙な顔つきで(笑)

オーナーの方からいろいろと説明を受けていた様子。

一通り説明をしていただいたあと

娘は 今度は常設のガラス器に夢中になっており

私は オーナーと、ギャラリー敷地内にある石仏や

庭に植わっている山橘についてお話をさせていただいた。

・・・山橘の実の美しさについて

こんなにも意気投合してお話が出来るとは!

なんだか嬉しく、心躍る思いだった。

そう、オーナーの仰るとおり南天や千両では駄目なのだ(笑)。

やはり、山橘。

控えめにひとつ、

ふたつの朱い実をつける山橘であるからこそ美しい。

そして敷地内の石仏。

敷地内にいくつか点在しているのだけれど

その中でも庭の入り口、

そして庭の一番奥にある石仏に最もこころ惹かれる。

まるで石仏に命が吹き込まれているようで

目にしたとたん、足を止め、そこから動けなくなってしまった。

それほど惹かれた。

そのことをオーナーに申し上げると

オーナーは深く頷きながら

実は、その2つの石仏を手に入れることが出来たからこそ

自宅の庭を全部やり直したんです、と。

弥生式土器についても、そう。

土器と、平成の世に生きる私たちの間には・・・と

私が言いかけるやいなや

オーナーが「2000年ほどの時間があるんです!

本当に不思議な気持ちになりますよね」と。

これから自分が言おうとしていた言葉が

相手からこぼれ落ちた瞬間・・・。

(自分自身、単純かも知れないけれど)

・・・なんだか、感動してしまった。

目立たぬ山野草の美しさも

石仏も、そして土器についても

あとでさらに盛り上がってしまった18世紀、英国製の椅子についても

そのかけがえの無さ、素晴らしさについて

楽しくお話することが出来、まことに有り難く思われた。

・・・私自身、いままで自分のことを

少し変わっているのかな?と思っていた。

(家族に言わせると

いや違う、かなり変わっている、とのこと。)

他の方々が興味を持っていることにはあまり関心を示さず

古墳とか、山野草とか

・・・そういうものばかり好きになってしまって

心のどこか、何でこんな自分なんだろうと思っていた。

正直、どこか引け目さえも感じていた。

けれど どんな自分だとしても

・・・それでいいのだと思う。

いや、おそらくは人間、

そういう生き方しか出来ないのでは?と。

無理せず、媚びず、背伸びせず。

自然体で生きていれば

いつか、同じ価値観を持った人に出会えるはず。

・・・そんな風に思えた 土曜日お昼下がり

あるギャラリーでの出来事でした。

彼女が体験したこのひと時。静寂ななかに、人間にとっての幸せの本質が詰まっている気がして、心に残ります。

ほんの小さな一瞬に感動ができ、自然や古代のものに存在する何かを感じ取れる本能、そういうものを人間は本来持っていると思うのですが、退化、もしくは忘れてしまっている人のなんて多いことか。

なお、どうでも良いことですが、最後の方の彼女のつぶやき-「何でこんな自分なんだろうと思っていた」という言葉、私にはとても理解できます(神経が図太い私は、引け目までは感じることはなかったのですが、それでも孤独や空しさを感じることは何度もありました。)。

きっと同類は、思いのほかたくさんいることでしょう。

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