アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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在特会こそ原子炉の中に叩き込め!

2011年06月20日 00時35分12秒 | 福島の犠牲の上に胡坐をかくな
 6月11日(日)の脱原発デモは大成功に終わって何よりでしたが、その後の1週間については、私事で何かとありました。
 まずデモ翌日の月曜日に、親父が再び心筋梗塞の発作を起こし、今も入院中です。但し、詰まった血管が前回とは違う所だったせいか、幸い今回も大事には至りませんでした。お陰さまで術後の経過も順調で、今の所は見舞いだけで済んでいます。
 しかし、今度は入れ替わりに、私のほうが体調不調に陥ってしまいました。この間の気候の変わり目で腹を冷やしたのか、この数日下痢が続き、それがようやく治まりかけたと思えば、今度は土曜日に腰痛を再発。あいにく土日で医者は休み、月曜日からまた仕事、果たしてどうしたものかと。但し、こちらも幸い、ぎっくり腰までには至らず、次の休みまでは湿布薬で何とか凌げそうです。
 だから、今日は本当は、大阪でも上映が始まった反原発映画「六ヶ所村ラプソディ」を観る予定だったのですが、この調子では、次の休みに鑑賞できるかどうかも分からなくなりました。

 そういう事で、ブログ更新の間がまた暫く空いてしまいましたが、これだけは書いておかねばと思う事を、遅ればせながら書いておきます。それが、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と称する「外国人排斥」を主張するネオナチ集団による、先の脱原発デモに対する挑発・敵対行為です。
 この「在特会」の事については、既に脱原発100万人アクション(大阪)報告記事の中でも少し触れましたが、実際には次のような感じだったようです。

原発と日の丸は要らないと主張する反日左翼デモに突撃?


 上記の動画を見ると、お決まりの罵倒文句「反原発=反日左翼」や「生活保護を貰いながら政治活動するな」だけでなく、「こいつらは朝鮮人か」とか「電車やバスに乗るな」とか、果ては「弁当・日当貰って参加しやがって」とか、もう支離滅裂な事を言いたい放題ですね。
 一体誰が「弁当・日当貰って」参加しているのか。私の様な飛び入り参加組も含め、殆どの人間が手弁当での参加でした。「朝鮮人」も大嘘で、周囲の人間はみんな日本人でした。第一どこの国の人間がデモに参加しようが関係ないでしょうが、アパルトヘイト(人種隔離政策)時代の南アフリカじゃあるまいし。我々が訴えているのは、あくまで「脱原発」であって、「電車やバスをなくせ」なんて誰も言っていません。「生活保護」受給者にも政治活動の自由や基本的人権はあります。それを否定する「金権政治」擁護者が、幾ら小沢一郎あたりを批判した所で、「目くそ鼻くそ」でしかありません。

 それ以上にむかっ腹に来るのが、こいつらネオナチ集団「在特会」が、原発が「地方・下請け搾取」の象徴である事を百も承知の上で、その搾取の上に平然と胡坐をかき、自らは安全な所に身を置きながら(放射能汚染が全国に広がった今となっては、それも実際は、はかない願望にしか過ぎなくなったのだが)、脱原発運動に敵対し続けている事です。
 私が脱原発に本格的に目覚めた理由は、勿論最初は、この度の福島の原発事故で、放射能汚染の取り返しのつかない危険性・巨大性が露になったのが直接のきっかけでした。しかし今は、その理由も然る事ながら、それ以上に、ここまで地方の「原発銀座」を地場産業衰退と裏腹の原発依存に追い込み、下請けの「原発ジプシー」労働者に被曝を強いながら、それを必要悪と居直り、自社の営利追求の為には労災隠しやデータ改竄などの不正行為も厭わない、電力企業の姿勢にこそあります。

隠された被爆労働~日本の原発労働者1


 「そのような不正義で不公正な経済システムから、出来るだけ早く脱却しよう」というのが、脱原発運動の究極の目的です。勿論、今の経済システムを根本から見直そうとしているのですから、おいそれとは行きません。今の日本の実際の原発依存率は18%であり、電力会社のいう3割依存は明らかに誇大宣伝ですが、それでもそれなりの苦労は求められます。それが、庶民にとっては節電やクール(ウォーム)ビズなどであり、企業にとっては省エネや自然エネルギーへのシフトなどです。簡単には出来る事ではない。でも努力すれば充分可能であるし、何よりもやらなければならない事である。それをハナから「無理」だの「反日」だのと難癖をつけてやらないのは、為にする批判にしか過ぎない。

 それに、脱原発を主張しているのは、何も「反日左翼」だけではありません。ソフトバンクの孫正義社長や、大阪府知事の橋下徹も、今やれっきとした「脱原発」論者です。それは、単純に経済合理性から考えても、今や原発が割に合わない事が、この福島の事故でハッキリしたからです。原発燃料のウランのほうが石油などより先に枯渇し、熱効率も悪く発電コストも実際は割高で、放射能・核廃棄物・温排水を撒き散らし、一旦大事故になれば国土全体がダメになる(詳しくは下記アフェリエイト著書など参照の事)。
 だから、脱原発デモには従来の労働・環境団体だけでなく、何の組織にも属さない一般市民や財界人、右翼の一部すらも加わってきているのです。脱原発デモには、今や赤旗を掲げた左翼だけでなく、日の丸を掲げた右翼も少なからず参加しています。
 大阪府知事の橋下徹についても、その他の「日の丸・君が代」強要や道州制・大企業本位の開発推進などの彼の施策に対しては、私は批判・攻撃の手を緩めるつもりは毛頭ありません。でも彼の「脱原発」姿勢については、それが一時の人気取りによるものか否かについては不断に警戒しながらも、言った事については一歩前進と看做します。少なくとも、今も原発搾取の上に胡坐をかく輩よりは、まだナンボかマシです。
 http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20110618-792065.html
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/1251c95c9c62e2888166e9e84475ec20

原発のウソ (扶桑社新書)
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 これは今まで無かった事ゆえに、行き違いやトラブルも当然あるでしょう。東京・新宿の脱原発デモ出発集会でも、右翼参加者からの挨拶を巡り、左翼側から異論が出たようです。これに対し、あくまでも私個人の感想を言わせて貰うならば、その挨拶が「脱原発」の趣旨に沿ったものである限り、日の丸を掲げながら電力大企業による国土破壊に反対する右翼にも発言権はあります。それと同時に、電力大企業と国家による地方・労働者搾取に反対するアンチ日の丸の左翼にも、同等に発言権があるという事も、ここではっきりさせておきます。その上で、左翼・右翼も、そのどちらでもない多くの一般市民も、「脱原発」の一致点でデモに参加しながら、異論については平和的に話し合っていけば良いと思います。
 但し、これはあくまでも私の個人的な感想であって、それを他のデモ参加者にまで押し付ける気はありません。
 http://otakuofantifainfo.blog49.fc2.com/blog-entry-66.html

 只はっきり言えるのは、「脱原発はみな反日左翼や朝鮮人の陰謀であり、こいつらはみんな東京湾に叩き込んでしまえ」なぞと叫び、日の丸の旗竿をゲバ棒の凶器代わりに使うようなネオナチ・カルトに、前述の脱原発運動内部の「行き違い、トラブル、異論」の存在を批判する資格なぞ、これっぽっちもないという事です。今ある矛盾や不合理を乗り越えようと努力しているものに対して、その矛盾や不合理の上に胡坐をかき居直り続けているものが、足を引っ張る資格なぞ在ろう筈がありません。

 しかも、このネオナチ・カルト「在特会」は、あろうことか、同じ6月11日に東京で開催された、「北朝鮮に拉致された日本人を救う会」(救う会)主催の国民大集会においても、主催者を無視して「朝鮮人を海に叩き込め」などの不規則発言を繰り返した挙句に、それを批判した「救う会」一部地方組織有志や水島総・チャンネル桜社長にまで、攻撃の矛先を向けているそうではないですか。勿論、こんな「在特会」である事を百も承知の上で、員数合わせの為に利用してきた「救う会」の「ご都合主義・無原則性」や、今も原発擁護を主張し続けている水島総や、北朝鮮・拉致問題に託けての年来の右翼的主張(破防法適用・憲法改正・日米安保増強など)を続けている「救う会」についても、私は「在特会」とは逆の立場から別途問題にされるべきだとは思っていますが。しかし、だからといって、「在特会」のこのような傍若無人な態度や暴力性・差別性が免罪されて良い筈はない。
 http://nyt.trycomp.com/modules/news/article.php?storyid=8677
 http://www.youtube.com/watch?v=aUZcui2E5TA&feature=player_detailpage#t=679s

 このような「在特会」の傍若無人な態度や暴力性・差別性については、何かそれが既成の運動のマンネリ性を打破するものであるかのように、寧ろ肯定的に評価する向きすら保守派の中にはあるようですが、何をか況やです。所詮ファシストはファシスト、ネオナチはネオナチでしかありません。
 「在特会」の見かけの「過激さ」も、彼らが一般市民のみならず、今まで身内と看做してきた右翼内部でも孤立を深めている事の証に他なりません。かつての連合赤軍やオウム真理教、アルジェリアのイスラム原理主義ゲリラのように、「民衆が我々を支持しないのは、我々ではなく民衆が悪いからだ」と言って、民衆にまで無差別テロの牙を向けた末に、内ゲバで自滅していったのと、早晩同じ道を歩む事でしょう。

 「尖閣守って福島守らず」のエセ保守。北朝鮮や中国の人権問題を云々しながら、実際には北朝鮮や中国の政府も人民も一緒くたにしての、「朝鮮人・シナ人は海に叩き落せ」と言った薄汚い罵倒しか言えないネオナチ。こんな奴らが仮に中国人を追い出しにかかった所で、今度は中国政府に代わってこいつらネオナチが、チベットやウイグルを弾圧するに決まっています。今も在日のフィリピン人や日系ブラジル人を排斥しているように。それに対して、「朝鮮人・シナ人を海に叩き落す」という物言いが許されるのであれば、そして、そんなに原発擁護をいうなら、こいつらこそが福島原発の人柱になれば良いのです。

※記事のタイトルを若干手直ししました。(6/21 22:34)
コメント (4)
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