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Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

生きる

2006-02-24 22:50:55 | 
「生きる」

日本語に複数形は原則的に無く、
人間であれば人間達とでも言うのか
女であれば女達
父親であれば父親達
愛する者なら愛する者達
友人なら友人達、友達。
物であればどうだろうか、
数冊の本、何足かの靴、山盛りのみかん、
いくつかの雲、たくさんのビルヂング、
ほこりだらけとか落葉がいっぱいとかもある
がらくたや宝物は一つかも知れないが複数なイメージを持ち易い
渋滞や混ぜご飯、森などは一つでもたくさんのものを中に含んでいる。

なるほど

では、完全なる単数はあるだろうか、
「人生」は?
一人には一つかも知れないが
人はたくさんいるので「人生」はダメだ
じゃあ
「生きる」は?
動詞?
いやいや
動きを持って生きている人なんていないものな
みんな見て見ぬ振りとか、無力感とかのかたまりだもの
動詞なはずはない
「生きる」の複数
いくつかの生きる、山盛りの生きる、生きるがいっぱい・・・
どれも変だ
そうだ
「生きる」だ。

「生きる」は完全なる単数。完全なる孤独だ。

生き様

2006-02-23 22:17:53 | 
「生き様」

僕はそうやって生きてきた

泣きたいなら泣けばいい
しかし涙は出てこない

欲しい時に欲しい物がない
必要な時に必要な物がない
疲れ果てた時に癒しもなく
哀れな時に慰みもない

必要な時に欲しい物がない
挫折の時に助言もなく
迷いの時に導きもない

欲しい時に必要なものがない
間違いの時に赦しがない

僕は救われること無く生きてきた

生き方

2006-02-22 23:52:12 | 
「生き方」

右に行くことが正しいのなら
左を見る事を忘れぬ様に

前に進まねばならぬ道なら
後ろの用心を怠らぬ様に

一歩前へ踏み込む前に
その地の硬さを予測せよ

きっと
つまらない人生が
あきれた人生に変わるであろう

はひふへほ

2006-02-11 19:44:59 | 
「はひふへほ」

はっはっはっ 勝者が笑う
友を蹴落とした勝者が笑う

ひっひっひっ 従者が笑う
主人を欺いた従者が笑う

ふっふっふっ 賢者が笑う
馬鹿の会話に呆れ果て
安堵を覚えた賢者が笑う

へっへっへっ 偽政者が笑う
太鼓腹を抱えた偽政者が笑う

ほっほっほっ 御者が笑う
行き先のワカラナイ客を御者が笑う

しかし、賢者は賢者だろうか
馬鹿な偽政者を笑うことで
勝者を欺いたと確信しているだけの
主人のワカラナイ御者に過ぎないのではないだろうか

はっはっはっ ひっひっひっ
ふっふっふっ へっへっへっ
呆けた人ほど詐欺師なのだ

まったくだ
ほっほっほっ
まったくだ

そおゆうこと

2006-01-31 22:45:00 | 
「そおゆうこと」

守るべきものがたくさんあることで臆病になってしまうのなら
守るものを放棄してしまうのも一つの手だ。

死に急ぐものがたくさんいることで社会問題となってしまうのなら
人はやさしくならなくてはならない

「痛い」と叫べるダンサーは舞台には立てないが、
右も左もわからない初めての街で、いったいどんな人に道を尋ねられるだろうか。

「難しいんだよ、そおゆうことは」
あなたは言う。
僕は「痛い」を知っているから臆病なんだと申し開きをする。

西風が西から吹く以上、僕に世界は変えられない
守るべきものがたくさんある以上、臆病である自分は変えられない

ダンサーに道を尋ねることで
「難しい」ことを知った僕は
明日には世界を変えるよ

「そおゆうこと」を社会問題にしないためにも
人はやさしくならなくてはならない

西風を守るべきなのは死に急ぐ自分なのかもしれない
明日には世界を変えるからね

すべてに

2006-01-29 20:31:52 | 
「すべてに」

一人と孤独と自立
選択と被選別と決断
存在と非協力と単独
無力と他力と独力
生命と精神と責任
冷静と孤立と自信
葛藤と自殺と生活

「平和が絡まる」

2006-01-22 18:05:59 | 
「平和が絡まる」

液体が流れ落ちる
風が通りすぎる
力が抜け
足が絡まる

錨が上げられる
汽笛が鳴り響く
窓を開け
緑を嗅ぐ

猿が器を創る
時が時を重ねる
宙に浮き
青を見る

薬が使われている
空気の色が変わる
痛みを忘れ
睡眠へ落ちる

偽善が認められる
戦いが通り過ぎる
力が抜け
平和が絡まる

ことなかれ

2006-01-13 23:46:02 | 
「ことなかれ」

戦うことなかれ
ひとを愛することができるなら

右を見ることなかれ
星を見上げ、すべてとつながる空を感じよ

左を見ることなかれ
正面を見据え、人を批判するより自分の進むべき道を見極めよ

足元を見ることなかれ
後ろを顧み、同じ靴ながら様々に残る自分の足跡を確かめよ

戦うことなかれ
愛するひとを想うなら

植村直己氏 へ

2006-01-07 21:28:11 | 
「アイムソーリー」

植村さん、どこへ、何を探しに行かれたのですか。
死を覚悟した氷の上へ
テント一枚に隔たれ
その覚悟を持ったまま
いつも出かけてゆくのですか。
高く、遠く

北の最極に何かあるのか
ユーラシアの高峰に何があるのか
それがアフリカなら何か見えるのか
それが新大陸なら何が見えるのか

南を求めて極に行こう
そして、哀悼の意を述べる
何かを求めた植村さんへ
知り得る言葉の中から選りすぐり
ほんの2,3語で
厳かに謳い上げる

故・植村 直己 (うえむら なおみ)
冒険家 1941/2/12-1984/2/13 兵庫県出身