三日目も降ったりやんだりが続く今ひとつの空模様。この日は日本では無名の某打楽器メーカー(ワタシってホント無名のメーカーや工房と付き合うの好きだよな)の工場見学に行くのであります。ここはサンパウロ州の中でも最南端に位置する最果ての街、Embu Guaçuというところに工場があり、サンパウロ中心部から実に50km近く離れています。名古屋で言えば名古屋市中心部から蒲郡市くらい(えらいローカルネタだね)、東京だと都心部から三鷹・小金井・国分寺ってところかな。まあそんなところへいち観光客が訪れようったってムリ。電車すら走ってないし。
そこへこのメーカーの社長さん、これまでメールでちょこっとやりとりしただけの間柄にもかかわらず、サンパウロに到着後、先方に電話したら「じゃホテルまで迎えに行くわ」とのありがたいお申し出。こちらの動ける日は11日(木)しかなかったのですが、よくよく確かめてみればブラジルでは祝日にあたります。休日出勤ではないですか。なんとも申し訳ない限りですが、とにかくまあそんな経緯で11日を迎えることになったわけであります。
この日は前日までのオニのような渋滞とはうって変わって道路はガラ空き状態。快適なことこの上ないです。あとは画像を中心に当日の行程をご覧下さいませ。
(途中で寄り道散歩した観光名所、Embu das artesというところ。趣味の良い工芸品とtapeteという路上アートで有名だそうな。雰囲気の良さに一目惚れ)
(田舎町Embu市にもジャパニーズアニメ文化が浸透?!どうでもいいけどそのエルフ耳やめれ)
(いつかこういう名もなきブラジルの画家たちの作品を、自分のために買って帰りたいもんです)
そんなこんなで工場到着。すごいです。町工場なんてもんじゃありません。アジトです。まあそれはともかく、いろいろ撮ってまいりましたですよ(社長了解済)。
(木胴長物工程。ボディジョイント部の処理に注目)
(本邦初公開!・・・なのか?パンデイロのプライウッド工程。クサビがキモね)
(うーむ、こりゃ専用設備がないとしんどくてやっとられんわなあ ←やろうと思ってたやつ)
(アルミ仕掛品置き場。こういうの見てるとなんかワクワクしてきますよね。きませんか。そうですか、はあ)
(フープやヘッド等パーツ置き場。メッキ処理するかしないかでかなり値段に反映されるのだ)
(木胴仕掛品置き場。なんかますますワクワクしちゃいますよね。しませんか。なんでだよ、しろよ!)
(ロールしたアルミ胴のエッジ出し、フープに取り付けたタハーシャガイドへの穴あけ、タハーシャエンド部の羽根形プレス、タハーシャのネジ切り、それぞれの工程に専門の機械が立ち並びます。うはー ←元製造業勤務)
(社長のMarcãoことマルコス氏と。初対面の人間が自宅までお昼ご飯をお呼ばれするなんて、日本じゃちょっとない。どうでもいいけどこの日飲んだItaipavaというビール、SKOLやBRAHMAよりも断然美味かったです)
(あれに見えるはGrande São Paulo。思えば遠くへ来たもんだ)
(雲ひとつとっても日本とはスケールが違うような、そんな気が。なんとなく、クリスタル。←意味不明)
(次の目的地への道中に通りかかった、サンパウロの強豪エスコーラ・X9の練習場。パッと見マンゲイラっぽい)
(サンパウロ地下鉄最北端駅Tucuruviの近く。さてここには何が?)
Marcão社長といろいろ雑談するうち、話はカポエイラ関係に移り、以前サンバタウンでも一瞬だけ扱っていた異端児的ブランドの話題が出たところへ反射的にワタシが食いついてしまい、「こりゃ奇遇だね。んじゃホテルまで送りついでに次はそこ行こか」というわけで、予想外にも行き先がもう一つ増えましたです。ありがたきご縁かな。
連れて行かれたショップではオーナーがおっそろしい早口(しかもかなりガラ悪いしゃべり方)をまくしたてて迎えてくれますが、正直早すぎて聴き取れまっしぇん。日本のカポエイラシーンに関する話題でなかなか盛り上がり、発表前の夏の新作シャツ(ブラジルじゃ冬だけど)をお土産にいただいちゃったりもして、あれやこれやで大収穫の手ごたえの中ホテルに戻りました次第。
今回の商談が実を結べば今後のサンバタウンの展開もまた次の段階に移りそうな、そんな期待を持たせてくれた三日目でした。
(今回もブラジルに持っていった村上春樹の『遠い太鼓』。舞台がブラジルでないところが妙に気分を落ち着かせてくれます)
次回はいよいよリオです。
(つづく)
Contemporaneaには及ばぬまでも、GOPEと同等かそれ以上といった感触でした。anelもそういえば置いてありましたな。触ってないけど。ちなみにレシのバックバンドのメンバーは、ボディじゃなくてリムに指輪を当てて叩いてました。なかなかカッコよかったです。
作っとるやんて。自分で突っ込み。
いや本当、作ってみたい。
ある程度いい加減さを残すところがブラジルらしさを出すコツと信じてます。挑戦します?!
☆みやゥン
あまり公開しすぎるのもアレかと思ったのですが、読んで下さる以上は有益な情報を提供すべきであろうと判断し、今回の発表に踏み切った次第であります。