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年明け早々から職場人権闘争開始

2014年01月04日 22時51分19秒 | 職場人権レポートVol.3
 1月3日に出勤した際に、前日の2日も出勤だった同僚バイトから、「派遣で応援に来た人が、社員から殆ど何も教えられないまま現場に放り込まれたので、カゴ車の置き方もムチャクチャだった」と聞かされました。2日は私は公休だったので、実際に自分でその場を確認した訳ではありませんが、私も年末に似たような経験を何度かしています。それに、この会社には他にも言いたい事が一杯ありますので、それを取りあえず何項目かにまとめ、下記の形で、事務所に毎日提出する作業日報の裏に記入し、自分の意見として上げる事にしました。

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 要望事項

(1)派遣・応援バイトのOJT(職場内教育)をきちんと行ってほしい。
 (カゴ車の扱い方、モギリの貼り方、カゴやドーリーの置場所、等の基本的知識について)
 昨日も何も教えられていない人がいきなり現場に放り込まれた為に、カゴ車がムチャクチャに置かれていたそうです。
 新人に対するOJTは我々先輩のバイトも行いますが、基本的には正社員が行うべき業務だと思います。

(2)意味のない職場巡視は止めさせて下さい。(井下さんに対して)
 本来、職場巡視の目的は、問題点の発見と業務改善にある筈です。
 ところが、あの人と来たら、要望や質問を出しても何もまともに答えてくれないし、逆に我々の揚げ足を取ったり、仕事の邪魔をする事ばかり。
 (検品もせずにシャウエッセンをDASでまいて過不足出して 等)
 そんな見廻りなら来られても邪魔なだけだし、そんな暇があるなら(1)のOJTでも担当してくれた方がよっぽどマシです。

(3)台紙貼付モギリへの番号記入も、この際、廃止した方が良いと思います。
 モギリへの番号記入も、本来は、ミス多発者を特定して個別指導に生かす為のものである筈です。
 しかし、実際は、肝心の個別指導がロクに為されないまま、単に
 ●余計に仕事を増やして作業を繁雑にしているだけ
 ●ミスの責任を個人に転嫁しているだけ     に終わっています。
 そんな作業なら一層の事、省略した方が良いと思います。

(4)午前9時の朝礼に迅速に集合する様、社員自ら率先垂範して下さい。
 バイトの集合が遅いのも、社員が9時になってもなかなか集まらないからです。
 作業の都合で朝礼を省略する場合も、事前にバイトに周知徹底して下さい。

(5)表の日報欄にも書きましたが、モギリ在庫の整理が出来ていません。
 ただ乱雑なだけならまだしも、今日なぞNo.34○○○○店の洋風DASのモギリの棚に、No.33△△店のモギリが多数混入していました。
 使用後に残ったモギリを予備棚に戻す際は、きちんと所定の位置に戻すように周知徹底して下さい。

 以上よろしくお願いします。    2014年1月3日 (私の署名)

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 この上記「要望事項」ですが、このままでは、社外のブログ読者にとっては一体何の事か分からないと思いますので、簡単にその内容を解説していきます。

(1)「OJT(職場内教育)」の件について。

 まず、この中で出てくる業務備品等の名称について説明しておきます。

 
 「カゴ車」というのは、左上の写真にある、商品を積んだ車の事です。
 「ドーリー」というのは、同じく右上の写真にある、漬物などが詰まった緑色コンテナを積んだオレンジ色の台車の事です。

  
 「モギリ」については、もう少し詳しく説明します。
 物流センターが扱う荷物の数は凄く多いので、数え間違い、置き間違い等を防ぐ為に、「モギリ」というワッペンを使っています。それが上2枚の写真です。作業者がカゴ車やドーリーを所定の待機場所に持っていくたびに、カゴ車・ドーリーの1台ごとに1枚ずつ貼られたモギリのミシン目をちぎり(もぎって=モギリという俗称もここに由来)、その切れ端を1枚ずつ、控えの台紙に貼って行きます。その時に、違う店のカゴ車やドーリーを間違えて持ってきたら、モギリを台紙に貼る時に、自分のモギリに記された店名だけ他と違う事で、間違えて持ってきた事に気づきます。仮にその時にはまだ気づかなくても、最後の台数カウントの段階で、実際の台数と台紙に貼られたモギリ切れ端の枚数を照らし合わせる時に、数が一致しない事で、きちんと収納されていない事に気づくという寸法です。
 この「モギリ」の台紙への貼り方についても、色々と細かなルールがあります。(カゴ車は台紙の左側に、ドーリーは右側に貼る、等々)
 まあ、慣れればそんなに難しいルールではないし、ルール自体ももっと簡素化できると私は思いますが、いきなり昨日・今日初めて来た人に、何も説明もなしに前述の作業をやらせても、そりゃあ、カゴ車やドーリーの置き場所も間違うし、モギリの貼り方もムチャクチャになるのは当たり前です。
 勿論、我々先輩のバイトも新人バイトのOJT(職場内教育)には協力を惜しみませんが、基本的にはこれは正社員の仕事でしょう。それすらバイトに丸投げするようでは、わざわざ正社員を職場に配置する必要はありません。バイトだけで充分です。

(2)「意味のない職場巡視なぞ止めてくれ」の件について。これは特に井下(仮称)という社員に対して言いたい事です。

 この井下という男は、以前も私が、「床面が傾いていてカゴ車がなかなか上手く収納できない場所がある。放置すれば危険だし収納に時間がかかって仕方がないので、そこだけでも何とか補修してほしい」と言っていたにも関わらず、床面の傾きなぞまるで無いかのように、「きちんと奥までカゴ車を収納しろ」と命令口調に言ってきた事がありました。
 それに対して、私が「そんな事を言うなら床の傾きを先に直してくれ」と反論すると、何と「床の傾きは排水の為にある。お前だけ勝手な事を言うな」と返してきた。実際は、誰かが転倒させてこぼした牛乳を、水で洗い流して後始末もせず、そのまま何日も放置していたくせに。
 そして、ついこの間(12月29日)も、400ケース以上もある特売商品(シャウエッセン)の数も確認せず、いきなり商品の仕分けを始め、くそ忙しい年末に、隣の仕分けブロックにまで及ぶ商品過不足を出すお粗末。
 本来、見廻りや職場巡視というのは、現場の問題点の洗い出しや業務改善を進める為にやる物でしょう。その肝心の改善策を何も講じないで、こんな言い訳ばかりするしか能のない無責任な社員が、「見廻り」と称して現場でウロウロされても、はっきり言って邪魔で鬱陶(うっとう)しいだけです。そんな無駄な事をする暇があるなら、もっと先にやらなければならない事が幾らでもあるでしょう。前述のOJTでも担当していてくれた方が、まだよっぽど助かります。

(3)「モギリに通し番号まで書かせるような無駄な事なぞ、させないでくれ」という件について。

 「モギリ」自体については前記で説明した通りです。今は「モギリ」を台紙に貼るだけでなく、そこに通し番号を(今持ってきたカゴ車・ドーリーは最初から数えて何台目か、それを例えば10台目ならモギリに10と)記入し、横の台紙の余白に持ってきたバイトのサインまで書かなければならないのです。
 その理由は、建前的には、もし誰かがカゴ車等を置き間違えて、台数のカウントが合わなくなった時に、誰が何故置き間違えたのか、原因を究明し対策を講じる為です。でも実際には、番号記入やサイン自体が目的になってしまっています。それで仮に台数が合わなかっても、せいぜい「誰がやったのか」「犯人捜し」で終わるのが関の山です。
 でも、本当はもっと他の所にこそ、より根本的な原因があると私は思います。多い店が特定の場所に固まっていたり、商品の搬入口と搬出口が同じ所にある為に、待機場所が混雑して、置き間違いや、出荷忘れや、数え間違いが起こるのです。
 そういう検討もせずに、単に「犯人捜し」でバイト個人に責任を擦(なす)り付けているだけでは、いつまで経ってもミスはなくならないし、いつか危険な事故も起こりかねません。

(4)「午前9時の朝礼集合」の件について。

 私の職場では、毎日、朝7時と9時に、2回朝礼を行っています。何故、2回も朝礼を行うのかと言うと、派遣や応援の人は8時から出勤だからです。所長も出勤は8時頃からです。そして9時に全員が集まった時点で、再度、朝礼を行います。9時の朝礼では、作業の進捗状況(何パーセントまで終了したか)が報告の中心となります。それ以外は大抵、7時の朝礼と同じ事を繰り返し言っているだけなので、私は、9時の朝礼については、後から来た人間だけでやれば良いと思います。あるいは、進捗状況の連絡だけなら、現場の掲示板に書いて張り出すか、マイク放送で済ませば良い話です。
 でも、社員が必要だと判断し、わざわざ全員集めてやる以上は、最後まで社員が責任持って運営しろよ。社員が全然集まろうとせず、一体朝礼があるのか無いのかも分からないのに、バイトが集まる訳がないだろう。そういう事です。

(5)「モギリ在庫の整理」云々の件について。

 これは要するに、「使った物はちゃんと元の場所に戻せ」「常に整理整頓を心がけよ」というだけの事です。それが出来ていないから、違う店のモギリが混ざって予備の棚に戻されていたりするのです。それもこれも、(1)の「職場内教育の不在」や、(4)の「いい加減な朝礼」を放置したまま、(2)の「アリバイ的な職場巡視」や、(3)の「犯人捜し」のような「その場しのぎ」の「いい加減なやり方」をしているから起こるのです。

 何かもうアホみたいな話でしょう。小学生じゃあるまいし、大の大人(社会人)に対して、何でこんな事まで、わざわざ作業日報の裏に書いて意見してやらなあかんのか。意見してもまた睨(にら)まれるだけなのに。でも、言わなければ何も変わらないし、ただ黙っているだけでは余りにも癪(しゃく)だし、言いたい事も1個や2個ではなく、とても口頭だけでは言い尽くせないので、やっぱり、ちゃんと文章に書いて出す事にしました。
 だから、やっている事は細かな改善要望にしか過ぎません。でも、その根底にあるのは、「バイトを物扱いするな」「ちゃんと人間として扱い、労働者の人権を尊重し、職場の安全衛生や従業員教育にもきちんと責任を持て」という事です。だからタイトルも敢えて「職場人権闘争」としたのです。
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果たして会社は一体誰のものか (プレカリアート)
2014-01-05 12:53:19
 今朝5日のNHK「ルソンの壺」で、社会貢献をビジネスにしている「ソーシャルビジネス」の特集をやっていた。そこで最初に取り上げられていたのが「ビッグイシュー」。ホームレス支援の為に創刊された1冊300円の雑誌だ。
 最初は無料で10冊ホームレスに配られ、全部売れれば3千円の儲けが出る。その儲けを元手に、今度は1冊140円でホームレスが会社から仕入れ街頭販売する。仕入れが無償から有償に変わっても、1冊売れる度にホームレスには160円の儲けが手元に残る。その儲けを貯めてホームレス生活を脱出できた人が、既に160人以上に上るという。
 そこで「ビッグイシュー」の創立者が述べていた次の言葉が印象的だった。「ホームレスは憐みや施しの対象なんかではない。我が社の大事なビジネスパートナーだ」と。

 その一方で、ホームレス等の社会的弱者を食い物にする「貧困ビジネス」の話もよく聞く。住まいの無いホームレスの弱味に付け込んで、タコ部屋みたいな所に押し込んで、バカ高い家賃をかすめ取り、低賃金で劣悪な労働条件の仕事しか紹介しない。そんなロクでもない仕事でも、元ホームレスを雇ってくれるような所なぞ他にはないので、受け入れざるを得ない。その結果、いつまで経ってもタコ部屋から抜け出せない。
 その「ルソンの壺」を見ながら、果たしてウチの会社は、「ソーシャルビジネス」と「貧困ビジネス」の、一体どちらの方に近いだろうかと。

 先日、帰りがけに一人の社員と、更衣室でたまたま一緒になったので、「社員はぶっちゃけ幾ら位もらっているのか」それとなく聞いてみた。すると社員も予想以上に劣悪な待遇にある事が分かった。
 通勤交通費こそ、月上限1万円までしか出ないバイトとは違い全額支給だが、その他のボーナスや退職金については「有るか無いか本人も分からない」程度なのだそうだ。「有るか無いか分からない」とはまた他人事のような感想だが、そんな返事しか返ってこない所を見ると、恐らく無いと思った方が間違いはないだろう。そのくせ、サービス残業は「きちんと」他社の社員並みにあるのだそうだ。
 バイト並みの待遇なのに責任だけは社員並みという、典型的な「名ばかり正社員」じゃないか。そのくせ、そんな境遇に置かれても何も疑問も持たずに、自分の事なのに「ボーナスや退職金が有るか無いかも分からない」なんて平気で言える感覚が、私には全然理解できない。先の例で言うと、ウチの会社は間違いなく「貧困ビジネス」に近い。とても「対等のパートナー」として従業員を見ていない事は明らかだ。

 じゃあ、会社は一体誰の物なのか。確かに、創業者やそれに連なる今の経営者こそが、一番金を出しているという意味では、一番偉いかも知れない。あるいは、会社の商品を買って下さる消費者こそが、会社やそこで働く労働者に「飯の種」を授けて下さるという意味では、一番偉いかも知れない。でも、幾ら金を出す人間や商品を買ってくれる人間がいても、工場ならそこの製品を作る労働者や、商店やスーパーならそこの商品を扱う労働者がいなければ、商品も売れず会社が利益を上げる事もできない筈だ。
 だから、本当は「誰が偉い」とかではなく、「全員が偉い」「全員が事業を通して幸福に」なれなければおかしい筈だ。
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赤いリーダー帽を捨てたFさん (プレカリアート)
2014-01-05 13:15:56
 このブログ記事にはまだまだ補足する事がある。ここでは赤いリーダー帽を捨てたFさんの話をしようと思う。
 ウチの会社では社員やリーダー格のバイトは、通常の青い制帽ではなく、赤いリーダー帽をかぶる事になっている。この赤い帽子も、実はリーダー帽なんかではなく、過去に大きなミスをやらかした社員やバイト・パートが見せしめとしてかぶらされ、人権侵害だと問題になって一時廃止になったとかいう、「社内の都市伝説」まである曰く付きの帽子だが、その真偽はさて置き。
 社員のFさんも以前は他の社員と同様に、この赤い帽子をかぶって仕事をしていたが、ある時から急にかぶらなくなった。社員の権限の無さや、他の社員の余りのいい加減さに頭に来て、もはやこんな帽子なら不要だと会社に突き返したのだと。私がこの記事に書いた内容の愚痴をさりげなくFさんに話した時に、Fさんからきいた話だ。
 社員の中にも、井下や先の「自分がボーナスを幾らもらっているか分からない社員」ばかりでなく、Fさんのように、ある程度気骨のある社員もいるという事だ。その後、私が例の要望事項のコピーをFさんにも渡した事は言うまでもない。
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