繁盛亭に行った。
高座に上がって噺が始まったところで、緊急ブザーがなった。だが誰もうごかない。
機械アナウンスが、平板な声で「非常口はこちらです」と繰り返す。
噺家も高座から「?」マークを出すだけで、みなさん、逃げなさいとは言わない。
しつこくブザーが鳴り、アナウンスは続く。
こんなに機械が騒いでいるのに、客も、舞台の人も、劇場の係りも来ない。
うん、とも、すん、ともいわない。
私は話の中の一部の演出かなともおもうが、それらしい舞台でもない。
当の噺家はここでプロの腕をためされているらしい。
この出来事をネタに、客を笑わせる。
彼は今日、兄弟子の代わりに急遽、やってきて、「なにやろうかな」となやんでいたのだそうな。
気の毒と言うか、運が悪いというか。
犯人は割れた、トイレでタバコだったとか。当人が半分下着のまま謝りに飛び出す。
客は笑って終わり。
それにしても電子音の注意って、まったく感情がこもっていなくて、臨場感ない。
津波がくるという放送をさいごまで叫び続けたという人の事を思い出した。
機械だったら彼女は助かっていたかもしれない。
高座に上がって噺が始まったところで、緊急ブザーがなった。だが誰もうごかない。
機械アナウンスが、平板な声で「非常口はこちらです」と繰り返す。
噺家も高座から「?」マークを出すだけで、みなさん、逃げなさいとは言わない。
しつこくブザーが鳴り、アナウンスは続く。
こんなに機械が騒いでいるのに、客も、舞台の人も、劇場の係りも来ない。
うん、とも、すん、ともいわない。
私は話の中の一部の演出かなともおもうが、それらしい舞台でもない。
当の噺家はここでプロの腕をためされているらしい。
この出来事をネタに、客を笑わせる。
彼は今日、兄弟子の代わりに急遽、やってきて、「なにやろうかな」となやんでいたのだそうな。
気の毒と言うか、運が悪いというか。
犯人は割れた、トイレでタバコだったとか。当人が半分下着のまま謝りに飛び出す。
客は笑って終わり。
それにしても電子音の注意って、まったく感情がこもっていなくて、臨場感ない。
津波がくるという放送をさいごまで叫び続けたという人の事を思い出した。
機械だったら彼女は助かっていたかもしれない。