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チビには人権はないのか!

2014年07月20日 15時05分57秒 | 職場人権レポートVol.3
 
 約一週間ブログ更新が滞ってしまいました。申し訳ありません。書かなければならない事は他にもあるのですが、まずは職場の近況報告から。
 勤務先の会社がまたしょうもない事を考え出しました。私の勤務先はスーパーの物流センターで、上記写真の様なラインで商品の仕分けをしています。ライン上のデジタル表示の数量通り商品をカゴ車に仕分けして、カゴ車が一杯になったらラインの上の棚にある行先店名のラベル(黄色と白の二種類ある)を添付して出荷します。なぜ黄色と白の二種類もラベルがあるかと言うと、それぞれ用途が異なるからです。黄色のラベル(”モギリ”という通称で呼ばれている)は、カゴ車一台ごとに必ず一枚ずつ貼らなければならない物で、いわば「出荷伝票」に相当します。それに対して、白のラベルは単なる「補助ラベル」で、黄色のラベル一枚だけだと分かり難いのでそれを補う為に添付します。


 それで、今までは効率アップの為に、上にある二種類のラベルをあらかじめカゴ車の端に用意して仕分けしていたのですが、夜勤者の中で、隣のカゴのラベルを誤って貼って出荷してしまうミスがありました。そのミスを防止する為に、事前に貼っておくのは白のラベルだけにして、それもカゴ車の端ではなく真ん中にあらかじめ貼っておいて、黄色のラベルはカゴ車が一杯になってから上から取って、白と黄色の二つとも正しい出荷店名のラベルである事を確認しながら、並べて貼って出すやり方に変わりました(上記写真参照)。

 その結果、非常に作業がやり難くなりました。
 第一に、あらかじめ先にラベルを全部用意しておく事前準備が出来なくなった事で、作業にゆとりがなくなりました。
 第二に、カゴ車が満杯になってから、そのつどラベルを上の棚から取らなければならなくなったのですが、その位置が結構高い所にあるのです。床から優に180センチはあると思います。私は身長150センチ余りしかないので、いちいち背伸びしなければ取れないのです。床がへこんでいる所では、手前の仕分けカゴ車によじ登って取らなければなりません。
 第三に、普通ならこんな、わざわざ隣のカゴ車のラベルを誤って貼ってしまうなぞというミスは起こりません。もし起こるとすれば、それは作業者の不注意というよりも、カゴ車を動かした際に隣のカゴ車ラベルがくっついてしまい、それを誤って貼ってしまった可能性の方が高いと思います。それを防止したいのなら、今後はカゴ車の端ではなく網棚の前面に二種類とも貼って用意しておくか、上の棚にあらかじめ貼っておいて、すぐにはがしてカゴ車に添付できるようにすればそれで済む問題です。でも、それでは網棚や上の棚にラベルの跡が残るのでダメなのだそうです。本当は白のラベルも事前に貼らせたくなかったのでしょうが、そこまでやると誤配がさらに増えるので、さすがにそこだけは目をつぶってくれるのだそうで。それでも、現状では効率を上げようとすれば、事前にラベルを二種類とも貼って用意しておくしかないのだから、それ位は仕方がないと思います。ラベルの跡を気にして誤配防止策も立てられないとは、もはや「本末転倒」以外の何物でもありません。「フォークリフトでバンバン運べ。但し床は一切すり減らすな」と言ってる様な物です。そんな発想に陥るのも、作業者や商品の事よりも元請けスーパーの顔色ばかりうかがい、「見てくれ」ばかり気にしているからです。
 第四に、この様なミスや事故が発生しているのは、大半が夜勤の時間帯です。なぜ夜勤の時間帯にミスや事故が集中するかと言うと、そこが物量のピークだからです。それに伴い作業員の数も増やしてはいるのですが、記事冒頭のライン作業場の写真からも分かるように、むやみに人員を増やしても通路に人と物があふれ身動きが取れなくなるだけです。現在、洋風・和風日配の部門それぞれに4本ずつ仕分けラインがあるのですが、それを増設するか拡張するかしなければ、根本的に問題は解決しません。しかし、それにはお金もかかり、元請けのスーパーも絶対に首を縦には降らない。でも、何らかの手立ては取らなければならないので、こんなミスが起こるのも作業者がたるんでいるからだ、あるいは個人のやり方に問題があるからだと、ひたすら個人に責任をなすりつけようとしているのでしょう。
 第五に、たとえ個人の責任だったとしても、それを放置していたのは誰なのか。とりあえず頭数だけ揃えれば良いと、後の教育もろくにせずに成り行き任せにしていたから、こんな普通ではあり得ないミスが起こるようになったのではないか。応援の派遣バイトも含め、多くの人間が出入りするので管理する方も大変なのは分かりますが、それが出来なければ最初から人を雇う資格なぞありません。
 第六に、作業の場所や仕分けのシステムは同じでも、夜勤と昼勤では状況がまた異なり、現に今でも細かな点では違うやり方でやって来たくせに(例えば、ドーリー部門では黄色ラベルの台紙添付順序が昼と夜で左右逆転したまま)、なぜこの件だけ横並びで統一しなければならないのか。確かにマニュアル(作業手順)の統一は必要な事ですが、それならもっと先に整備しなければならない事が山ほどあります。例えば、同じドーリーでも和風と農産で黄色ラベルの記号が異なり見分け難くなっているのに(○印とド印が混在)、それらは放置したままで、なぜこの件だけ夜勤のやり方に合わせなければならないのか。言っている事に全然整合性がなく、「行き当たりばったり」「その場しのぎ」でしかない。

 
 第七に、ラベルのある位置が高過ぎる点については、もっと取りやすい位置に変えるべく会社も色々試行錯誤してはいる様ですが、それを先にやるべきではないですか。こんな下らない事をするよりも先に。今や障害者でも仕事が出来る様に、職場や駅もどんどんバイアフリーになりつつあるのに。確かに、身長が150センチ余りしかない私は男性としてはチビですが、それ位の人は他にも大勢いるし、女性なぞ、もっと低い背丈の人も決して少なくはない。そういう人を最初から排除する様な会社には、そりゃあ幾ら募集をかけても人は来ないし、来てもすぐに辞めてしまうでしょう。
 第八に、これでは全然業務改善になっていません。効率アップと事故・ミス防止が図られ、作業者も仕事がやり易くなってこその業務改善なのに、これでは効率も上がらずミスも減らず、作業がやり難くなっただけではないか。これでは改善ではなく改悪にしかならない。

 今回のこの作業手順の変更については、会社も従業員から意見を求めている様ですので、私も上記の点を意見として出しました。但し、昼休みに即興で書いて提出した意見書なので、上記の点について全て書き切れた訳ではないですが。少なくとも上記の第一、第二、第六点については書けたと思います(右上写真参照)。何もわざわざ人権問題とまで言う事はないじゃないかと思う人も中にはおられるかも知れませんが、そういう人も自分が障害者になれば、なぜここまで言わなければならないか分かると思います。作業の利便性よりもラベルの跡を残さない事の方を優先するとは、もはや「お前らバイトはラベルのカス以下だ」と思われているのも同然ではないですか。
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