老人の居場所みつけたんだけど、今さらなによというかな。
私はあまり美容院ではしゃべらないひとであった、ハズ。
が、最近見つけた美容院は私の理想であった。
まず、庭があり、テラスがあり、空間が広くて気分ゆったり。
客は基本一人だけ。美容師はカットもカラーも私ごのみ。お値段は普通並。
カットしながらやたらに身元調査などしない。
無料お飲みものの選択肢もおおいし。
ドーダ。すごいだろ。と私は思う。長い間探していた私の理想の美容院。家からもほど近い。
私はここで過ごす時間が満足。
難点は一人なので予約が取れにくい。ずっと先まで詰まっている。
当たり前か。みんな情報通だなあ。
開会式。知らないうちにこんだけの人が日本に来ていた。世界にコロナなんてないみたいではないか。
が、無人の客席をライトでごまかして、つまらないなあ。
やっぱりやるなら人が大騒ぎするのがお祭りだと思った。
だから入れろといったじゃないか。いや、だからやるなといっただろと。
平行線はつづくんだけど、これからのお祭りは、こんなんだろうか。
映像で見る新人類。出かけて騒ぐ旧人類。
それとも人類は頭脳はAIにまかせ、肉体を鍛えよ。これが見本だといいたいのだろうか、オリンピックの選手の体。
わたしゃ、イヤ。あんなご立派なお体。
このさき終わるまでテレビはこればっかり。しんどいわ。
でも、マラソンはいい。見たい。期待している。走るだけ、というのがいい。
もう一回オリンピックをやると言い出した時から、なんかなあーと乗り気になれなかった私。
いい思い出をもう一回なんて、甘いとおもうだろうに。
弱り目にたたりめ。踏んだり蹴ったり。
ありとあらゆるケチを乗り越えて、勇敢にと言うか、いやいやというか、やってしまう日本人。
21世紀だろうが量子時代だろうが変わらないのはここなんかい。
この危険な暑さ×コロナの中で意義を絞り出すのって偉い。
今よりもなお、終わってからのほうが怖いと思う私。
なにとぞなにとぞ、大難が小難にかわりますように。
とは、漁に出てゆく前に毎朝祖父が声を高くして神に祈っていた祈りの言葉である。
今ふと浮かんできたが、まさにそう祈りたい。
難はあろう。だが、行かねばならぬ。ならば大ではなく小で終わらせたい。
それは人間が自分でやりなさいと神はいうだろう。
だって、自分たちの意思なんだから。
まあまあ、皆で無事になあ。
90歳女性の現役スポーツインストラクターがテレビに出ている。
違和感ゼロ。元気でキレイで、体もインストラクターなのである。
人生100歳時代というが、こういう人が現実にいて、話が前にでてくるのだなあ。
これが９０！と目をむくようなスタイル、動きである。
直しなどで小細工していない純正に90歳の女性！
ううう。差がありすぎて声ナシ。
今の40代たちはこの人を目指し100迄美しい女をやるだろう。
今後腰の曲がったばあさんや、皺くちゃ梅干し意地悪ばあさんは、存在する資格なし、と刃物を持った若者に襲われかねないなあ。
しかし、怠け者には疲れる話。すでに私は乗り遅れている。
ここらへんでなあなあの生活をしよう。くやしいけど、あれはトクベツDNA。
2，3日前に蝉が鳴いたと思ったら、今朝トンボの群れ。
ありゃ、これはまた。どうなっているの。
夏をとびこすのかいなあ。いやまて、出てくるかどうかはトンボのかってなんだが。
いいのかしらん。
川辺は見事な夏の草が我が物とばかりに茂りあい、元気である。
こういう季節を、私はすきであったのに、今はおびえている。
体がおびえているのである。ついて行けない。
台風、酷暑。停電、コロナ…。
80歳にとって、アブナイ話は認知症だけではない。
同年代の人が、寝ている間に脳梗塞になっていたというお話である。
寝ている間に、脳出血で死んでいたというのならまあいい。終わったんだから。
が、脳梗塞というのはそんなに簡単に死なないそうだ。
朝起きたら体がなんとなくおかしい。
体の半身がいつもと感じが違うとおもいつつ、いつものように朝のしたくをしたという。
そういうゆるい症状は、80代にとってはいつものことであり。
危機感もなくずるずると生活を続ける。ウーム、それって嫌な話だねえ。
いやいや、80歳は危険がいっぱい。太陽ではない。
これは駄洒落ですが。 （念のため）
昔から通う大学主催の講座がある。
今までの会場を建て替えるため、教室がその間だけ大学本部でおこなわれることになった。
通ってみて気がついたこと。
地下の改札口へゆくエレベーターの横に階段がる。
せいぜい二十段程度のかいだんを若者たちは使わない。
次のエレベーターを待って列を作っている。
その間に電車は出ていくが気にしていない。
私には不思議で仕方がない。
エレベーターを待つより階段の方が先の電車に乗れるのに。
エレベーターなんて、狭くて乗り心地の良いものではないだろうに。
あるものは使うというなら、エレベーターより健康な足こそ使えばいいのに。
わからん。え？古すぎるって。それでもわからん。
今となっては私、自分の足で階段を上がり降りしたころがなつかしい。
公民館講座は私の大切な居場所である。
新しい知識はここからはいってくる。
講師は毎年若い人になる、というよりもこちらが老いているだけだが。
ここでコンビニに頼りきりの私に、思いがけない真実。
日本の食料について、以前からかなり暗い話を聞いてはいた。
が、コンビニ弁当白身魚がビクトリア湖のハイギョ！とは。
う、嘘だといってほしい。日本にも漁師はいるだろ。
その人たちが取ってきたものをたべさせてほしい。
いや、いろいろな国の魚が混じっているのは知っていた。
遠いはるかな国へ日本の船がはるばると捕りにいっていると思っていた。
それもヘンか。ただ、ビクトリア湖とは意外すぎて声も出ない。
日ごろ仲よくしていた小さな流れが、一瞬であれなんだ。
我が家もそばに小さな流れのある谷あいの町である。
あの画像が我が町に見えた人は日本では少なくなかろう。
いつも雨のたびに斜面の人たちが公民館に避難する。
日本のような山と海が接近した土地の斜面に住む危険を、この先どうやって避けていくのだろう。
我が町の真新しいハザードマップによると、我が家も危険地域にはいっているではないか。
今から80年前にこの辺り一帯は大土石流に埋め尽くされたという歴史を持つ。
大雨。土石流。毎年日本中が同じような目に会い続けている。
が、ほかに今さらどこに行くわけにもいくまいし。
なんとも痛ましく、恐ろしくまた不安な梅雨。
同じ被災者が毎年毎年ふえていくばかり。
それでも明日は来て、別の場所では華やかなイベントが用意されていくのだなあ。
無残。
アブナイといってもしゃれた話ではない。
年寄りの危ないとは、認知度の話。面白いはずはない。
友人によると、2歳上の友がいよいよ危ないという。
約束の時間になっても現れず、電話をしても出ないまま。
翌日けろりと電話がかかって、昨日の約束については全く他人事であったという。
聞いて私、返す言葉なし。それは危険すぎ。
私たちはみな一人暮らしの高齢者である。
２、３か月前に同じ一人暮らしの仲間が認知専門の施設に入った。
二人とも私より２歳としうえ。
認知症が年の順であるかどうかは知らないが、何かがじわじわと迫ってくるような気配に沈黙する。
暗いなあ。
